沖縄新アリーナの収入は5億円以上⁉ ~Bリーグ決算考察⑨ 琉球ゴールデンキングス営業収入その他(アリーナ管理)編~
どうも。プロスポーツがどうやって稼いでいるのか、おはようからおやすみまで四六時中考えているTaiyoです。
前回のnoteは、沖縄新アリーナがいかにして完成したか、そしてその収益性を書きました。
今回は、各資料を参照に具体的な沖縄アリーナ運営収入予測を掘り下げていきます。
沖縄アリーナの利用料金は1日約250万円
沖縄アリーナ公式サイトでは、利用料金を公開しています。土日祝でフル設備を利用した場合は1日約250万円の利用料金です。
公式サイト料金表には開催日と準備日・撤収日の区別がありません。利用目的別も含めて詳細な利用料金表もあるはず。
比較対象としてキャパ15,000人の福岡マリンメッセの場合、利用料金は催事等で約300万円程度です。キャパを考慮すると沖縄アリーナの金額も同程度、この程度が標準的な金額なのでしょうか。
指定管理委託料は年間約6200万円
沖縄市の一般会計予算より、沖縄アリーナは沖縄市から指定管理者(沖縄アリーナ株式会社)へ管理委託料を支払う方式である事がわかりました。
沖縄アリーナ指定管理者委託料は2019-2024年度の約5年間で総額3億1300万円、年間約6200万円です。
沖縄アリーナの事業収入予測は約5億1800万円
沖縄市は2018年に沖縄アリーナ運営に関する報告書を公表しています。その中で沖縄アリーナの事業収入も各ケース毎のシミュレーション値を掲載しています。役所のデータ資料は面白いですw
一例として、年間稼働日約220日(稼働率約60%)の場合、事業収入は約5億1800万円、事業収支は約1億2200万円の黒字と試算しています。
参照:(仮称)沖縄市多目的アリーナ施設等整備に関する運営手法等検討調査業務報告書 | 市政情報 | 沖縄市役所
※上記の指定管理委託料はこの収支予測には含まれていません。
ちなみに舞洲アリーナを賃貸借契約で実質管理している大阪エベッサの2018年度営業収入(その他)は約3億9300万円です。
屋内ライブ・コンサート需要が高い沖縄アリーナ
現在、沖縄県で最もキャパが大きい屋内施設は沖縄コンベンションセンターで約3,800人です。動員力のあるアーティストがライブ開催できるハコが無いのです。近年、沖縄では大規模な屋外フェス・ライブイベントが数多く開催されています。これはキャパが小さいハコしかないためやむを得ず屋外で開催しているイベントもかなりあるはずです。2017年のAKB48総選挙が悪天候で中止になった様に、屋外イベントは天候リスク特に沖縄には台風リスクも存在します。
全国的にも1万人規模のアリーナはそう多くありません。動員力のある国内外アーティストのライブツアーのファイナルを沖縄アリーナで、という流れが出来ればアリーナ稼働率・事業収入はさらに増えるはずです。
アリーナを活用して事業規模はさらに拡大へ
あくまで沖縄アリーナの指定管理者は「沖縄アリーナ株式会社」なので、沖縄アリーナの収支金額がBリーグ決算報告に含まれるかは不明です。
しかし、直接的なアリーナ収支だけではなく、物販・飲食・VIPルームや高価格帯チケット販売等、アリーナを活用した収入はさらに拡大するはずです。
収入規模の拡大が、米国スタジアムアリーナの様な新しく楽しいアリーナ顧客体験に再投資されることを期待しています!
Bリーグ決算考察 琉球ゴールデンキングス 終わりに
いかがでしたでしょうか。「Bリーグ決算考察 琉球ゴールデンキングス」と題して続けてきたnoteですが、いったんここで終了です。
来季からの新アリーナ移行を前に、琉球ゴールデンキングスのクラブ経営をまとめておこうと始めました。読んで頂いた皆様が少しでも楽しんでもらえたら嬉しいです。また何か話題を見つけて書きますので、その時は読んであげて下さい。ありがとうございました。