44. バウンスはピストンで奥まで

あのクイックから3日後、サンバの時間がやってきた。

「サンバの調子はどう、坊や?」

ステップは何とか大丈夫なんすけど、バウンス・アクションはさっぱりです。

「何がわからないの?」

バウンス・アクションのやり方っす。

「この前教えたでしょ。ヒザと足首の伸縮によって起こるのよ。」

それはわかるんすけど、いつ曲げていつ伸ばすのかがよくわかんないっす。

「バウンス・アクションがあるのはワン・アッ❤️・ツーの時ってのは覚えてる?」

はい、そこだけはバッチリっす!

「1とか2っていう数字の時はヒザを曲げて体重を降ろす、アッ❤️の時はその逆よ。」


そうなんすね!

「じゃあまずはワンからやってみて💋」

はい、こんな感じすか?

「ちょっとー、下には降りてるけど何でそんなに腰が抜けてんのよ。」

先輩が私の腰を後ろから押す。

「もっと股間を突き出して!」

えっ、こんなに?

「そう、そのくらい腰を入れるの💋」


なんか股間だけ異様に前に出ちゃってますけど・・・。


「じゃあ次はアッ❤️ね。そこからヒザを伸ばしてごらんなさい。」

こ、こうすか?

「なに棒ダチになってんのよ。」


はい? 

「タっちゃってるじゃない💋 もっと腰を引きなさいな。」


どんな感じっすか?

「骨盤を後ろに抜く感じよ。」

先輩が私の骨盤を両手で挟み後ろへ持ち上げる。

うっ、ヌ、ヌけそうっす。


「そう、このくらいよ。じゃあ次はツーだからワンの時と同じようにやってみて。」

これで合ってます?

「うん、まぁいいでしょ。じゃあ今のを連続してやってみましょ。」

ワン、ア、ツー、ワン、ア、ツー

「もぅ、だからアッ❤️だってば💋」


ワン、アッ❤️、ツー

ワン、アッ❤️、ツー

「そう、イれて、ヌいて、イれる💋

イれて、ヌいて、イれる💋」


いいのかなコレで?

「そう、もっとピストンして💋」


ワン、アッ❤️、ツー、ワン、アッ❤️、ツー

「イイわ❤️ とってもイイわ❤️」


マ、マジすか!?

「だいぶ良くなったんじゃない、坊や?」

あざーすっ!

「後はそれがステップをしながら出来るようになることね💋」

う〜ん、先が長そうっすね〜!

「今度の“フユゼン”で良く観ておくといいわよ。」

そう言うとセクシー先輩は去って行った。

いや〜、まだまだ奥が深そうだな、このダンスは。

・・・ところで“フユゼン”って何だろ?


次回、フユゼンとは!?


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