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商品製造の最終工程が日本であれば「日本製」と表記できてしまう。

商品を購入する時に、日本製と表記してあれば高品質だと安心するかもしれません。実際、何をもって日本製としてのか気になりませんか?

日本の法律だと、商品製造の最終工程が日本であれば「日本製」「made in japan」と表記できてしまいます。

ただこの定義が曖昧なので、境界線が緩く、一般的に日本製とは呼べないものまで、日本製という表記がついていたりします。

例えば、日本産の素材を使用して製造過程のすべてを日本国内で生産したものは、紛れもなく日本製だと言えます。ただ海外産の素材を用いたり、製造の途中まで海外で生産したりしても、仕上げが日本であれば日本製だと言えてしまうのが今の法律です。

具体的な例を出して考えてみます。

「Made in Japan」だと表記できる

・日本の原材料や部品を使用して、日本で生産する
・日本で海外の企業が工場を設立し、海外の人が生産する

一般的に想像できる日本製は、この「日本の原材料や部品を使用して、日本で生産する」だと思います。日本の伝統工芸や町工場の職人さんなどが生産するものがイメージしやすいかと思います。

また日本国内で生産しているのであれば、日本人であろうと外国人であろうと関係なく、日本製とすることができます。

定義から言うと、生産する場所が重要であり、日本国内で生産された海外企業の商品についても、「Made in Japan」と名乗ることができます。

グレーゾーン

・海外の部品を仕入れて、日本で組み立てる
・海外で製造して、日本に輸入し梱包や検品を行う

ここからが曖昧になってきます。商品製造の最終工程が日本であれば「日本製」と表記できるのですが、その最終工程を何としてしてるかが解釈が変わってしまうということです。

例えば、ほとんどの製造を海外で行い、最後の磨き加工や塗装を日本でした場合も「Made in Japan」と表記していることもあります。また部品は全て海外製だけど、組み立ては日本で行った場合も同様です。さらに海外で全てを製造して、日本で梱包や検品を行っただけの商品も「Made in Japan」と表記しているところもあります。

「Made in Japan」だと表記できない

・海外で日本の企業が工場を設立し、日本人が生産する
・海外で海外の企業が工場を設立し、日本の材料を使用して生産する

生産する場所が日本ではありませんので、もちろん「Made in Japan」ということができません。この場合は、わかりやすいので日本製の定義から大きく外れているので、間違えてしまうこともないと言えます。

ちなみに日本企業が海外で生産を行った際に、企業によっては「Designed by Japan」「Assembled by japan」などの表示をしているところも増えてきています。


日本製というのは、世界から見ても信頼性に優れています。日本製と表記することで商品を高く売ることができたり、高品質であるという証明になり、付加価値にもなります。

だからこそ、何をもって日本製であるかは厳密に定義することで、消費者は安心して購入できるようになるのではと思います。

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