神奈川県|公立高校入試確率問題2021
分類:応用編❽(その他)
問題の意味わかる?
まず、問題をしっかり読んで,どうなったらどうなるのか、理解をしておかなければいけません。大きいさいころが1~6のそれぞれの場合に、Pの箱に残るカードと、Qに移すカードを確認しておきましょう。
1 Pに残す[1] Qに移す[2][4]
2 Pに残す[2] Qに移す[1][4]
3 Pに残す[1][2] Qに移す[4]
4 Pに残す[4] Qに移す[1][2]
5 Pに残す[1][4] Qに移す[2]
6 Pに残す[2][4] Qに移す[1]
どんな表をかけば・・・
では,どんな表をかけばよいでしょうか。ここでは、上の操作によって、Qの箱の中にあるカードを縦軸に、$$${b}$$の約数、つまりQからRに移すカード候補を横軸に並べて、Rの箱に入るカードを各マスの中に入れて、表をかいてみましょう。
すべての場合の数は,例によってさいころ2つですので、36通りなのは大丈夫でしょうか。このうち、(1)と(2)に示された条件に合うのはどこか? ということを数えていけば、確率が計算できる、というわけです。
では確率を求めましょう。
ここまで準備ができれば、後は条件を満たすマスを数えるだけです。
(1)の条件を満たす場合は、表から(a,b)の組が(4,6)の場合だけで、求める確率は$${\bm{\dfrac{1}{36}}}$$。
(2)の条件を満たす場合は、(1,2)(1,3)(1,5)(2,1)(2,2)(3,3)(3,4)(3,5)(4,1)(5,2)(5,3)(5,4)(5,5)(6,1)(6,2)(6,4)の16通り。求める確率は$${\dfrac{16}{36}=\bm{\dfrac{4}{9}}}$$。
答
問題を解いたあとに・・・(1)
箱Pにある[1][2][4]の3枚のカードのたし算で、1~6の数を一通りに表すことができる、ということが問題には書いていないけど重要な数学的事実です。(2進法というヤツで、20年ぐらい前は中学校で習っていたのです・・・ 今は高校の情報Ⅰでみっちりやるようですな)
問題を解いたあとに・・・(2)
(ア)について、条件からさかのぼって「迎えに行く」やり方で考えてみましょう。
Rに4枚あるということは、すくなくとも$${b}$$の約数が4つないといけません。$${b}$$の約数が4つあるのは、1~6の中では6だけですから、$${b=4}$$であることが最低条件となります。Rに入っているのは1,2,3,6ということになりますね。
そして、そのためにはQの箱に1と2が動いていなければなりません。そうなる$${a}$$の値は、1はダメ(1だけ)、2もダメ(2だけ)、3はOK、4はだめ(4だけ)、5はだめ(1と4)、6もダメ(2と4)というわけで$${a=3}$$、つまり36通りのうち、$${(a,b)=(3,6)}$$の1通りのみ、確率は$${\dfrac{1}{36}}$$ということになります。
これで(ア)は乗り切れますが、(イ)は上のように表で一覧にしてしらみつぶしに考えた方がモレがなさそうですね。
この考え方もあくまで「考え方のバリエーション」ということで触れておいて、中学段階での標準的な解き方としては(スマートなとき方からは時間がかかるかも知れませんが)やはりすべての場合を表にして、と言う琴をおすすめします。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?