見出し画像

石川県|公立高校入試確率問題2017

 右の図のように,2点A(6,8),B(8,6)を結んだ線分ABがある。

 1つのさいころを2回投げて,1回目に出た目の数を$${x}$$座標,2回目に出た目の数を$${y}$$座標とする点Pをとる。
 このとき,次の(1)~(3)に答えなさい。ただし,1から6までの目の出かたは同様に確からしいものとする。
(1) 点Pの$${x}$$座標と$${y}$$座標が等しくなる場合は全部で何通りあるか,求めなさい。
(2) 直線OPが線分AB上の点を通らない確率を求めなさい。
(3) △PABの面積が4になる確率を求めなさい。また,その考え方を説明しなさい。説明においては,図や表,式などを用いてよい。

融合《C2》座標・関数-2直線の交点、《D1》座標平面上の図形-面積

(1)は、読み替え

 まずは(1)、点Pの$${x}$$座標と$${y}$$座標が等しくなる場合ということは、単純に 1回目に出た目の数と2回目に出た目の数が等しい場合を考えればよいです。表や図に書き込むまでもなく、1~6の6通りというので良いでしょうか?

(2)は定規で線をかいて数える

 直線OPが線分AB上の点を通らない場合とは、△OABの中に点Pがないとき、ということがわかりますでしょうか。
 与えられた図の中に、OAとOBを定規で引いて、その線上か内部にある点の方が少なそうなので、$${x}$$座標と$${y}$$座標がそれぞれ1~6の範囲で点の数を数えましょう。

 直線OPが線分AB上の点を通る場合は12通りですね。その確率は$${\dfrac{12}{36}}={\dfrac{1}{3}}$$。ですから、直線OPが線分AB上の点を通らない確率は、1-$${\dfrac{1}{3}=\bm{\dfrac{2}{3}}}$$と求めることができます。

(3)は、どうやって三角形の面積を求める?

 三角形の面積といえば、まずは公式(底辺)×(高さ)÷2ですが、どこを底辺にして、どこを高さにしましょうか? 「等積変形」の考え方を使えば、ABを底辺にして、ABに平行な直線上なら同じ面積になりますね。

 線分ABの長さは(三平方の定理より)$${2\sqrt{2}}$$です。面積が4になるためには高さは$${2\sqrt{2}}$$であればいいですので、ABに平行で距離が$${2\sqrt{2}}$$の直線を考えます。右上の方はさいころの目で出せる場所ではないので、考えなくてよいですね。
 解答としてまとめると、「答」のようになります。



(1)6通り (2)$${\bm{\dfrac{2}{3}}}$$ 
(3)$${\bm{\dfrac{1}{12}}}$$
(説明)
 △PABにおいて底辺をABとしたときの高さを$${h}$$とおく。ABの長さを求めると$${\sqrt{2^2+2^2}=\sqrt{8}=2\sqrt{2}}$$なので、△PAB=$${2\sqrt{2}×h÷2}$$=4が成り立つ。これを$${h}$$の方程式として解くと、
$${h=\dfrac{4}{\sqrt{2}}=2\sqrt{2}}$$
 $${h}$$は点Pと線分ABからの距離をあらわし、線分ABと平行で距離が$${2\sqrt{2}}$$である直線上にある。この直線は図のようになるが、これらの直線上にある点でさいころで出すことができるのは(6,4),(5,5),(4,6)の3通りである。したがって、その確率は$${\dfrac{3}{36}=\bm{\dfrac{1}{12}}}$$である。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?