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自分も言語「だけ」で思考しているわけではないと気づいた

最近、何も書けない。あとついでに描けないし撮れない。

なにがなくて書けないのかはわからない。時間だろうか、余裕だろうか、体力だろうか、不幸だろうか。

感覚としては、自分が不幸であるという認知が強ければ強いほど僕は文章が書ける。しかしこの数年、特にここ数ヶ月、人が変わったかのように自分は幸福であるという認知に変わり、どんどん自分は何も書けなくなっていくなぁと感じている。

なんてことを考えていたら言語化についての話をしているPodcastを聞いた。

関係ないけど、ゆる言語学ラジオはずっと前から存在は知っているんだけどほとんど聞いたことはない。この動画を見たのが3本目くらい。

こんな感じで、僕は自分が言語化・文書にするときによく関係ないことを書き始めてしまう。この関係ないことも含めて僕は公開してしまうんだけど、理由は簡単で自分の思考のプロセスはすべてこのように飛び飛びであり、それが僕だなぁと感じているからだ。

言いたいことがあってあるオブジェクト(今回でいうとこの動画)を出したときに、その動画はなにか目的があって出したはずなのにその目的とは関係ないことで連想が膨らんでいく。だいたいそういう感じで思考しているので、タイトルを書いて記事を書き始めたのに全然タイトルと関係ないことになっていることはよくある。

僕がなにかに対して一本筋道通って書いたり話したりしているときは、同じような思考を何十回と重ねて既に回り道もだいたいし終えているからだ。ほとんど考えていないことはあまりうまく話せない。


で、いい加減動画の話に戻ろう。

この動画では、言語以外で思考する人なんておらんやろ、と思っていた人が視覚で思考する人がいるという本を読んでびっくりしたって話をしている(3本で3時間くらいある動画である)。

僕は自分は言語で思考する人間だと思っていた。思っていたが、どうも違う気も最近している。

絵で思考するか、図で思考するかと言われるとそのような自覚はない。実際絵も下手で全然書けない。

特に大学時代はほとんど図を描かなかった。数学科なのに。まぁでも図を描かない人らしく、代数が好きだった。ひたすら論理を追えば理解が進むのが心地よかった。定理と幾何学的な直観を結びつけるのが苦手だった。

思えば、大学時代にプログラミングが割と得意かもしれないという意識が持てたのも、頑なにルール通りにしか動かないなにかとの付き合い方を心得ているからな気がする。

一方で、近年。僕は考えるときによくペンを走らせて図を描いている。

なんというか、うまく脳の中で言葉にもなってないし、当然図にも絵にもなっていないことが自分にとって難しいことを考えていると出てくる。

だから、とにかくペンを走らせてなんともわからないものを描く。このとき、他人にとって意味のわかる絵や図になっていることはほとんどない。しかし、そのような外在化を通じて、初めて言語化ができたりするようなことがあるのだ。

あるいは、スケジュールや工数について話しているときに、入り組んだガントチャートが自分の脳裏に見えていることがある。そのガントチャートを文書にしたりする、みたいな処理をしている。

プログラミングでモジュール設計やAPIを考えているときも、自分では描けないけど設計をみて「ねじれているな」とか「曲がっているな」とか思って「まっすぐに」なるように設計を直している。

なんなら自分の文書を校正しているとき(あまりないけど)も、「変なところで絡まっているから直したい」とか思っている。これ以上うまく言語化できない。僕にとってよい文書とは、まっすぐにストンと降りていくものなのだが、その線が曲がっていたり、言って戻ったりしてたり、螺旋を描いたりしているような文書があるのだ。それを直すと、プログラムのバグのようにあっちを直すとこっちが絡まって、みたいなことが起きるのでこれはもうリライトするしかねぇみたいなことが起きる。

こんな感じで、僕は図や絵を脳内に描いてはいない。同時に言語だけで考えているわけでもない。だって僕が感じている「ねじれているモジュール」や「絡まっている文書」は言語化がまったくできないからだ。でも僕には確実に見えているのだ。


僕はずっと小説が好きだし、活字が好きなので自分は言語で考えていると思っていた。ブログももう10年以上やっているし、言語化する欲求がある方なんだと思っていた。

しかし、近年になって自分が変化したのか、もしくはもともとそうだったのか、実は図や絵を介して考えていることがあると気づいた。

そしてここで振り返って、この文書のタイトルを見てみる。最初につけたタイトルは「何も書けない」。ほら、全然タイトルと関係ないこと書いてる(関係なさすぎたので、書き終えた後タイトルを変えた)。

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