神奈川県|公立高校入試確率問題2017
分類:応用〈3〉 裏返す
(ア)は
大・小2つのさいころとも、同じ目が出たときに全ての石の白の面は上になっています。
しかし「それだけじゃない」かもしれません。他の場合でもそうなるかもしれません。念のため解く時間があるのなら、全部の場合を確かめてみることをおすすめします。
そうして、この場合は大丈夫,という確認ができます。
表の書き方も工夫がいると思います。まずは、約数を左に書いておいて、各マスは「黒」になる数を書いておきます。
大小順序を入れかえても同じ結果になりますので、表の中でも,対角線上と、左上側だけ確かめればオッケーだ、ということも、ちょっと知っておいた方がいいかもしれません。
というわけで、確かに同じ目のときだけ、全ての石の白の面が上になっていることがわかります。
(イ)は
これは、いくつか考え方がありそうですが,ここではもう一度白で残っているところをもうひとつ表にして,その積を考えることにしましょう。さっきのように、対角線上と左上側だけ計算をして、右下は対角線と対象なところだけ○をすれば、全ての場合を網羅することができます。あと、60の倍数であるかどうかがわかればいいので、60がつくれる組合せを見つけることができれば,60×残り、ということで60の倍数であることは十分に確かめられます。こうした[ショートカット]を駆使すれば、2枚表をかくことになりますが、手堅く素直な方法で、楽する方法が思いつかない人にとっては手っ取り早いのでは、と考えています。
あてはまるのは16通り。ですから確率は、$${\dfrac{16}{36}=\bm{\dfrac{4}{9}}}$$。
答
問題を解いたあとに・・・
試験で出たとき、さいころ2つのときは、あまりゴチャゴチャ考えずに,表をまず書いて,何を埋めればいいか,というところに考えを進めて、最後単純に数えあげてしまった方が確実ですね。
しかし、試験でなければ、いろいろ解法がないか,確かめてみる態度は必要です。どういうやり方が早道か、ほかにもいろいろ考えられると思います。
たとえば、白の表をあらためて書かないで、黒の面の表で積を計算して、1×2×3×4×5×6=720を割ってもいいです。ただ計算量が多いかな。
[60の倍数になるのは・・・]という考え方でアプローチしてもいいでしょうね。ちょっと動画も紹介しておきましょう。
他にもいろいろとアプローチの仕方を考えてもいいでしょう。上の学校を目指そうという人は、引き出しを増やしておくことは大切です。
そして、大切なのは,人の解答を見て,なるほどそうやるのか,というので終わりにするのではなく,自分の手を動かして解いてみる,ということです。1回わからなかったら,解説を見て、実際自分で解いてみる。それが力をつけるためには必要ですよ。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?