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「見込み」「仕掛り」 「思い込み」の3つのファクター


こんにちは濱田です。
今回は一歩踏み込んでいきます。

見込み客管理の「見込み客」とは予定しているお客さまのことを指します。「見込み客」は、

**「見込み」 **

**「仕掛り」 **

**「思い込み」 **

という3種類のファクーで構成されています。

目標数字があって
「このままなら 80%くらいで終わりそうだな」 という状況があったとき、この 80%の部分を

**「見込み」 **

と呼びます。

そしてこのとき目標数字と「見込み」との
ギャップの20%が空白です。するとここで、

「脳の空白の原則」

が働きます。「脳の空白の原則」とは、
脳に空白があると埋めたいという心理欲求が働くことです。
ですから目標達成に焦点が当たっているなら、
必ず脳に空白ができます。
空白は過去の体験で埋めます。
これまでのやり方で埋まるのであれば、その体験に沿って仮説を立て、「見込み客」を仕込んでいきます。
しかし過去のやり方で見込み客がつくれないのであれば、当然のことながら多くのお客さまに会わなければなりません。

「理解=言葉×体験」です。

会議で話し合っても、PCを眺めていても、お客さまの真意と出合うことはありません。
実際にお客さまとお会いすることで、
「見込み客」という仮説ができあがっていきます。
実際に バランスシートや提案書を出して、
提案活動を繰り返しているため、
ひょっとしたら注文が来るかもしれない。
このように現在仕掛かっているものを、
「見込み客管理」の中で

「仕掛り」

と呼びます。ここで大切なのは、

「見込み」と「仕掛り」を足し合わせて目標予算の100%をはるかに超えている!

ことです。ですが、成約率は 100%ではありません。その中で空白を埋めていくためには、
「見込み」と「仕掛り」を合わせて 100%をはるかに超えていなければならないということです。ところが...です。

**ほとんどのセールスパーソンがそうなっていません。 **

「営業活動の見える化」と言いながら、
進捗表や活動内容を全部見せていません。
「見える化」という表現はよく目にします。

「営業活動を見える化してプロセス管理する」のは確かにとても重要です。

しかしセールスパーソンが見せたいものだけ見える化していたのでは意味がありません。

オープンにしたい案件だけ進捗表に記入して提出していると部長にこう指摘されます。

部長:「これで本当に目標を達成できるの?」

営業:「いやー頑張ります頑張るしかないです」

部長:「ほんと頼むぞ!」

結果は未達成です。
営業活動を見える化しているように見えても、目標達成は見えていないからです。

そして3つ目の「見込み客」が

「思い込み客」

です。お客さまのところに訪問しておらず
バランスシートを眺めている段階で、
まだ具体的に仕掛かっているとは言えないものです。細かく定義する必要はありません。

「思い込み客」はタネ蒔きのようなものです。 タネを蒔いて(アポイントを取ってお会いして)
そのタネの特性に合わせて手入れをします。
水をやったり虫を駆除したりしながら芽を育てるのです。
こうして信頼関係が構築されツボミが出始めると仕掛りの段階になっていきます。
無事に花が咲いたら、見込みの段階になっていくわけです。

「見込み·仕掛り·思い込み」の3つを合わせた「見込み客」はどのくらい積んでおけばいいのでしょうか?

「できるだけ多く」ではいけません。

ビジネスには定量的な数値が必要です。

**「見込み」「仕掛り」「思い込み」を合わせて目標数字の2倍の材料を積み上げるのが基本的な流れです。 **

目標数字が毎月 35万円だとすると、
毎月 70万円の「見込み客」を積んでいきます。

でも、活動を見直すとき最初のステージから「見込み客管理」は実施しません。

最初から「見込み客」を2倍積むことなどできないからです。

ある職場での話です。

営業:「『見込み客管理』を教わって、自分でも実施しているのですが、なかなか見込み客が2倍まで積み上がりません………」

部長:「難しいかな…」

営業:「そうなんです。私も2倍の『見込み客』は必要なのでしょうか?」

部長:「2倍なくても目標は達成しますか?」

営業:「いや 。それはわかりませんが」

部長:「達成させた体験がない限り、2倍がいいのか 3倍がいいのかと議論しても仕方がないですよね」

営業:「話を聞いてもらえませんか? なぜ見込み客が2倍できないのかを」

部長:「そんな必要はありませんよ。1日同行してみましょうか?」

そして部長がセールスパーソンに同行して判明したことはこの営業が

「行き当たりばったり型」

だったということです。
「行き当たりばったり型」とは、
ー日のほとんどを営業車に乗車して、
職場とお客さま宅を行ったり来たり。
その典型でした。
お客さまを訪問しなければならないゴールデンタイムにも営業車で移動しています。
職場では PC にかじりついて画面を見ています。
言ってみれば「行き当たりばったり型」は
街中を走っている車のようなものです。
信号のたびに止まらなくてはならず、
スピードを上げることができません。
燃費が悪く、
ドライバーはいつもイライラしています。
お客さまのところへ行く時間、
アプローチ回数の少ない行き当たりばったり型は見込み客が十分に積み上がりません。

「2倍なんてありえない」と自らのポテンシャルに制限をかけます。

目標を常に文句を言い「たられば」の表現がクチグセです。

「景気が戻ったら、成約できるようになるに違いない」

「貯蓄性の高い商品をつくってくれれば、俺たちだって数字をつくれるよ」

このような発言ばかりで職場内は傷のなめ合いに明け暮れています。

「行き当たりぱったり型」は

❇︎学習性無力感」に満ちています。

何を言われても「総論賛成。各論反対」です。

❇︎学習性無力感とは
長期 にわたってストレスの回避困難な環境に置かれた人や動物はその状況から逃れようとする努力すら行わなくなるという現象です。

管理職が活動方針を言えば、
「わかりました」といい返事をしますが、

4W2H の表現でコミットさせられようとすると、

**「そんなことをしてもうまくいくとは限りませんよ」とあたかも評論家のようなロぶりで反論します。 **

行動力のない営業が評論家になったら終わりです。

ある保険会社でこのような会話がなされていました。

部長:「なぜ出されたデーターを訪問しないの?結局、行ったのは5件程度だろう」

営業:「反応がイマイチなんですよ」

部長:「中堅社員が、 すべてのデータにアプローチするという方針を営業会議で掲げたはずだ。 君の場合は 25件が対象だぞ」

営業:「成果が出るかどうかわからないのに、 やってられませんよ」

部長:「じゃあ、どうして営業会議のときに反対しなかった?」

営業:「私は最初から疑問を感じていましたって!」

部長:「なんでいまさらそんなことを言うわけ?
営業会議から今までの間に一度でも相談に来たかい?」

営業:「いいです、 もう。わかりましたよ。やればいいんでしょ。 やれば!」

課長:「なんだその言い方は? 実績がこんなに落ち込んでるのに、どうするんだ!」

なんとも後味の悪い結末...こんなことはうちでばない。と言われる方がほとんどかと思いますが、私がコンサルで入る職場では大なり小なりこういった場面に出くわします^^;

よく言われる「意識改革」という四字熟語。このつかみどころのないぼやけた言い回しは何とかならないのでしょうか。

意識改革って何なのでしょう?
どうなったら意識改革と言うのでしょうか。

部長:「研修では、まず社員の意識改革を徹底してお願いしたい」

私:「私は彼らの意識なんて変えれませんよ」

部長:「しかし、社員たちの意識が変わらなければ先には進みませんよ」

私:「そんなことは心配しなくても大丈夫です。
意識改革なんて、あとからついてくるものじゃないですか…」

部長:「じゃあ、研修では何をするんですか?」

私:「行動改革です。意識なんか変えなくたって、行動は変えられますよ」

まさに高度情報化時代における副作用です。




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