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フリーランス撮影の実態

こんにちは、私はフリーランスとしてもアニメ撮影の仕事をしています。皆さんは、「フリーランスの撮影って具体的にどんなことをしているの?」と疑問に思うかもしれません。今回は、フリーランスの撮影の実態についてお話しします!


仕事を請ける大まかな流れ

まず、フリーランスは自営業です。会社に所属していないので、自分で仕事を探してくる必要があります。フリーランスとして仕事を請ける経路は、主に以下の通りです。

  • プロデューサー(取締役)

  • 制作関係者

  • 監督

  • 撮影スタジオ

いずれも知り合いを通じて知り合いから仕事の相談が来ることが多いです。
例えば、以前に名刺交換をしたプロデューサーから「急ぎの案件だけど、手伝ってもらえる?」と連絡が来ることもあります。
実際、完全にどこからも繋がりがない状態での相談は稀で、私のフリーランス歴7年でも数えるほどしかありません。その少ないケースも、知人の監督を通じて制作から連絡が来た仕事でした。

フリーランスを続けるには

フリーランスになるのを考えている方に、まずお伝えしたいことがあります。それは「人脈が広くないとフリーランスとして続けるのは難しい」という現実です。技術力が非常に高ければ別ですが、基本的には知人間での仕事の相談が来ることが多いため、幅広い人脈を築くことが重要です。

人脈を広げるためには

では、どうやって人脈を広げるのか?最も効果的な方法の一つは、交流会などのイベントに参加することです。できるだけ多くの方に挨拶し、名刺を渡しましょう。名刺だけでは印象が弱いと感じる場合は、iPadなどでデモリールを持ち運び、すぐに見せられるようにしておくのも良い手です。私は、交流会でiPadを使ってデモリールを見せることで、自分の仕事を知ってもらうようにしていました。

交流会には、アニメ撮影関係者だけが集まるものもあれば、業界内外の人々が集まるものもあります。幅広く仕事を請けたいのであれば、様々な交流会に参加してみると良いでしょう。ただ、業界内外が入り乱れる場合、話しかけるハードルも当然上がります。

X(旧Twitter)を活用する方法もありますが、フォロワーが多いインフルエンサーでないと効果は限定的かもしれません。一方、Facebookは面識のある人々との繋がりを強化するのに非常に便利です。実際、仕事の相談がMessenger経由で来ることも多いです。

フリーランスの主な働き方について

フリーランスの働き方には、以下の3つの主要なパターンがあります。

  • 出向型

  • 単発受け型

  • プリプロ型

出向型

主にアニメスタジオに出向する形で作品に参加します。作品単位で出向することもあれば、一定期間の拘束契約を結ぶこともあります。フリーランスの撮影の中では比較的安定収入が得られるので、一番メインの働き方ではないでしょうか。私も何社か出向して働いていました。
これは主に撮影関係者から相談が来るパターンが多いです。

単発受け型

尺の短いMVやOPなどを個人で受けて仕事をするパターン。この場合は基本自宅での作業が主になります。予算が多めのことも多いですが、制作期間が長い場合もあり、月割すると思ったより収入が少ないこともあります。
また、自宅作業なので当然作業用PC、ソフト、プラグイン類を揃えている必要があります。手伝いをお願いできる場合もありますが、基本は一人での作業になるので納品までの自己スケジュールをしっかり把握しておく必要があります。
この場合は制作関係者やプロデューサーから仕事の相談が来ることが多いです。

プリプロ型

主に作品制作の基礎部分で参加するパターン。最近、私が少しずつ請けている働き方です。プリプロと呼ばれる作品設計段階で参加し、撮影処理の基本仕様を整える仕事です。この働き方には、ある程度の実力と信用が必要です。私も現在この形態での仕事を請けていますが、本数はまだまだ少ないです
この場合は相談時点で撮影関係まで動いていないことが多いので、監督、制作関係者、プロデューサーから相談を頂くことが多いです。

フリーランスになりたい人へのアドバイス

はっきり言っておすすめはしません。撮影業務以上に営業やコミュニケーション、セルフマネジメント、プロデュース、さらには経理や確定申告など、撮影以外の多くのスキルが求められます。
最低限誰も知り合いがいない他業種の交流会でもガシガシ話しかけるコミュニケーション能力は欲しいところです。
私はこのあたりが苦ではなく、そこそこ交友の幅が広いので続けていますが、純粋に撮影をしたいのであれば、多少しがらみに囚われていても会社で働いていたほうが良いです。

もし、フリーランスになる理由が「今の会社が嫌だから」というものであれば、まずは別の会社への転職を検討しましょう。
フリーランスになって経験を積みたいという理由であれば、止めはしません。しかし、来月や再来月の仕事が確保できるか、冷静に確認しましょう。
フリーランスになったものの数ヶ月無収入になる可能性も十分にあります。
既に引く手数多の人は問題ないですが、仕事のキャパを考えて慎重に判断してください。体調を崩しても、フリーランスには助けてくれる会社や同僚はいません。

さいごに

フリーランスの実態について色々お話ししました。
万人におすすめできる働き方ではありませんが、人付き合いに自信があり、それを楽しめる人にはチャレンジする価値があります。もし「無理そうかも…」と感じた方は、一度立ち止まって、フリーランスを続けるか、転職するか、もう一度考え直してみるのも良いと思います。

ということで、面白い案件があったら連絡ください!


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