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表現者にとって最も大切なこと

ここで言う「表現者」とは、役者とか音楽家とか職業のことではなく、本当に広い意味での表現者。つまり、自分の気持ちや思いなどを何かしらの形にして外に出している人すべてのことを指しています。

なので、ここnoteで日々様々なことを発信している皆様は、全て表現者だと私は認識しております。

そんな表現者にとって、一番大切なことは何なのでしょうか。

「ホントにやりたいことを、少しだけ分かりやすくすること」

ここに答えがあると思います。


最近、色々な方のnoteを読んでいてこんな疑問を持ちました。

「こんなに面白いことや良いことを書いている記事がたくさんあるのに、なんであまり評価されていないことが多いのだろう」

本当に深く考察され、たくさんの気持ちと熱いメッセージが込められた記事ですが、なぜかあまり「スキ」が押されていない。こんな光景をよく見ます。私は、スキの数多ければそれだけ評価されているのだと考えています。

もちろんスキの数だけが評価の高さを表しているわけではないと思います。本当に良いと思った投稿にしかスキをつけない人もいれば、スキをされたお返しにつけるという方もいるでしょう。それでも、スキの数が多いということは、それだけ多くの方に見られている証だと思いますし、どんな気持ちであれリアクションをしてくれるというのは、それだけその人の評価が高いことなんだと思います。

良いものを表現していても、評価されない。これはnoteだけに言えることではないと思います。

「あんなにいい曲作っているのに、いまいち売れない歌手」
「あんなにいい商品を作っているのに、あまり売れなていないメーカー」
「あんなに面白いのに、全然売れていないお笑い芸人」

よく聞きますよね。やはりどのジャンルでも、良いものを出す=評価されるというわけではないようです。何故、こんなことが起きてしまうのでしょうか。

それは、冒頭で述べた「やりたいこと」と「わかりやすさ」のバランスが鍵を握っています。

ベースとなる「やりたいこと」

まず、表現者にとって「やりたいことをやる」というのは、言わずもがな重要なことでしょう。流行に乗って誰かの真似をしているだけとか、お金儲けのためだけにやっていては、いい表現は出来ないと思います。なぜなら、熱量がないからです。特に思い入れのないことを、上辺だけでやっている人と、本気でやりたいことだと思って取り組んでいるのでは、当然出てくるものも違うと思います。

テレビ番組でも、流行りに合わせただけの番組と、スタッフや出演者が本気でいいものを作りたいと思っている番組の差は、素人目で見ても分かると思いますし、後者のほうが「良い番組」だと評価されていると思います。

ただ、YouTuberの登場で、「やりたいことをやる」ということが当たり前になり、多くの人がやりたいことをやろうという方向に目が向き始めています。なので、やりたいことをやるというハードルは今後も下がり続け、将来は誰でもやりたいことをやれる時代がやってくるかもしれません。

では、皆がやりたいことやりはじめたら、全員がたくさんの人に評価されるのかというと、そういう訳でもありません。本気で取り組んでも、誰からも評価されないことはたくさんあると思います。

そこに取り入れるべきは「わかりやすさ」です。

「わかりやすさ」の調整

自分が表現したものが、「すごく良いものだ!」ということを受け手に理解してもらわなければ、評価はしてもらえないのです。評価というのは、誰かに見てもらわなければ良くも悪くもしてもらえません。見てもらうためには、わかりやすさが重要です。

そして、そこから良い評価をしてもらうためにも、わかりやすさが必要です。どんなに高性能の商品でも、使い方が分からなければ買う人も使う人もいないでしょう。やりたいことだけに囚われて、受け手への配慮を忘れてしまっても、評価はされません。


そしてここからが一番重要なポイントです。

「やりたいこと」と「わかりやすさ」のバランスを考えることです。やりたいことをベースとして、それをどれだけわかりやすくするかを考えます。場合によっては、わかりやすさを抑えた方が評価されるかもしれません。このバランスを上手く調整できる人が、たくさんの人から評価されるのだと思います。

難しいのは、これには黄金比率みたいなものはないことです。場合によっては「やりたいこと9:わかりやすさ1」で評価されるケースもあります。だからと言って、次同じようにやってみたらあまり上手くいかなかったなんてこともあるかもしれません。なので、一度成功したからと言って、毎回同じように表現していてはいけないということです。何かを表現しようとしたときに、常に頭の中で考えるべきことなのです。

評価されるまでの険しい道のり

まずは、やりたいことに焦点を当てて、とにかくやってみること。そこから、わかりやすさの調整に入るのです。

いきなりわかりやすさを調整しようと思ってはだめです。これがよく言う、「テクニックだけに頼った中身のないもの」になってしまいます。上手くやろうという気持ちは抑えて、とにかくやりたいことを追及します。

そして、やりたいことを出来るようになったら、ここからが勝負です。いよいよわかりやすさの調整が入ります。この段階で評価されていなくても根気強くやり続けることが重要です。「やりたいことやっても結局誰からも見られず、評価されなかったらやめた」なんて話もよく聞きます。それはまだ調整をしていないからです。

わかりやすさの調整も試行錯誤が続きます。なので、本当に根気がいる作業です。だからこそ、やりたいことをベースにしなければ続けられません。

これから、ますます「やりたいこと」「好きなこと」にフォーカスされる時代がやってくるでしょう。そんな時代で生き抜くためには、バランス感覚をしっかりと身に着けておくことが必要なのかもしれません。


私自身への教訓として、今日は「表現」について考えたことを書きました。





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