リーダーシップに大切な唯一のことは、「行動と言動が一致していること」
2020年7月31日、今日は素晴らしい日になりました。
僕のキャリアにおいての初めての上司であり、起業に失敗した僕を拾ってくれた上司が20年近く勤めたDMM.comを卒業して、新たなキャリアの一歩を踏み出します。彼は恩人でもあり、相談できるメンターでもある、最高の友人です。
普段、僕はnoteなどは書かずあまり発信することは得意ではないのですが、彼の卒業の日ということもあり、彼から学んだリーダーシップの本質について、書こうと思います。
溢れるリーダーシップ論
今、本屋に行けば、リーダーシップ論、理想的なリーダー像に関しての本が山のように売っています。
ただ、理想的なリーダー像は人によって答えが違う、という風に感じています。
・責任をとってくれる人
・ビジョンを示してくれる人
・信頼して、仕事を任せ切ってくれる人
・面倒見が良い人
・厳しいけど、威厳があり地に足がついてる人
おそらくあげ出したらキリがありません。
過去の偉人たちもリーダーシップについては、色々語っています。
リーダーシップに一番必要な資質は勇気だと思う:ウォルト・ディズニー
リーダーシップとは正しい事を行うことである:ピーター・ドラッガー
リーダーは好かれなくてもよい。しかし、尊敬されなくてはならない:マーガレット・サッチャー
リーダーとは<希望を配る人>のことだ:ナポレオン・ボナパルト
リーダーは<利益と尊敬と、少しの恐怖>で組織を動かしていくべきで、その潤滑油がユーモアだ:野村克也
偉人たちですら、リーダーシップについては様々な見識を持っています。これは、バラバラというよりは、イズムが違う、という感じかなと僕は考えています。
ダメなリーダー像
理想的なリーダー像はリーダー自身でも、フォローするメンバーでも異なるのですが、逆にダメなリーダー像ではどうでしょうか。
1位 言うことや指示がコロコロ変わる
2位 強いものには弱く、弱いものには強い
3位 大事な局面で責任逃れ
4位 感情的で気分屋
5位 失敗を部下のせいにする
6位 上司自身が仕事ができない
7位 部下の手柄を持っていく
8位 部下指導をしない
9位 決断力がない
10位 無責任に部下に投げる
これは、日経プラスワンの
「働きにくかったり、愛想を尽かした上司や先輩」
について全国の30歳~59歳の会社員に
尋ねたアンケート結果です。
理想像と違い、ダメなリーダー像には共通する項目があると気づきます。
それは、
「行動と言動が一致していないこと」
これは、おそらく誰もが納得するものだと思います。
僕の上司は叩き上げのデザイナーで、マネジメント論や組織論をアカデミックに専門的にやってきたわけではありません。もちろん、日々の経験や、勉強などから自分のものにしていたとは思いますが。。
僕の上司のイズム
彼自身、ユーモアに溢れており、偉ぶらず、ビジョンを示し、信頼したメンバーには完全に仕事を任せきり、自分自身で苦手なものを認められる、そんな人でした。(一方少しノリが良すぎて、稀にイタズラがすぎることもありましたが。。)
僕自身は、そう言った特性も僕個人の好みと相まってとても相性も良く、仕事がしやすかったのは事実です。
ただし、それはリーダーシップの本質ではない、ということが先ほどの話からもわかると思います。上記の特性と合わないメンバーもいたと思いますが、それは、どちらのセイでもなく特徴や相性の違いなだけです。
僕は彼と仕事をしていた時には、構造的な理解はできなかったのですが、後で振り返った時に、リーダーシップそのものの本質を理解することができました。
彼が言い続けたこと、やっていたこと
彼はよく、「主体性を持て」、「言いたいこと、考えてることがあるならドンドン来い、というかヤレ」と言っていました。信頼を置くメンバーには、「ケツは俺が持つから進捗報告とか要らないからサッサとやってくれ」と一貫して言ってました。
こう言うことを言う人は、間々見かけると思いますが、これを実際に実行するのは本当に難しいことだと思います。どこまで進んでいるのか、間に合うのか、どんな問題が起こっているのかなど、考えて聞いてしまうはずです。それは、責任ある立場の人間であれば当然のマネジメント的思考だと思います。ただ、で、あるなるば、先のような「報告いらんからやってくれ」とは言うべきではない、と言うことになります。メンバーはリーダーの言葉を信じ、実行するので、翻弄されてしまうからです。
しかし彼からそのような報告を求められたりする事は、本当にありませんでした。唯一、年末に2人で飲んでいる時にその年にやったことを思い出話の様に語るということはありましたが。(僕の給料は、彼がチームに対して、僕が動けたかを判断して、その話をもって僕の査定が終りました笑)
また、彼は人によって態度を変えることも殆どなく、その実績のみを持って、信頼をおいてました。そして、自らチームに必要だと思い、動いたメンバーに対してどんどん仕事を直接振り、更なる信頼に足るかどうかを判断していた様に僕は感じました。これは、まさに彼が言っていたことを彼自身が、行動で示していたのではないかと僕は思います。
言葉を行動で証明する
僕は、彼のチームだから、彼が信頼を置いたメンバーで進めていたからこそ、やってこれたのだと振り返ってみると改めて感じます。
その裏付けとなるものは、やはり「言ったことに対して、行動が伴っていたから」に他ならないからだと思います。
僕と彼は現在は違う道を歩み始めてますが、いつの日か、お互い進んでいった先でチームを組めることを夢見ています。
最後に
このnoteを読んでくださってありがとうございます。ブログなんて書いたこともないから、読みにくかったかと思います。
読んでくださった方のリーダーが、彼のように言動が一致している事を願い、リーダーの方も、自身のメンバーに対してその様にリーダーシップをとっていることを切に願います。
最後に、僕が大切にしている彼の言葉を持って、このnoteを終わりたいと思います。
「私から皆さんへ
皆さんは理想や憧れを持っていると思います。
自分がこうなれたらいいな、出来る様になれたらいいなと思う方向へまず一歩だけ行動してください。
1歩目の行動が一番大変なだけで、2歩目はそんな大変じゃないです。
3歩目はもっと簡単。
そうすると後は継続するだけで理想の自分に近づいていつかは超える事ができます。」
-赤坂幸雄-