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宮城県|公立高校入試確率問題2021

 右の図のような,1から4の数字が書いてある円盤と,3つの容器A,B,Cがあります。円盤はまわすことができ,円盤とは別に針が固定されています。まわした円盤が静止すると,針が指す場所に書いてある数字が,必ず1つ決まります。容器A,Bには,それぞれ2個の球が入っており,容器には何も入っていません。円盤を1回まわすごとに,次のルールで球を操作します。
【ルール】
 1か2の数字に決まったときは,容器Aから容器Bに球を1個移す。
 3の数字に決まったときは,容器Bから容器Cに球を1個移す。
 4の数字に決まったときは,球を移さない。
 次の(1),(2)の問いに答えなさい。ただし,一度移した球はもとにもどさないものとします。また,針が指す場所に書いてある数字は,1から4のどの数字に決まることも同様に確からしいものとします。

(1) 円盤を1回まわします。このとき,容器Aに2個,容器Bに1個,容器Cに1個の球が入っている確率を求めなさい。
(2) 円盤を2回まわします。このとき,容器Cに少なくとも1個は球が入っている確率を求めなさい。

分類:応用❼やりとりする(ゼロサム)

(1)は状況をつかむ問題

 問題文にある円盤、ここではイメージしやすいようにルーレットと言ってしまいましょう。(特にこれと言って特徴のないフツーのルーレットの説明を長々としているだけなので、結局ルーレットと言うと何か問題でもあるのか、それとも「・・・あなたの脳に直接語りかけています。これはあなたの想像するルーレットと同じものなのですよ・・・」と日本語を試したいのか?)
 で、このルーレットを回して出た結果で、今度は容器の球を移動するわけです。1~4の結果によって、次のようになります。

 なので問題文にあるように、容器Aに2個,容器Bに1個,容器Cに1個の球が入っているのは、ルーレットで3が出たときだけですので、求める確率は$${\dfrac{1}{4}}$$です。

(2)を解くために

(2)は、1回目が終わった後どうなっているか、がカギになります。それも表にかいておいて、それぞれの場合について2回目のルーレットの結果を各マスに書いておきましょう。いちいち1回目が終わった後どうだったっけ?ってならないので、表の見た目は複雑そうに見えますが、書いておいて目で振り返れるポイントをつくっておくのは大切です。

というわけで、表からCの容器に球が入っているのは○印の7通りで,求める確率は$${\bm{\dfrac{7}{16}}}$$ということになります。

(1)$${\bm{\dfrac{1}{4}}}$$  (2)$${\bm{\dfrac{7}{16}}}$$

問題を解いたあとに・・・

「容器Cに少なくとも1個は球が入っている」とは

 容器Cに少なくとも1個は球が入るということは、「ルーレットで3が少なくとも1回出る」と考えると,もうちょっと答えまでの道筋が簡単かも知れません。
 まあ、上のやり方で愚直に解いたあと、そう言えばそうか、と思いついてもいいですし、上位を狙う人は別の装置を操作するような、このnoteで「応用」と分類した問題では特に、「・・・とは、つまり・・・」を考えて思いつく練習をしておくのも必要かも知れません。

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