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「パルワールドの”面白さ”を台無しにするプレイ」の災難。

このところずっと「パルワールド」をやっていた。

このゲームをとても簡単に説明すると、ポケモンのような「パル」と呼ばれる生物を駆使して「パルパゴス島」という謎に満ちた島でサバイバル生活をしていく、というオープンワールドのクラフト系ゲームだ。

見ようによってはポケモンぽかったり、クラフト系ゲームぽかったり、ゼルダぽかったりする部分も多々あるのだが、良いように言うところの面白いゲームの面白い要素を全部詰め込んだゲームと言えばわかりやすいだろう。
食べ物でいうところの「ステーキのどん」のミックス海老フライコンボのようなものだと思って頂きたい。

残念なことに現在、xboxやpcでしかプレイできないため、一般的な知名度はまだまだであるが、ゲーマーの間では話題沸騰中の大人気ゲームなのである。

ゲームを始めると最近のゲームのお決まりである「キャラクターメイキング」が始まった。

まさに自分の分身であるキャラクター作り。
こういうものは凝る人はとても凝って自分好みの可愛い顔のキャラであったり、カッコいい顔のキャラを作り上げるのであろう。

しかし、これまで幾度となく「キャラクターメイキング」をしてきた私にはわかる。
大体、こういったゲームはいくらキャラクターメイキングを頑張ったところで後々、装備品などにより顔が見えなくなるものなのだ。

ならば「キャラクターメイキング」に時間をかけるのは無意味。
私は居酒屋でメニューを決めるかの如く、「これとこれとそれ」といった感じで1分もかからずにキャラクターを作り上げた。

こうして居酒屋的メイキングが終わると、これまた最近のゲームのお決まりである「なんの説明もないままフィールドに投げ出される」が起こった。

ほとんど何もわからないまま適当に歩き回り、どうにか情報を集めると、どうやらまずは自ら素材を集めて「拠点」となる場所を作らねばならないようだ。

しかし、これまで幾度となく「拠点のクラフト」をしてきた私にはわかる。
大体、こういったゲームはいくら拠点づくりを頑張ったところで後々、敵の集団に襲われたりして壊されるものなのだ。

ならば「拠点クラフト」に時間をかけるのは無意味。
私は必要最低限の素材を集めて、質素な壁や屋根の家を作り、これまた簡易的なベッドを設置することで「ここが拠点だ!」と言い張ることにした。

まるでどこかの先住民を思わせるような拠点であるが、後々のことを考えると絶対に凝らないほうがいいのである。
結局、土で家を作ろうが段ボールで家を作ろうが「住めば都」なのだ。

キャラクターも作った、拠点も作った。
あとは「パル」という生物を集めていくようだ。

何やら私には「パル」という生物を扱う才能があるらしく、「パルテイマー」という「ポケモンマスター」的なものを目指さねばらないようであった。
早速、「パルスフィア」と呼ばれるモンスターボール的なもので「パル」をたくさん捕まえることになった。

しかし、これまで幾度となく「モンスター集め」をしてきた私にはわかる。
大体、こういったゲームはいくらモンスター集めを何百匹と頑張ったところで、実際には愛着のある数匹しか使わないのである。
ならば「パル集め」に時間をかけるのは無意味。

私は自らを武装することにより、「パル」に頼らずにこの島で一人生き抜くことにした。
木製のバットで「パル」をひたすら殴り、経験値を得る。
そして、新たな武器を手にして、ひたすら「パル」を殴る、の繰り返しである。
そんな暴漢プレイをしているといつしかパル達は私を見かけるだけで急いで逃げるようになってしまった。
どうやら「バット狂い」としてパル達の間で噂になってしまったようだ。

結果的に、このゲーム醍醐味であるキャラメイキング、拠点づくり、パル集めを一切しないという、まるでショートケーキの上のイチゴを食べずにスポンジの部分をひたすら食べ続けるようなプレイをすることになってしまっているのだが、問題はない。

なぜならば、このゲームは”必ずしなければいけない目的”があるわけではないからだ。

「パル集め」に勤しむものもいれば、拠点づくりを楽しむものもいる、謎に満ちた「パルパゴス島」のその謎を解き明かそうと冒険に励むものもいる、そして、私のようにひたすら「パル」を殴り続けるものもいる。

そう、それが「パルワールド」の本来の楽しみ方なのだから・・・。



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