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新入社員への水のあげ方を考える/観葉植物と新入社員の共通点から

開業して約4ヶ月。

時が経つのは早く、繁忙期からのスタートという事実がそれに拍車をかけた。

気付けば、4月も終わろうとしている。

駅ですれ違う新入社員も、まもなくGWという一時体制立て直し期間に突入するのだろう。

最近、顧問先との打合せで新入社員の扱い方がテーマにあがり、それなりに話が盛り上がった。

それは、新入社員と観葉植物は、どちらも共通して取り扱い方が難しいということである。

ーー水をあげないで放っておけば枯れるし、かと言って水をあげ過ぎれば根腐れする

今回は、そんな新入社員と観葉植物の共通点から、あるべき水のあげ方について考えてみたいと思う。

■水やりの塩梅は、植物によって異なる

まず、私の事務所の話をさせてもらいたい。

観葉植物は好きなので、空きをみて少しずつ買い足していた。

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今現在、私ひとりの事務所なので、植物が社員のようなものである。

せっせと大切に水をあげ続けていたが、残念なことにウンベラータが枯れた。

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それなりに大切には育てていたつもりだったし、最初の社員だったのでショックは隠せない。

一方、同じペースで水やりしていたコーヒーの木は、寧ろ水が足りないくらい葉が乾いていた。


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観葉植物と一言で言っても、熱帯出身のものからそうでないところまで千差万別である。

当たり前と言われてしまえばそれまでだが、改めて植物によって水やりのあげ方は異なるのだと思い知らされる出来事であった。

■枯れると根腐れの狭間で

ただ、これは新入社員にも同じことが言えるのではないかと思ったわけである。

植物でいう水とは、社員でいうところの仕事である。

水やりとは、仕事の振り方、教え方、進捗確認含めた一連のコミニケーションとしよう。

まず、水をあげないで放っておけば、枯れる

これはたいして何も教えずに放任主義を貫き過ぎると、勝手に辞めてしまうようなものである。

特に最近は、一つの組織に長く属しない考え方が主流になってきている。

"ここでしか吸収できない何か" がないと悟った瞬間、気持ちが枯れてしまうのはある意味で仕方ない部分もあるようにも思う。

一方で、水をあげ過ぎても、根腐れする

これも紛れもない事実である。仕事を振りすぎても、あるいは気にかけすぎても社員は上手く育たない。

この部分は人によっては理解しづらい部分になるのかもしれないが、コミニケーション的に言えば" too much" の状態である。

処理可能量を超え、そして自主性を阻害してしまうことで、根腐れ状態を引き起こしてしまうこということである。

つまり、自分で気付くべき芽まで摘み取ってしまってはいないだろうか、という問いである。

これらは両極端なケースになるので、結局はこの中間地点で落し所を探すことになるわけである。

ところが、その落し所がなかなか難しい。

それもそのはず、先程の私の事務所の観葉植物の例のように、それぞれで適切な水の量が異なるからである。

では、いったいどうすれば良いのだろうか。

■新入社員への水やりのポイントを考える

そのヒントを、観葉植物の水やりから探してみたいと思う。

「観葉植物 水やり ポイント」で検索したところ、下記のサイトが見つかった。

"観葉植物を育てる上で、水やりはとても大切です。間違った方法で水やりをしてしまうと、植物が弱ってしまったり最悪の場合には枯れてしまうことも…。正しい水やりのポイントを覚えることで、素敵なグリーンライフを実現できます。植物を初めて育てる方はもちろん、植物をよく枯らしてしまう方も、この機会に正しい水やりの方法をマスターしましょう!"

曰く、観葉植物への正しい水やりには、大きく4つのポイントがあるようである。

ポイント①:水やりのタイミング
"重要なのは、根が水分を欲しがるタイミングを見逃さないことです。ここでは植物が水分を欲しがっているサインをいろいろな角度から見ていきます。"

具体的には、土の乾き具合や、葉の様子を種類の差を踏まえてチェックすることが大切なのだと言う。

なるほど、水やりにはポイントがあって、欲しがるタイミングやサインを見逃してはいけないようである。

この部分は、新入社員にも同じことが言えそうである。

上っ面でなく、"日々きちんと見る"ことで、初めて社員からのサインに気付くことができるからである。

仕事の前に、コミニケーションの土台が必要ということなのだろう。

ポイント②:水を与える量
"次は、一回の水やりで与える「水の量」について説明していきます。水の量は植物が成長していく上で、とても重要です。水の量が少なすぎると、根が十分に水分を吸収できなかったり土全体に水分が行き渡らずに植物が枯れてしまうこともあります
一方で、沢山の水を与えたとしても、水の量が多い分は鉢底から出ていくので、与えすぎるということはありません。与えるときはたっぷりと与えるようにすれば大丈夫です。"

確かに、量についても問題になりそうである。

仕事の量の大小は、それを行う社員側の力量によって相対的に変化する側面がある。

その大小をきちんと把握した上で与えているかということである。

たっぷり与えた後どの程度鉢底から出ていったかを正確に把握しているかということも忘れてはならない。

観葉植物と異なり、水が滲み出るまでには時間がかかるからである。

ポイント③:葉水を与える
"続いて、葉に水を与える「葉水」について説明していきます。観葉植物にとって葉に潤いを与えることは、とても大切な事です。葉水は霧吹きで与えますが、できるだけ細かな霧が出るものがよいでしょう。
土への水やりはタイミングがとても重要であると説明しましたが、霧吹きに関しては毎日与えても問題ありません。"

水やりを仕事を与えることだとするのであれば、仕事を与えるだけが仕事ではないということである。

一つの仕事の着手から完了までとは別に、一定程度の進捗確認やコミュニケーションは必要である。

それはこまめで構わないと言う。

ポイント④:季節によって水を与える頻度を変える
"人間が気温が高くなるにつれて、のどが渇きやすくなるのと同じように、観葉植物も季節によって水を欲しがるタイミングが異なります。基本的には気温が高くなるにつれて、水やりの回数を増やします。冬はほとんど活動しませんので、回数を減らします。しかし気温とは関係なく、新芽が出る時は水を欲しがります。新芽が作られるときは水分をたくさん消費しますので、普段より早く土が乾きます。普段からしっかり見守ってあげることで植物の少しの変化を見逃さずに、健やかに育てることができます"

最後は、外的要因や内的要因によっても水やりの回数を変えよ、ということである。

特に、新芽が出る時は水を欲しがるということは、新入社員に上手く当てはまるのではないだろうか。

ーーあなたの会社では、頑張っても芽が出ず、もがく社員に適切なタイミングで水が与えらているだろうか。

新芽がでるタイミングは誰にもわからない。

だが、側できちんと見ている上司であれば、なんとなくわかるはずである。

それを求める新入社員の気持ちは、そっくりそのまま上司になっても持ち続けていたいものである。

■おわりに

新入社員が辞めてしまった場合には、水やりに問題なかったのかを改めて見直すことが必要かもしれない。

特に最近は入社して間もなくリモートワークとなり、何もできないまま辞めてしまう結果になることもよく聞く。

非常に勿体ない限りである。

ただ、辞めてしまったという事実を、いくつかの要素に分解してみる必要があると思う。

ーーあなたは、新入社員に、水をあげ過ぎてしまったのか、あるいは水をあげなさ過ぎたのか。

この点は、きちんと整理して社内で共有されておかないと、同じことが永遠と繰り返されてしまう。

確かに私の観葉植物の場合も、植物自体は見ていても、土の乾き具合までは気を配れていなかった。あるいは、サインも沢山出ていたのかもしれない。

新入社員が、観葉植物と異なる点は、"直接話すことができる"という点にあると思う。

それならば、まだ解決する余地はあるのだろう。

少しくらい芽がでるのを信じてみても良いんじゃないかと思わされた、そんな出来事でした。

※追記のコメント※

久し振りの投稿になりました!

一度止めた習慣は、取り戻すのは労力がいるなぁと。重い腰を上げて、書いてみました。

徐々にペースを取り戻していきたいと思いますので、改めて宜しくお願い致します!

あさがお税理士事務所
代表 伊藤貴文


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