【祝20歳の誕生日を迎える】リハビリをへて復活したパフォーマーてのひらさんとの会話
器用な右半身と、不器用な左半身
2022年6月、パフォーマーてのひらさんと一緒に福岡タワーへ登った話のつづき。
▼そのときの話はこちら
パフォーマーてのひらさんは、2018年に脳出血になり、左半身がうまく動かなくなってからも身体の使い方を工夫し、自分にしかできないパフォーマンスを追究している。
▼てのひらさんのYoutubeチャンネルより
2018年迄バルーンエンターテイメントステージを展開。いたずらな神様より不器用な左半身を与えられ、今までより更なる器用さを追求する身体に生まれ直す。'19年8/2より現場復帰。器用な右と不器用な左の大競演。
https://twitter.com/tenohiranote
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今度、てのひらさんがチャチャタウン小倉でパフォーマンスすることを教えてくれた。
「内容は決まっているんですか?」と聞くと、「ひとり同時演奏芸をしようと思っているよ」とてのひらさん。
あ!5月の「清水みなと大道芸2022」で初めて披露した芸だ!(ツイキャス配信があったので自宅でずっと視聴できたのだ。これは本当にうれしかった)
てのひらさんは左半身麻痺が残っているけど(ちなみに、ぼくも左半身麻痺の方が強い)、左腕にマジックテープを貼り鍵盤ハーモニカをつけて、カズーを吹きながら、鈴とカスタネットがついた靴でステップを踏む。
日常生活に戻るリハビリだって大変なのに、さらに「ひとり同時演奏芸」をするなんて。どんなにハードルが高いものだろう。
鍵盤ハーモニカから伸びたホースの先にあるものは、風船や会場のみんなの思いがいっぱい詰まったポリ袋。
てのひらさんが吹く「聖者の行進」に合わせて、さらに会場があたたかい空気に包まれる。
ひとにはそれぞれ、器用、不器用な事がある。「器用な右と不器用な左の大競演」と謳うてのひらさんのパフォーマンスを見ていると、「これって個性なんだ!」と強く感じた。
ポリ袋に空気を入れ込む時はどうするのですか?と聞くと、「誰かにやってもらうといいじゃない」とてのひらさん。
「きっとハリーさんが当日は会場に来られていると思うから、ハリーだったらいいな」と心の中で思っていた。
てのひらさんの歌は、あったかい。
もし一番好きな曲は何ですかと聞かれたら、
「てのひらさんの『LOVE』」と答えるだろう。
てのひらさんが歌っている動画を見ながらイメージを膨らませる。
てのひらさんのパフォーマンス姿は、ぼくの中にしっかりと焼きついている。
てのひらさんと、お父様のことば
てのひらさんと福岡タワーに登った後、色々な話をした。
そしてぼくの想いも強くなった。
《やっぱり、ぼくはこの身体いっぱい表現をしたいんだ!》
てのひらさんは、ぼくの心の奥底にある思いを母に代弁してくれていた。
ぼくはてのひらさんのひと言ひと言に「そうそう」と頷く。
今まで言わずにグッと我慢していた想いをフッと吹き飛ばしてくれて、
目の前がパッと明るくなった。
横で母は、心配そうな顔をしながら頷く。
てのひらさんが「ぼくがたいようくんを教えるから、好きなことをのばしたらいいじゃない」と言ってくれた。
「ぼくがぼくでいられる!理解してくれる人、てのひらさん。ありがとう!」と心の中で叫んだ。
さかのぼること、1年前。
チャチャタウン小倉でのショーに、てのひらさんのご両親の姿もあった。ショーが終わった後、てのひらさんのお父様が「好きなものをのばすといいよ」とぼくに笑顔で声をかけてくれたのだった。
ぼくは、その言葉にどきっとした!
「一年前に、同じ言葉を、てのひらさんのお父様からも頂いたことがありまして….」と母が言った。
てのひらさんは「え?」と驚き、
「オレ、とうちゃんみたいになってるね」と
笑顔。みんなで笑った。
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