TRPG制作日記(237) 能力値と自己肯定感(ルールブック第三章)2
『太陽神の巫女-AmaterasuCard-』TRPGは、プレイヤーが物語の登場人物を演じる即興演劇ですが、登場人物を演じることを補助するためにゲームの要素があります。
それが行為判定や衝撃です。
それぞれの登場人物には能力値が設定されており、何か失敗する可能性があることに挑戦すると、能力値の値を参照して行為判定が行われます。
そして、行為判定に失敗すると自己肯定感が失われます。
また、ロールプレイにより登場人物は衝撃を受けて、自己肯定感が増加したり減少したりします。
自分が担当する登場人物の個性を把握することで、プレイヤーは担当するカードプレイヤーの自己肯定感を高めることができます。
ルールブック第三章『
能力値と自己肯定感
探索プレイ、対戦プレイ、特殊プレイにおいて、プレイヤーは六面ダイスを振ることでシナリオ攻略を進めることがある。六面ダイスを振ることで得た結果に、カードプレイヤー特有の補正を加えるのが能力値の役割である。能力値があることで、プレイヤーはただ六面ダイスを振るだけではなくて、自分が担当しているカードプレイヤーの能力値を考慮しながら行為の選択をする必要が生まれる。それぞれのプレイヤーは自分が担当するカードプレイヤーの能力値によりできることが異なってくる。能力値はカードプレイヤーの基本となる六つの数値で、容姿、経済、社交、運動、技術、ランクがある。能力値を主に参照するのは探索プレイにおいてであり、探索プレイでは、行為判定と呼ばれる方法でプレイヤーの決断がどのような結果を招くのかを判定する。また、技術は対戦プレイにおいて重要になる数値であり、対戦が始まると、カードプレイヤーは六面ダイスを技術の数値だけ振って、その結果の数値に対応した妖怪の召喚権を得る。技術が高いカードプレイヤーは対戦に強い。
能力値は行為判定や対戦で参照するが、ロールプレイにも影響を与える。容姿が高い人物は高慢な人物になるかもしれないし、社交が高い人物は自分から積極的に相手に話しかけようとするだろう。ランクが高いカードプレイヤーは、アマテラスワールドで長く活動している可能性が高い。キャタクター設定にある性格(アマテラスワールド)は、能力値の特性を一言で表現した内容になるだろう。逆に言えば、能力値とは性格の起源を具体的に表現した数値となっている。能力値はルール上は1から10までの値を取るが、技術とランクを除いては、特別な状況でない限りは6から10までのいずれかである。カードプレイヤーが宇宙都市の高校生の場合は、7が普通で6が低めである。8から9が高く、そして10は滅多にいない。逆に、技術とランクは1から6までが多く、初心者は技術が1でランクも1である。
能力値が変動しない値であり、個性を反映する値であるのに対して、自己肯定感はプレイ中に変動して初期値は必ず50である。自己肯定感は心理検査を経ることでゼロ以上100以下の値を変動する。心理検査は、行為判定、衝撃、対戦が完了したときに必ず行われる行為であり、六面ダイスを二回振りその結果の値を自己肯定感に加えたり、逆に自己肯定感から減らしたりする。自己肯定感が100の場合は、心理検査を行うことでそれ以上自己肯定感を増加させることはできない。そのため、プレイヤーは自己肯定感を増加させる心理検査を行う必要はない。一方、自己肯定感がゼロになると、カードプレイヤーは鬱状態に陥り経済、社交、運動の数値が1になる。そして、プレイ終了まで自己肯定感は変動しなくなる。そのため、プレイヤーは自己肯定感がゼロにならないようにプレイしなくてはならない。
自己肯定感を意識することで、プレイの方向を把握することが容易になる。プレイヤーは自己肯定感を高まることを意識しながら、シナリオ目的と自分のキャタクター目的を達成することを目指せばよい。カードプレイヤーは能力値とカードに個性があるので、個性に相応しくない振る舞いをすれば自己肯定感を大きく損ねるだろう。また、ロールプレイは衝撃を生み出す。衝撃により自己肯定感は変動するので、プレイヤーは自分が担当しているカードプレイヤーの自己肯定感がどのような場合に高まるのかを意識してロールプレイを行うことで、自己肯定感を増加させることができる。自己肯定感はプレイヤーがどれだけ自分の担当するカードプレイヤーの特性を理解しているかに影響して、自己肯定感を意識することで自分達は即興演劇をしているということを、プレイヤーは意識し続けることができる。
』ルールブック第三章
次回からは、それぞれの能力値が何を示しているのかを書いていこうと思います。
今日は以上です。最後まで読んでいただきありがとうございました。
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