佐賀県|公立高校入試統計問題2024
最高得点
1~4組の最高得点ということは,それぞれのデータの最大値ということになります。データの最大値を指し示すのは,箱ひげ図の右側の縦棒で,図から2組の最大値がほかの組よりも高いことが読み取れます。アは正しいといえます。
箱ひげ図から平均値は?
箱ひげ図から平均値は読み取ることができません※。箱の中の線は中央値ですが,3組が高いわけでもなく,ひっかけにもなってませんね。イは間違い。
四分位範囲とは
四分位範囲とは箱の横の長さです。図から,いちばん長いのは3組ですから,ウは間違いです。
ちなみに,計算したい場合は,箱の左側の辺は第1四分位数,右側の辺は第3四分位数を示していますから,四分位範囲(箱の横の長さ)は
(第3四分位数)-(第1四分位数)
でもとめればいいのです。
箱区間のデータの個数
箱の大きさ(長さ)に惑わされてはいけません。長さは,上に示したように,
(第3四分位数)-(第1四分位数)
を示すのですから,データの個数(人数)は図からは読み取れません。
そして,データは各組とも30人でそろっています。箱が示す区間に含まれているデータの個数も同じになるはずです。具体的には
最小値 → 1番目の点数
第1四分位数 → 7番目の点数
第2四分位数(中央値) → 15番目と16番目の点数の平均値
第3四分位数 → 23番目の点数
最大値 → 30番目の点数
ですから,箱の区間に含まれるデータの個数は,どちらの組も,7番目~23番目ということになります。エは間違い。
70点以上の人数は8人以上?
これはよいひっかけ。
2組の70点はちょうど第3四分位数ですから,上のとおり23番目の人がとった点数だということがわかります。なので23~30番目で70点以上の人は(少なくとも)8人いることがわかります。境目になるデータの処理の仕方は間違いやすいので,ご注意を。
「少なくとも」と付け加えたのは,23番目の人が70点であることを示しているので,例えば22番目の人とか21番目の人とかも70点だったとしても,この箱ひげ図は変わりません。そうすると,70点以上の人は,9人とか10人とかになる可能性もあるのです。極端なことを言えば,17番目から29番目までなぜか13人そろって70点でも同じ図になります。(カンニングしていないよね?)
というわけで,オは正しいです。
答
※箱ひげ図に平均値の位置を表す + の記号を書き加えることもあり,中学校の教科書でも言及しているものもありますが,この問題にはその記号はありません。
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