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読書26 『仮面の告白』

   三島由紀夫著

 語らなければならない話の前提として
第一の前提は糞尿汲取人とオルレアンの少女と兵士の汗の匂いとである
第二の前提は、松旭斎天勝とクレオパトラ
 なお、お伽話の中の王女たちを愛さなかった。王子だけを愛した。

 一方、自分が戦死したり殺されたりしている状態を空想することに喜びを持った。そのくせ、死の恐怖は人一倍強かった。

 幼年期
 神輿の担ぎ手の陶酔の表情が、私を目覚(おどろ)かせ、切なくさせ、私の心を故しらぬ苦しみを以て充した。
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 このようなところから始まって、十三歳のところで「聖セバスチャン殉教図」を見て、感じたことがこと細かく綴られます。

 これらのような、始めの方に出てくる内容のインパクトがあまりにも強すぎて、初めて読んだ時には、この小説を、ここの部分だけの自分のイメージで勝手に刷り込んでしまったように思いました。
 
 後半にいくにつれて、なんだか優柔不断な印象を持ちました。

 やはり、時期を置いて読んでみたら、また、印象が変わりそうです。

 三島さんの本は『金閣寺』から二作目になります。少ししか読んでいませんが、とにかく語彙が豊富で、美しい文章には素晴らしいと思います。

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