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【感想】TeamGeek

原書は10年前くらいに書かれた名著。きっと10年後も名著として読まれ続けているだろう。エンジニアなら一読すべきだし、エンジニアでなくともチームで仕事をする人なら読むことをお勧めする。

特にリーダーやマネージャのような立場の人なら尚更だ。

講演などで発信していたものを書籍化したもの(と記載されている)全編を通してHRTのWHY、HOW、WHATに関して説明している。

HRTとは

Humility(謙虚) , Respect(尊敬), Trust(信頼)

書籍の最後に記載されているが、内容を忘れてしまっても上記の3つの柱だけは忘れなければ良い。基本に立ち返れば何をすれば良いか判断できるからだ。

重要なこと

HRTの適用範囲はチームメンバーに対してだけではない。上司・部下・組織やユーザーなどの全てに対してだ。

心理的安全性

この書籍では「心理的安全性」というワードは使われていないが、心理的安全性の重要性はGoogleが説いている。著者は当時Googleの社員だ(今はわからない)。両方目を通すことでより得られることがあると思う。

チーム・組織の文化づくりの重要性

今でこそ「失敗しても良い。学んで次に活かそう」と明言し、失敗しても評価に影響しないことを明言しているが、数年前はそうではなかった。チャレンジにしにくかったに違いない。リスクを取らなければ、エンジニアの成長だけでなくプロダクトの成長も期待できないのかもしれない。どこかでキャップに到達する。

チームの文化の基礎を作るのは、チームや会社に最初からいるメンバーたちだ。

新規事業のスタートアップメンバーであり、現在もそのプロダクトの一員であるため、醸成された文化に大きく関与したのは私であり、その文化の危うさに気づいて変革を進めたのも私自身であった。

チーム力はこの総和に勝る。そんなチームづくりをするようになりしばらく経つが、実践していたことが多数掲載されていた。当時読んだ書籍は別だが共通点が多い。ソフトウェアエンジニアリングチームに特化したシチュエーションにおいてのプラクティスが多数あるため非常にイメージしやすく、類似した状況に気づきやすいため実践もしやすい。

ミッションステートメントの重要性

インセプションデッキをチームで用意できれば、アジャイル開発としては一つの道筋をチームで合意できる。チーム・ジャーニーで紹介されているサイモン・シネックのゴールデンサークルでも良い。特にやらないこと、目指さないことに合意をとることは重要。余計な議論の発生を回避できる。

リモートワークに通ずる働き方

同期コミュニケーションを減らして、非同期コミュニケーションを増やす。

オープンソースコミュニティでは、世界中の有志が開発に参加しているため、地域もタイムゾーンも言語も異なる。そんな中でうまくプロダクトづくりを進めるコツは今のご時世で急速に広まっているリモートワークでも活用できそうだ。

最後に

HRTは、日本人にとっては幼少の時より学んでいる至極一般的なことな気がする。

なぜ我々にとってこれが必要になったのだろうか?

なぜ当たり前のことができていないのだろうか?

1980年代の日本ではチームで仕事をすることが当たり前だったらしい。

働き方が欧米化した。エンジニアは高度に論理的思考で考える。主に対話する相手はコンパイラ。人間は難しい。そんななかで個々人が自身の成果を出すために人間関係を希薄にしてしまったことが一つの要因なのかもしれない。大切なことは我々がすでに知っていることだった。それが欧米から逆輸入してくる形で知らされる。どこかで聞いたことがある話だ。

本来私たち日本人が持っている思想を学び直すだけでも良い発見がありそうだ。

古典読んだ方が良い?


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IT企業でエンジニアリングマネージャ。 一児の父。 チームづくりとプロダクトづくりが最近のアンテナ。 kubernetes, AWSも好き ■経歴■ ゲーム会社(プログラマ) -> 製造装置メーカー(組み込み系ソフトウェアエンジニア) → 現企業(Web系エンジニア→現在)
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