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変形性膝関節症について(治療編)

こんばんわタカボーです。毎朝の通勤が通常通りに戻りジメジメの湿度の中でマスク、、、、、熱中症になりそうです。こまめに水分補給しましょうね!

さて本日は、待望の「膝関節を治す」をテーマにお届けします。

内容がボリューミーなので、治療者には新しい情報を!膝で悩んでいる人は効率の良いトレーニング方法をご参照ください。  よし、書こう!

膝の変形について

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前回も載せましたが、変形性膝関節症(膝OA)において日本人は内側型の変形(O脚)が圧倒的に多いです。上図のようにグレードⅡまでに何とか食い止めたい!

なぜなら膝OAの人にとって変形が進行すると膝の動揺が伴ってくるため、体重を乗せると膝がグラグラと不安定となります。前回の記事に膝の外側動揺(Lateral Thrsut)が出現し変形を助長してしまいます。

膝の動揺について

膝痛はこの動揺などが機械的刺激となり痛みとして出てしまうので治療としては動揺を抑えることが重要です。ちなみにグレードによって膝の動揺には特徴があります。

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上記の図では膝の前後動揺はグレードⅠ.Ⅱが大きく、内外反動揺はグレードⅢ.Ⅳが大きいことを示しています。臨床に落としてみましょう。

膝の変形が初期なら前後動揺を抑えるべきなので大腿四頭筋(ふともも)やハムストリングス(ももうら)をトレーニングし靭帯へのストレスを減らしたいです。

変形が進むにつれ内外側の動揺が増えていきます。側方の動揺を抑えたいので特に大内転筋、大殿筋、前脛骨筋をメインでトレーニングしていきます。

よく大腿四頭筋のトレーニングに注目しがちですが、考えてみてください。膝OAの酷い方の姿勢は猫背で骨盤が後傾位(後ろに倒れる)股関節外旋位、下腿外旋位、膝屈曲位と典型的な姿勢となります。姿勢の改善は必要ですが膝が屈曲位なので大腿四頭筋優位に歩行しているので筋緊張も亢進しています。その状態でスクワットをがんばりましょうって指導できますか?効率が悪い収縮様式となり痛みも改善しない。酷過ぎる、、、、きちんとしたトレーニング、自主トレ指導をし治せるセラピストになってください!

骨棘を知ろう

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変形が進むだけでなく骨の形状自体が変わってきます。骨棘とは本来骨ではない部分に過剰なストレスや摩擦により骨の突起が出現することです。骨棘が膝の内側部や膝蓋骨(お皿)の内側にできると関節の動き(滑り-転がり運動)や膝蓋大腿関節の可動制限、疼痛に起因してしまいます。膝の動揺を抑えたい理由として骨棘の形成を止めたいことも挙げられます。ope見学で骨棘を取った後に触らさせてもらったときは普通に骨のように固くびっくりしました!そりゃー痛いわ・・・・・と

膝を深く曲げるために

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屈曲(曲がること)、深屈曲(膝を深く曲げる)➡正座もそうです。

膝の内側部は凹状で、外側は凸状の関節面をしています。なおかつMCL(内側側副靭帯)と内側半月板は連結があります。LCL(外側側副靭帯)は外側半月板と連結していません。生体荷重膝の大腿脛骨関節の動きは外側が大きいのはそのためです。

要するに膝を曲げると膝の外側がより後方に動き、深屈曲時は外側半月板もほぼ亜脱臼状態となり深屈曲動作となります。膝屈曲時は・・・・・

膝の回旋が起こり(脛骨の内旋)、膝外側は後方へ落ち込み、内側は関節間が広がり深屈曲として成り立つのです。これが正常!

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膝OAの方はこの動きが出ず屈曲を制限してしまいます。トレーニングでは脛骨内旋の動きを手伝いながら膝を曲げる運動を行いましょう。

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脛骨大腿関節の離開を目的とした自主トレーニング

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膝蓋下脂肪体の介入

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膝蓋下脂肪体は膝蓋大腿関節の動きをスムーズにしてくる役割があり、この滑走性を出すことは膝の可動域にも大きな影響を与えます。別な特徴として膝蓋下脂肪体は痛みを感知するレセプターが多いため動きが悪いと圧縮応力により痛みを伝えるため動きをスムーズにすることは可動性+痛みの軽減につながるということです。

ラテラルスラストを制御する

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前回膝評価編で少しふれましたが、スラストは膝OAの方で多い現象の一つです。いかに抑えるかだけでなく杖の検討や減量、食生活の見直しなどの教育も必要と考えます。

介入として

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膝関節の内旋化に着目して足部外反からの上行連鎖や大腿骨外旋誘導による相対的な膝内旋を作っていきます!歩行時のICからMstのフェーズでトレーニングすることで再学習をさせていくことが重要!

膝OA のトレーニング

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痛みや筋力を考慮し適材適所の選択が必要となります。

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チューブトレーニング

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終わりに

トレーニングで大事なのは負荷量もありますが使う筋肉を意識しすること、また回数やセット数はここで違うので疲労感が出て追い込み5回から10回を目安に!

膝を最終的に手術にならないように正しい知識とトレーニングで笑顔で歩けることが何よりの目的ですので少しでも役に立てれば幸いです。

今後は手術後のトレーニングや他の疾患についても発信していきますね。

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臨床では術後の患者さんも多く診ました。もし手術となっても痛みが緩和され今まで以上の生活を送っている方やスポーツに復帰した方も診てきました。早く情報を届けるよう記事を更新していきます。

毎日発信するぞ!


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