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海外ベンチャー企業が使う略語特集

みなさん突然ですが、普段の生活のなかで多くの略語に触れていますよね?

さて、日本特有の略語で認知度が高いものだとKYとか、コンビニとか。確実に浸透しています。それは何故でしょうか?答えは簡単、「便利だから!!」。これはビジネスでも全く同じ、日本だけでなく海外でも同様なのです。ここで困るのは、略語を学校ではあまり教えてくれないということです。いきなり略語が登場してもどのように解釈していいのか困る時があります。そんな時はGoogleで検索しましょう。だいたい答えが載っています。それを言っちゃうと、この記事の存在意義がなくなりますが、この記事を通して「こんなものがあるんだ〜」程度に認識しておいてください。またこの記事が近い将来SEOで困った誰かを助けることになるかもしれません。(あ、また略語!😂)

私が日常的に触れる略語をいくつか紹介、解説していきたいと思います。ここで注意なのは、業界やフェーズによって使う単語が異なります。例えば金融業界や物流業界にはあればそれぞれ独自の略語があります。私がいるのはインターネットサービス系の業界+海外の企業とのやりとりなので、かなり偏ったものもありますのでご了承くださいませ。🙏

社内文章(これは英語圏中心)

FYI(For your information):

一言で言うと「共有」ということになりますが、あえて付け足すなら「あなたに共有」という解釈になります。具体的な使い方としてはある方から来たメールを同僚のAさんに共有目的で転送するとき、本文冒頭にFYIと3文字打つだけで成立するのです。なんと便利!共有だから読んどいて〜くらいのテンションです。

TBA(To be announced):

「今後順次お知らせ」という意味になります。よく資料を作っていて、まだ具体的な日付や内容が決まっていない項目があったときにこの3文字を打つだけで許されるのです。(許されるかどうか保証しません)

ASAP(As soon as possible):

これは日本語に直すと「なるはややで!」という意味になります。なるべく早くなにかを実現してほしいときにASAPと打ちます。例えば I want this done ASAP のように使えるのです。若干強いニュアンスなので、乱発せず本当に急いでいるときに使いましょう。笑

APAC(Asia-Pacific):

外資系企業とやりとりするときによく出て来ます。ここに含めるのに違和感があるかもですが、よく出て来ます。アジア太平洋地域という意味ですが、例えばGoogle のAPAC担当役員が仮に居れば、それはアジアの担当役員ということになります。一応略語なので紹介しておきました。

マーケティング用語(全世界で使われる!日本も!)

CPA(Cost Per Acquisition):

M&AのAでお馴染みのAcquisitionです。CPAは獲得単価や獲得にかかった費用という意味になります。マーケティングの枠を超えてビジネスの世界では最も使われる略語の1つではないでしょうか。例えば広告費100万円ん使って100名を集客しました。そのうち50名が商品を実際に買ってくれました。そうするとCPAは単純計算で5000円になります。この指標をもとに原価や販管費などと比べて採算がとれる集客手法になっているのか、また業界平均から大きく外れていないかを計算します。ちなみにCPAは業界や業種によって大きく異なります。商品の単価や購入ハードルとCPAは比例します。不動産やクレジットカード、保険、自動車などは高い傾向がありますが、その分契約に至った時のリターンも大きいですよね。

CVR(Conversion Rate):

コンバージョンレートですが、実は日本語に直すのが難しいです。何を母数にして何をゴールに設定するかによって変わります。ショッピングの場合は「購入決定率」とか、申し込みをゴールしている場合は申し込み決定率とか。まぁ決定率や実行率という訳すのが適当でしょうか。例えば100名お店に来店して、2名が実際に買いました。この場合のCVRは2%となります。CVRをあげたら当然売上も上がりますが、それは簡単な話ではありません。多くの因子が関わっているので、お店のケースだと、母数を来店者だとした場合に商品ラインアップ、商品価格、店内レイアウトなどが関わって来ます。もっと細かいところだと店内の照明、店員の態度、清潔感なども関わってきます。オンラインショップの場合はサイト内導線、レコメンド機能、ボタンの色や視認性、他ユーザーの口コミ、商品画像のアングルなどがCVRに作用してきます。

LTV(Life time Value):

直訳すると生涯価値になります。だれの価値?顧客のです。つまりお客様がその後リピートをしてくれたとして、生涯でどれだけの売上をもたらしてくれるのかを測る指標になります。生涯といっても一般的にはその後1年や2年で期間を区切って計算をするケースが多いと思います。LTVが一定以上確保できると考え方によっては1回の取引でマーケティングコストを回収しようとせずに、2回目や3回目の取引まで見込んで設計することができるようになります。とても重要な指標ですね。

マーケティングには他にもCTRやCPC,CPMと略語の宝庫です!この記事で紹介した3つはグローバルに使えて、かつ基本中の基本なので覚えておいて損はないと思います🎉🎉


事業計画系の略語(海外+日本のスタートアップ界隈)

YoYとMoM(Year over Year と Month over Month):

事業計画の月次や年次計画の項目ででてくるのですが、YoYが昨年比で、年単位なのか、昨年同月比なのかは設定によって異なります。MoMは昨月比といった使い方をします。これ以上説明しようがないですが、よく見る略語になります。

 KPI (Ker Performance Indicator):

会社や組織、チームが設定する目標やゴールを達成するために要素をいくつかに因数分解したときに要となる指標のことをKPIと言います。ゴール1つに対してKPIは複数あるケースが多く、数字であることがほとんどです。またKPIを達成するとゴールを達成できるような設計が理想です。ゴールだと漠然としていたり、単位大きすぎて具体的なアクションに結び付けにくいという課題を解決するためのものですね。

ROI(Return of Investment):

投資収益率と訳します。さきほどマーケティングの項で紹介したCPAにニュアンスが似ている言葉です。もちろん投下したコストに対してどれだけ収益があがったか計算する目的でも使われますが、そのままの言葉としてコミュニケーションで使われるケースも多いのが特徴ではないでしょうか。「それROI低くない?」など、まだ計算していない段階でも投下する資本(資金、人的リソースなど)に対して、効果が出なさそうな施策に対してはこのようなツッコミが入るかもしれません。ROIをしっかり出せるのか事前にイメージや試算は大切ですし、終わった後の振り返りとしても重要です。結果ROIが見合わないケースもでてくるでしょうし、事業や施策の継続判断が必要になります。

GMV(Gross Merchandise Value):

流通系(ショッピング系)のサービスだと必ず出てくる指標です。日本語では流通総額と訳します。売上高とイコールもしくは上位概念にくるケースがあります。在庫を抱えて販売している会社は流通総額と売上高はほぼイコールになるでしょうし、たとえばメルカリのように在庫を持たないビジネスだとメルカリというプラットフォーム上でどれだけの商品取引が行われたか商品販売学の合算を流通総額とします。この場合の売上高は販売手数料だったり、オプション費用だったりします。このGMVという指標でサービスの勢いや需要、市場におけるポジションや占有率を測ることができます。

ARPU(Average Revenue Per User):

1ユーザーあたりの平均売上を示す指標になります。月次ARPUだと、毎月の購入ユーザー数÷売上になります。あくまで平均です。この指標をもとに1名のアクティブユーザー(購入などのアクションをしてくれるユーザー)を何名獲得すれば予算を達成できるのかなど、事業計画の因数分解を助けてくれる指標でもあります。

CAGR(Compound Average Growth Rate):

聞きなれないかもですが年平均成長率と訳します。例えば1年目の売上が100万円、2年目が150万円、3年目が300万円、4年目が500万円だとすると、CAGRは複利の概念で計算され、(N年度の売上 ÷ 初年度の売上) ^ {1 ÷ (N – 1)} – 1の公式で71%となります。単純に平均と聞いて各YoYの成長率を足して年数でわってもダメなんですね。

MRR & ARR(Monthly Recurring Revenue & Anual Recurring Revenue ):

毎月期待できる売上&毎年期待できる売上と訳します。主にSaaS企業の事業計画などに登場する指標ですが、固定で入ってくる売上を示します。つまりこれを積み上げると数年後の事業予測がとてもしやすくなります。会社によっては月額支払い以外の収益源があるケースもありますが、これらの数値はMRRやARRには含めません。あくまで毎月、毎年期待できる売上に特化した指標なのです。SaaSが投資界隈で人気である理由の1つにMRRが大きく関わっていて、投資家も毎月の収益が読みやすいこのビジネスモデルに惚れているのです。

DAU & MAU(Daily Active User & Monthly Active User):

日本語に訳すのは難しく妥当な言葉がないのでそのまま意味を解説すると、Dailyが日次のアクティブユーザー数で、Monthlyが月次のアクティブユーザー数です。特にゲームや広告モデルのビジネスだと、どれくらいの人がアプリやサイトに訪れているのか重要な指標になります。DAUやMAUはPV(ページビュー)みたいな行動指標とは違い、ユーザー単位での計測になります。広告を売るときにDAUで100万人います!みたいなアピールは強い武器になりますからね。

B2B(Business to Business):

知っている方も多いので書くか迷ったのですが、Bの間に挟まれた2に注目してほしいです。実際はtoなのですが、これを英語の発音にした時に同じ発音であるtwoに置き換え、さらにそれを数字で表現しているのです。オシャレですね。P2PやO2Oなど様々なシーンで使われる略し方ですので覚えておいてください。そしてB2Bの意味は商流として事業者が事業者向けにサービス提供しているモデルのことを指します。B2Cだと、事業者が個人消費者を相手にしている場合を指します。

SaaS(Software as a Service):

ネットやWEB業界にいると数年前から熱い事業形態ですね。オンライン(クラウド上)で利用できるWEBサービスのことを指します。例えば会計系のマネーフォワードやFreee、名刺管理のSansan、ビジネスツールのサイボウズなどが有名ですね。利用者も複雑なソフトウエアのインストールや初期設定などが不要で、パソコンやスマホがあれば世界のどこにいても使えるのでとても便利です。これからも伸びる分野だと思います。

3PL(Third Party Logistics):

自社のサービスで発生する物流業務を委託する先の会社やサービスのことを指します。TPLにせずに3PLにしているところがこれまたオシャレな略し方です。ネットショッピングの会社はこのような3PLの業者に対して配送や倉庫オペレーションを業務委託という形で任せているケースが多いのです。設備投資やノウハウをカバーしてくれるメリットがあります。もちろん自社流に倉庫オペレーションなどをカスタマイズしにくいという点ではデメリットかもしれません。

SMB(Small and Medium Business):

中小企業という意味になりますが、よくB2Bサービスのプレゼン資料にはビジネスターゲットとしてSMBを想定しているなどの使われ方が多いです。この略は日本以外の国で使われていて、日本のビジネスシーンではほぼみないですね。

SKU(Stock Keeping Unit):

何が正しいかわかりませんが、ここでは在庫の最小管理単位と訳します。商品の在庫を抱えているビジネスでは、そうこで管理する単位として、商品の種類より少し細分化させて色やサイズなど分ける必要があります。これらの単位をSKUといいます。なので事業計画のKPIの1つとして取り扱いSKU数が記載されていることがあります。どれだけのバリエーションを在庫として確保しているのか表現することができます。

最後に少しだけ略語ではない表現を2つ紹介

10x

このように数字のあとにxがついている表現を海外では、様々な資料で見つけることができます。これは○○倍という意味です。8xなら8倍。業績を端的にアピールするときになんかにSales 10x Growthみたいな使い方をします。 

300+

このような数字のあとに+がついているものを同じく海外のビジネス資料で見ると思います。これは○○以上という意味があります。契約者数10000+だと、細かい数字は置いておいて1万人以上のユーザーがいるよ!っていう表現になります。

さぁこの記事は以上です!

いかがでしたか?少しでも有益な情報が発信できたいたらと思っています。記事化するにあたってネタが欲しいのでリクエスト等あれば、記事コメントでもtwitterのメッセージでもお待ちしております。

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