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【短編小説】かみさま


「かみさまってなにしてんの?」

パソコンの前で競馬新聞をぱしぱし叩きながら友人は聞く。

「そりゃあ願いを叶えてる最中だよ。

 ただ日本のかみさまも人口1億人もいたら、目立つ奴から片付けるにきまってる。

 おまえでもそうするだろ?」

「なるほどな。一理ある。

 ...かみさまってどこにいるんだっけ。」

「雲の上にいるっていうけど...」

僕が最後まで言い切る前に友人は玄関を飛び出し、

空に向かって両手を広げかみさまに聞こえるような大きな声で叫んだ。

「12番!9番!3番!12番!9番!3番!12……!!」


その時、かみさまは叫ぶ友人を見た通行人にお告げをした。

「110番」



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