神奈川県|公立高校入試確率問題2020
神奈川県の確率問題は,ここ数年、ここでの分類「応用問題」か「融合問題」の形で出題されています。この年も立体図形(+三平方の定理?)との融合問題。
偶然2つなので、まずは表をかいてみる
袋Pからも、袋Qからも1枚ずつ、2つの偶然が起こりますので、まずは表をかいてみます。各マスには「選んだ2つの点」を書きます。
(ア)は・・・
2点が平面ABCD上にあると言うことは、結局、選んだ2点がどちらもBかCかDのどれかであること、と同じことですね。
あてはまるのは,次の表のようになります。
求める確率は$${\dfrac{6}{36}=\bm{\dfrac{1}{6}}}$$
(イ)は・・・
実際に、各マスについて確認をしてみましょう。ただし、時間はかかりそうです。
調べるのは・・・
このとき、ポイントなのは,PとQで違うものが出てきたときに「右上」にあるマスト「左下」にあるマスで、同じ三角形となっているものが2つずつできているので、確かめるのはそのうちの一方でよい、ということ。こうすることで、確かめる三角形の数はかなり減ります。
3つの辺の長さを確かめていくと・・・
実際に確かめていくと、次の3種類の「長さ」の辺があることがわかると思います。
① 立方体の1辺と同じもの
②(同じ平面上で)側面の正方形の対角線と同じもの
③(同じ平面上にない)立方体のいちばん遠いところどうしの点を結ぶもの
この3種類で構成されるものであることを意識してチェックすると,次の表のようになります。
(三平方の定理を使って実際長さを求めてもいいのでしょうが、この問題では結局3種類あって、分類できることが大切なので、実際の線分の長さは求めないでおきます)
左下のも、チェックはしていませんが,右上でOK担ったものを数え直すのを忘れないこと。条件を満たしているのは16通りあります。求める確率は、$${\dfrac{16}{36}=\bm{\dfrac{4}{9}}}$$
答
問題を解いたあとに・・・
もうちょっとスッキリ解けないか? というのは研究してみてもいいかもしれません。
(ア)はPかQで、E・F・Gどれか1つでも出たらアウトなので消す、同じものが出てもHが入ってくるとアウト、ということで考えると、つぎの6つしか残らない,と考えてもよいでしょう。
(イ)は,上に書いた①・②・③での組み合わせ、というアプローチで行くと、③にあてはまるのはAG・BH・FD・ECの4つしかないので,ここから絞っていくといいかもしれません。
●AGを使う場合
もう1点がB・C・D・E・F・Hどの場合でも条件に合います。
ですから、選ばれる2点がBG・CG・DG・EG・FG・HGいずれの場合もOKということになります。(BG・CG・DG・EG・FGは各2通り、HGはPからもQからもGをひく1通りで、合わせて11通り。)
●BHを使う場合
条件に合っています。ですから、選ばれる2点がBBの場合はOKということになります。(両方からBを取り出す1通り)
●FDを使う場合
条件に合っています。ですから、選ばれる2点がFDの場合はOKということになります。(2通り)
●ECを使う場合
条件に合っています。ですから、選ばれる2点がECの場合はOKということになります。(2通り)
というわけで、合わせて16通りということになります。PとQで同じものをひいたときの扱いが,ちょっと問題を複雑にしていることもわかりますね。
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