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[雑談] 僕がワークハードによって失なったもの。

こんにちは、採用コピーライターのたいすくです。

「ワークハード」という言葉をご存じでしょうか。ハードワークとはちょっと違います。人よりも成長するためには、人よりも多くの仕事に関わるべきという考えを持って、仕事に取り組むワークスタイルのことです。

「ブラック企業のやりがい搾取経営」と見られてしまう側面はあるのですが、僕個人の経験を踏まえて言えば、量が質を高めるのは間違いないことなので、人よりも抜きん出たいのなら人よりも頑張るべき、という考えには賛成の人間です。しかし、これは価値観の話になるので、合う人・合わない人はいるでしょう。

今回は、そんなワークハードと僕の話をしたいと思います。


ワークハードな人生を14年

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ビジネスマン

14年近くワークハードな日々を送ってきました。どれくらいハードだったかというと、朝は6時起床。7時に家を出て通勤に90分。会社では9時から21時くらいまで働いて、家につくのは23時。夕食を食べて、お風呂に入って、趣味のゲームをしたり、仕事の残りを片付けて、午前3時に就寝。翌朝はまた6時に起床…という生活をつづけていました。

「うへぇ…」と思われるかもしれませんが、意外とできちゃうものなんですよ。睡眠3時間はナポレオンじゃなくてもできるんです。

平日だけでは仕事が終わらないので、土曜も日曜も働いていました。といっても、土曜は2時間、日曜は5時間くらい、といった具合です。やりがいも社会的意義も感じていたし、給与もポジションもそれなりのものをいただいていたので、忙しい毎日でしたけど苦には感じていませんでしたね。

ところが、父の日に向けた息子の「お父さんの似顔絵」が、僕の人生を大きく変えルキッカケとなりました。

雑記_ワークハードの果てに

パソコンに向かって何かを一生懸命に書いている僕の後ろ姿。これが息子から見た僕の印象だったわけで。不覚にも大きな衝撃を受けました。


「働く」ということを考え直した

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考える

自分では、これまで忙しいながらも「父親」という役割をきちんと果たしているつもりだったんですよ。小学校の父親参観日には参加していたし、土曜日の英会話スクールや学研の送り迎えもしていました。「仕事も忙しいけど、お父さんとしても頑張っている!」というのが自己評価だったのですが、息子はそうは思っていなかったんですね。

「もっとお父さんと遊びたい」

それが息子の本心だったんです。
そして、奥さんからもこんなことを言われました。

「最近、キミの笑った顔、最近見てないよ」

忙しい中でも、いろいろなところに遊びに行ったりして、きちんとリフレッシュしつつ、本を読んだりしてインプットもして、仕事とプライベートを両立できているつもりでした。今までずっとこうしてきたわけですから、これからもこのスタイルで働いていけば間違いない。そう思っていたのですが、心と身体は無理をしていたようです。

それから間もなくして、僕は、頭痛、動悸、息切れ、疲労感を仕事中に感じるようになり、食欲もほとんどない状態に。夜中は本当に眠れなくて、深夜に散歩ばかりするようになりました。「あ、これはヤバイな」と思い、上司に相談したのですが、上司はこっち方面に疎くて「早く風邪を治してください」とトンチンカンなことを言ってきたので、直接労務課へ。産業医の診断を受けて、抑うつ状態と診断されました。

僕は、母親がうつ病を患っていたこと、うつで苦しんでいる友人がいたこと、部下のメンタル不調と向き合った経験が功を奏し、比較的早い段階で自覚し、診断書をいただくことができたんですね。ぶっちゃけ、仕事量は50%OFFになり、定時で帰れるようになって、余裕のある生活を送れるようになり、僕は働くということをゆっくり考える時間を得たのです。


心物両面で豊かではない「今」を自覚

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豊かさ

医師から診断書をもらって、仕事がストレスとなって不調が起きているという現実を受け入れたとき、「今」の自分のワークスタイルは間違っていることを認めざるを得ませんでした。でも、ワークハードが間違っているとは思えなかったんですね。何のとりえもない僕をそれなりのコピーライターとして育ててくれたのはワークハードの環境でしたから。では、僕は何を間違えたのでしょうか。

気がついたのは、「目標がない」ということでした。

「こうなりたい!」という夢と言い換えられるかもしれません。何を目指しているのかというゴールがないのにワークハードの環境に身を置いている僕は、ただ厳しい環境に身を置いているだけでした。それでもたしかに鍛えられる面はあると思いますが、「ハードワークに耐えられるだけの人間」として成長していたようなものだと気がついたのです。

じゃあ、僕は何を得たいのか。
どんな未来に身を置きたいのか。

その答えは恥ずかしいので詳しいことはここには書きませんが(笑)、僕は奥さんと息子ともっと笑顔にある毎日を送りたいと思っているし、仕事についてもクリエイターの一員としてもっとできることを増やしたいとも思っていたんですね。

で、

本当は結構早く復調していたのですが、「まだ調子が悪い気がする」と産業医さんに言い続け、仕事の負荷が軽い期間を伸ばし、辞めにくくなるプロジェクトの参加もやんわり断って、いろいろ準備することにしました。未来のことを考える時間はワクワクして楽しかったですね。その時に気がついたのです。「ああ、僕は本当の意味で、心物両面で満たされていなかったんだ」と。

叶えたい未来の解像度の高くなればなるほど、これからやらなければならないこともだんだん見えてきます。すると、今、どこに身を置かなければならないか、何ができる環境に身を置かなければならないか、いろいろ見えてきた、分かってきたんですね。

僕の場合、それはずっと働いてきた会社ではありませんでした。


ワークハードは悪ではないが悪になり得る

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キャンドル

ネット上では「長時間労働=悪、ブラック企業」という稚拙な論説が流れています。たしかにそれは一理あるのですが、高額な報酬を得ている世界の一流ビジネスパーソンのすべてが常人よりも長時間労働しています。それに、その他大勢より抜きんでるためには人と同じことをしていてはダメなのは言わずもがなです。

何が言いたいのかというと、

「何のために働くという時間を使っているのか」が大事なんじゃないかということです。なりたい自分や叶えたい夢がなく、会社から与えられた仕事をただこなすだけのやらされ仕事の長時間労働は、得られるものがないわけではありませんが失うものも多いです。

ただ会社から与えられる仕事に真面目に取り組んでいるだけなのに、夫婦間が冷めきってしまったり、社内で不倫したり、ギャンブルにハマったり、アルコールにおぼれたり、メンタルをやられて長期休業しなければならなくなったり…。そんな人を社会に出てから大勢見てきました。幸せの定義は人それぞれだと思いますが、失ったものも多いと思うんですよね。

「働く」ということは、自分の大切なものを失ってまで責任を持たなくていいものだと思うし、その仕事が自分の大切なものにつながっているのなら、死ぬ気でがんばらないといけないものだと僕は思います。

だから、目的・目標を持つことって大切です。

目的・目標とは、見つけるのが難しいものであり、持つ・持たないは自己責任という代物。ただし、持っているのと持っていないのとでは、見える世界が変わってきます。僕は、仕事が好きなので今もワークハードの中に身を置いています。しかし、守りたいもの、叶えたい夢がはっきり分かったからこそ、無茶をせずに引くべきところも分かってきた点は、これまでとの大きな違いです。

ワークハードは悪じゃない。でも悪になり得る。カッコイイ40代として仕事をしていくなら、ワークハードもうまく使いこなしたいもの。考えようによっては、そこそこ大きな会社でのキャリアを僕は失ったのですが、それ以上の価値のあるものを手に入れることができました。

覆水盆に返らず。みなさんもね本当に大切なものを失わないように、頑張りかたを間違えないでくださいね。


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