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「note」癒える日本


撃たれダウンした夜は


ここ数年来、当地には珍しいあまり雪もなく自転車にも乗れるような僥倖が続いていたが、久しぶりの従来通りの大雪で厳寒の冬が舞い戻っている。

雪路を踏み締めながら、歩くと足が冷たさで悴(かじか)んでくる。その感覚が警備員をしていた時のことを思い出させてくれた。

平成元年から4年、2000年から2004年まで、2度程、別々の警備会社にお世話になった。交通誘導で1番辛いのは、冬の雨だった。

夏も暑さで、水も飲ませてもらえず、辛い想いをしたこともあった。8時間以上、休憩もなくずっと誘導にあたった夜もあった。

トンネルの中で仕事をした時は、大型トラックの轟音が近づいてくると生きた心地がせず、それこそ、必死を感じ、必生する為、力の限り警笛を鳴らし交通誘導灯を掲げた。毎回、
「本当に止まってくれるだろうか」
と怯えながらも、祈るように近づく車のドライバーを見た。

悴んだ足は一晩寝袋に包(くる)まって寝たら癒えた。今はこうして、キーを打っている指先が悴んできている。

世の中には凄い人が沢山いる。そんな人たちを見て、自分がなんかあまり価値のない存在に感じられることもある。多分、それが昨晩だったのだろう。

いや、いろんな素晴らしい人々がいるから、そんな世界に希望を感じ、自分は自分なりの誰にもない、何処であろうと光でいよう。

明るくなった窓外の白い空を見上げ、左手に暖かさを感じ、石油ストーブの赤い焔を魅入る。

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