現地の旅行ツアーに参加してみた。(中国,西安)

(春秋航空,西安行き)

 中国で働き始めて早4か月,生活環境にも慣れなくて,仕事と語学の両立が難しく,未だに赤ちゃんレベルの語彙力しか持たない私ですが,先輩(同じく赤ちゃん)の一言で中国人対象の旅行ツアーに参加しました。

(德发长饺子馆,钟鼓楼店)

 到着初日はツアー無しの自由行動の日。西安と言えば,「餃子宴」ということで向かいました。手前の二つは蓮を表した餃子。花托(かたく)部分(アノ独特な見た目の)かな。この様に,見た目や餃子の餡(カレーとかくるみもありましたよ!)に工夫が凝らされています。味もおいしく見た目も楽しく「餃子パーティーだ!」とはしゃいでいた我々ですが,歴史的背景がありました。

 時は清王朝時代末期,権力者であった西太后は,列強によって北京の紫禁城が陥落すると,古都西安へ向かった。その窮地の中,西安の人々が,できる限り華やかにもてなしたいという気持ちから生まれたのが,この「餃子宴」でした。

 おそらく現在では観光客向けに変化してるとは思いますが(比較的お高めですよ!),とても楽しめる食事でした。

 さて,ツアーが始まりました。当然ですがすべてが中国語です。バスに乗るのも一苦労,集合時間,場所を理解するのも一苦労です。

 しっかり無線でガイドさんの解説も聞きましたよ!

 「その手があったか!!」アプリで翻訳を試みる先輩。実際,これで救われたときも何度かありました。

 重要な情報は毎回この様に丁寧に伝えていただけました。ありがとうガイドさん。そして一緒に旅行をした方たち。みんなに助けられました。おかげさまで時間や場所を間違えることは一度もありませんでした。


(华山/崋山)

 西安から西へ約130km行けば,山岳地帯になります。华山は標高約2,200m,火成岩の一種花崗岩が露出した山肌が特徴で,道教の聖地として有名です。

(Wikipediaより)

 また,TBSの「世界ふしぎ発見!」でも紹介されたこともあり,その険しい参道は衝撃的(私はむりでした)でした。


 3泊4日の西安ツアーでしたが,最も印象的だったのが都市全体のエネルギーです。

(大唐不夜城,大慈恩寺南通り)

 不夜城という名のとおり,通り全体のライトアップが凄まじく,そこら中でミニコンサートが行われており,ものすごい人だかりでした。これほど大きくエネルギー満ち溢れる街を訪れたのは初めてだったので,圧倒されると同時に,中国という国の勢いを実感しました。

 街中でパレードが行われていました。土曜日の夜だったからなのでしょうか。

 シルクロードの出発点としても有名な西安は,唐の時代には長安として栄え,西はローマから人々が訪れ,そして日本からも遣唐使が派遣されたように,超国際都市でした。現在,観光客にも有名なイスラム街(回民街)の人々を見れば,シルクロードの歴史を感じ,また当時,さまざまな宗教にも寛容であった,今でいうグローバルな視野が,この西安にあったということが思い浮かびます。この漢民族というアイデンティティの源流はどこにあるのか,どういった学びから今があるのか,中国文化への関心を高めた刺激的な旅となりました。