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大阪府A問題|公立高校入試確率問題2024

 二つのさいころを同時に投げるとき,出る目の数の積が6である確率はいくらですか。1から6までのどの目が出ることも同様に確からしいものとして答えなさい。

分類:9 積が○(以上・以下・未満)

問題文ではさいころに区別はないけど

 問題文には2つのさいころに区別を書いてはいませんが,「同様に確からしい」ことがらを並べるために,区別をつけます。

 上の説明では太郎さんと花子さん,ということにしていますが,もうちょっとシンプルにさいころAとさいころBということにしておきましょう。

 どうしてそういうことをするのでしょう。たとえば,
ことがら① 「2個のさいころのうち,1個は[3]の目が出て,もう1個は[5]の目が出る」
ことがら② 「2個のさいころのうち,1個は[3]の目が出て,もう1個も[3]の目が出る」
の2つのことがらを考えてみます。

 見た目,この2つのことがらが起こることが「同様に確からしい」ようにも思えてしまします。しかし,さいころ2つにさいころAとさいころBと区別をつけて,すべての起こりうる場合を考えれば,次の表のようになり,これら36通りもいずれが起こることも「同様に確からしい」のです。

 そして,ことがら①は,「さいころAで[3]の目が出て,さいころBで[5]の目が出る」ことと「さいころAで[5]の目が出て,さいころBで[3]の目が出る」ことの2通りをまとめたことがらのどちらか,ということになります。

 というわけで,「同じ確率で起こることがら」を並べるためには,2つのさいころが区別つくなら,区別をつけて考えなければならないわけです。

積が6になる場合は・・・

 積がちょうど6になる場合は,1と6,2と3の2つの組合せしかありません。さいころAで出る目を$${a}$$,さいころBで出る目を$${b}$$としたときのことがらを($${a}$$,$${b}$$)と表すことにすると(1,6),(2,3),(3,2),(6,1)の4通りです。表をかくまででもありませんかね。確率を求めると,$${\dfrac{4}{36}=\dfrac{1}{9}}$$。

 ここを1と6・2と3の2通りと考えてしまうと間違えですよ! というのが,あえて言うとこの問題の最大の難関です。

 あと,積が「ちょうど」〇になるとき,ではなく,●以上・●以下になるときの問題だったら,やっぱり表をかいて当てはまる場合を数えた方がいいでしょう。

$${\bm{\dfrac{1}{9}}}$$


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