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椎名林檎『放生会』とプレイリスト


 5月27日のデビュー記念日に、突如2日後のアルバム発売を発表した椎名林檎。林檎博の開催も発表する大サプライズの日々となっていますが、7組のゲストシンガーも驚きでした。

 バンドメンバーは、常連のギター・名越由貴夫、ベース・鳥越啓介、そして、近年ツアーにも参加し、King Gnuの前身であるSrv.Vinciにも所属したドラムの石若駿を中心とした構成となっています。

 アルバムの楽曲と共に、楽曲にまつわるプレイリストを作成してみました。

 なお、7人の歌姫たちの話をしているインタビューはこちらをどうぞ。


1.「ちりぬるを」

 tricotおよびジェニーハイで活動し、最近ではソロ活動も行う中嶋イッキュウとのコラボ。椎名林檎へ憧れていた中嶋イッキュウ。2人の初共演は、ジェニーハイとのミュージックステーションだったそうですが、tricot自体は椎名林檎も把握していたそうです。tricotの曲には東京事変の刄田綴色が参加している作品もあります。

 中嶋イッキュウの様々なワークスのプレイリストを作ってみました。なおジェニーハイはアイナ・ジ・エンド、ちゃんみな、yamaとのコラボを並べてみました。イッキュウのコラボ作を聴き比べてみては。


2.「私は猫の目」

 2023年発売で、同年のツアーでも披露されていた「私は猫の目」。シングルver.とは大きくアレンジを変えてきました。

 編曲は斎藤ネコが担当しています。猫つながりというわけではないと思いますが笑。ここで、椎名林檎や東京事変の猫ソングを振り返ったプレイリストを。


3.「生者の行進」

 AIとのコラボとなったこの曲。二人の圧倒的歌唱力が魅力的な楽曲です。AIは斎藤ネコが関わる「アルデバラン」もあり、椎名林檎トリビュートアルバムでは「罪と罰」をカバーしています。

 AIは、これまで数多くのミュージシャンとコラボしてきました。AIのコラボ作のプレイリストはこちら。


4.「人間として」

 石原さとみ主演のドラマ「Destiny」の主題歌として書き下ろされた楽曲。リリースが4月17日で、石原さとみが検事を演じるという事もあり、椎名林檎は「法務もの/税務もの」と括っているのも面白いですね。(『無罪モラトリアム』、『勝訴ストリップ』等のアルバム出しているので十八番とのこと笑)

 椎名林檎や東京事変もドラマ主題歌をいくつか担当しています。林檎・事変のドラマ主題歌を振り返ってみます。椎名林檎が提供した曲も入れています。(なるべくセルフカバーver.を選んでいます。)


5.「初KО勝ち」

 Perfumeののっちとのコラボとなった曲。椎名林檎が、かなり前から口説き落としてからの満を持しての共演となりました。Perfumeのメンバーが、中田ヤスタカプロデュースでのブレイク以降で、他のソングライターの楽曲を歌うのは初めてのことです。エレクトロサウンドでないのっちの歌声は新鮮でこれまでにない力強さを感じます。

 MVでも、これまで見たことのないような、のっちの表情が見えます。椎名林檎も中田ヤスタカプロデュース作品もありますね。ここで中田ヤスタカとPerfumeと椎名林檎を振り返ってみましょう。



6.「公然の秘密」

 2019年発売のベストアルバム収録の楽曲。その際のアレンジとは異なります。ドラムも石若駿のものに差し替えられています。

https://youtu.be/ETtDJz9t09U?si=w6n6NSNtT-o7XQpn

 2019年に放送されていたドラマ『時効警察』シリーズの主題歌。ということで、ドラマ主題歌プレイリストを。



7.「浪漫と算盤」

 宇多田ヒカルとのコラボで、2019年リリースのベストアルバム『ニュートンの林檎』に収録された楽曲(LDN ver.)のTYO ver.から5年を経てリリースされたアルバムver.です。

 椎名林檎と宇多田ヒカルは、同じレコード会社(東芝EMI)でデビューし、以後何度も共演してきました。2024年には音楽番組で「二時間だけのバカンス」を披露しました。


8.「茫然も自失」

 ここまで、既存曲とコラボ曲が続き、ようやく椎名林檎単独のアルバム初新曲です。

https://youtu.be/xu2NVjAY8d4?si=kYFZq1GZM3EW-moj

 なおこの楽曲は、ウイスキーのCM曲に起用されています。椎名自身も過去に複数の楽曲がCMに起用されていますが、今回は他ミュージシャンのウイスキーにまつわる楽曲のプレイリストを作ってみました。



9.「ドラ1独走」

 新しい学校のリーダーズとのコラボ。意外に感じている方もいらっしゃいますが、個人的にはヒイズミマサユ機がプロデュースしている点、椎名林檎との繋がりもあるので、違和感はなかったなと。ただ、椎名林檎は「オトナブルー」のヒットでリーダーズを認識しており、ヒイズミマサユ機に「なんで教えてくれなかったの」と詰めたとの話もあります。

 そんなヒイズミ‥ではなく、H ZETT MやH ZETTRIO。「オトナブルー」提供のyonkey、香取慎吾とのコラボ「東京タワー」ら様々な作家の手がけた楽曲のプレイリストをどうぞ。



10.「さらば純情」

 「私は猫の目」のシングルのカップリングとして収録されたキーボードの印象が強い椎名林檎編曲の「さらば純情」はalbum ver.として、村田陽一編曲のホーンも印象的な大編成の演奏陣によるサウンドとなっております。

 シングルとは大きくアレンジを変えた作品がアルバムに収録されることも多い椎名林檎。その中で5曲をセレクトしてみましたので、聴き比べてみてください。


11.「余裕の凱旋」

 Daokoとのコラボ。「歌舞伎町の女王」のカバーや椎名林檎リミックスアルバム『百薬の長』収録「意識」のリミックスや、同曲が披露されたツアーでの映像出演と、椎名林檎やその楽曲と関わる機会の多かったDaokoがついに本人とデュエット。

 Daokoといえば、米津玄師や岡村靖幸等、コラボも多いので、コラボレーションワークスを振り返ったプレイリストを作ってみました。



12.「いとをかし」

 おじゃる丸のエンディング曲。ガリガリくんを「ガリガリ氏」と呼んだ椎名林檎でしたが、おじゃる丸のことは「おじゃる様」と呼んでいましたね。

「おじゃる丸」、オープニングが北島三郎なのももちろんですが、EDや映画のテーマ曲も豪華なミュージシャンが起用されており、びっくりしました。


13.「ほぼ水の泡」

 チャラン・ポ・ランタンのももが参加したアルバムのトリを飾る曲。先日、ももが担当するラジオに椎名林檎が出演したことがありましたが、今回のコラボの伏線だったとは。

 チャラン・ポ・ランタンは、ボーカルのももとアコーディオンの小春の2人組ですが、小春はミスチルへのサポート参加、私立恵比寿中学やタッキー&翼等への楽曲提供でも知られ、椎名林檎トリビュートアルバムでのLiSA「NIPPON」のカバーでも演奏しています。ももも他ミュージシャンにゲストボーカルで参加することがあります。そんなチャラン・ポ・ランタンと他者作品参加作品のプレイリストです。


番外編.1 『放生会』と『三毒史』のコラボ&林檎ソロプレイリスト

 お気づきの人は多いと思いますが、前作『三毒史』の男性ヴォーカリスト曲は偶数、女性ヴォーカリストは奇数に並んでいます。そのため、アルバムのトラックナンバーを変えずに、男性ヴォーカリストと女性ヴォーカリストのコラボを交互に並べたプレイリストが完成します。

 当然逆の配置のプレイリストは椎名林檎ソロ歌唱のプレリストとなります。


番外編.2 7組の歌姫と『放生会』と共に聴いておきたい曲プレイリスト

 今回コラボした7組の歌姫。7組とも椎名林檎と直接的・間接的つながりがある方だったので、関連する曲も聴いてみてというプレイリストです。

・中嶋イッキュウ…tiricotの曲に東京事変の刄田綴色がドラムで参加。椎名林檎とはジェニーハイとしてミュージックステーション出演時に共演。

・AI...椎名林檎トリビュートアルバム『アダムとイヴの林檎』にて「罪と罰」をカバー。椎名林檎とコラボアルバムをリリースした斎藤ネコがアレンジで参加。なお、椎名林檎はAIの「最終宣告」を初めて聴いたときから共演したかったとのこと。

・のっち…Perfumeと椎名林檎は共に、MIKIKOが振付を担当。また、Perfumeの全曲を手掛ける中田ヤスタカは、椎名林檎とコラボ曲を制作。

・宇多田ヒカル…同じ東芝EMIでデビュー。以後何度もコラボしている。

・新しい学校のリーダーズ…リーダーズのアルバム2作のプロデュースが元東京事変のH ZETT M。

・Daoko…「歌舞伎町の女王」をカバーしている他、椎名林檎リミックスアルバム『百薬の長』にてリミックスの歌唱で参加。(「意識」)また、椎名林檎の2023年のツアーにて映像出演。

・もも…チャラン・ポ・ランタンの小春は、椎名林檎トリビュートアルバム『アダムとイヴの林檎』にてLiSA「NIPPON」にてアコーディオンで参加。椎名林檎の初期プロデューサーであり、東京事変・亀田誠治が編曲を担当。また、2024年3月にもも出演のラジオに椎名林檎がゲスト出演。


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