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優雅な朝の時間〜4歳娘の習い事デビュー

優雅な朝の時間

朝の6時15分、私はテレビのスイッチをオンにする。

YouTubeを立ち上げ、バレエの動画を流し、また家事に戻る。クラシック音楽の動画を流す日もある。上流階級のご出身ですか?と尋ねられそうな、優雅な朝だ。

流している動画が優雅でも、実際は子どもたちを起こして朝食を摂らせ学校の準備をさせるのに必死だ。

いつもハチャトゥリアンの『剣の舞』が頭の中に鳴り響いている。そういえば、これもバレエ音楽だった。

私はこれまで、バレエとは全く縁のない人生を歩んできた。あっ、でも、少女時代に親戚のお姉ちゃんにもらったバレエ漫画を読み漁っていたので、全く縁がないわけでもない。

中学・高校と吹奏楽部だったため、チャイコフスキーのバレエ音楽『くるみ割り人形』の曲目を演奏したこともある。その際、顧問の先生にバレエのDVDを観せてもらい、とても面白かったのを覚えている。

だが、私の人生にバレエが登場したのは、その程度だ。

クラシック音楽との縁は少しはある。父がクラシック音楽オタクだったし、中学校までピアノを習っていたし、先述したように吹奏楽部だったから。ただ音楽の才能はなかった。

何故、朝からバレエとクラシック音楽の動画を観るようになったのか…それは、4歳娘がバレエとピアノを習い始めたからだ。

4歳の習い事事情 in Malaysia

マレーシア移住時点で、まだ何も習っていなかった娘。日本にいた時は私はフルタイムで仕事していたし、専業主夫の夫も余裕がなかったので見送ってきた。

だが、当時から娘のお友達が「水泳」や「ピアノ」を習っていると聞くと、わずかな焦りを感じていた。

さて、マレーシア移住後、私は4歳の習い事事情の調査を開始した。同じクラスのお友達は「水泳」を習っていると。ふむふむ。やっぱり「水泳」は人気ですな。

マレーシアならではなのが、「水泳」が自宅レッスンであること。大抵のコンドミニアムがプール付きなので、水泳の先生がコンドミニアムにやってきて指導してくれるというわけだ。送迎の手間がないので、親としては大変ありがたい。

うちのコンドミニアムにはテニスコートやバスケットコートもあるので、そちらのレッスンを受けている人もよく見かける。

別の学校のお友達は、スポーツクラブに行って「バドミントン」を習っているそうだ。バドミントンはマレーシアの国民的スポーツ。きっと優秀な先生が揃っていることだろう。

娘がピアノを選んだ経緯

ある日、娘が通う学校のニュースレターに「音楽クラブ」の紹介が載っていた。放課後、学校でピアノ・ドラム・バイオリン・ビオラ・ウクレレ・歌・コントラバス・サックスなどを習うことができると。

日本ではクラブや部活というのは無料のところが多いと思うが、こちらでは有料。授業後30分間レッスンを受けて帰宅、ということで、いつものお迎えの時間が30分遅くなるだけ…というのが親にとっては魅力的だった。

ちなみに、娘の学校には他にも下記のようなクラブがある。

  • バドミントン🏸

  • 空手🥋

  • バスケットボール🏀

  • フットボール⚽️

  • 水泳🏊‍♀️

  • テコンドー🥋

  • 中国語会話🇨🇳

  • マジック🪄

  • ドローン🚁 などなど…

娘は日本にいた時から小さなピアノを弾いて遊んでいたし、YouTubeでもピアノの動画をよく見ているし、興味がないわけではなさそう…と思った私は、娘に「学校でピアノ習えるみたいだけど、やってみる?」と聞いてみた。

娘は「うーん、やる!」と。

よーし、いっちょやってみっか!(悟空)

先述の通り、私は中学生までピアノを習っていた。ピアノのレッスンは週1日でも、週7日自宅で猛特訓していた…つまりは自宅の自主練でほぼ仕上げていたものだ。日本はどこもそうだと思う。

だが、マレーシアは自宅で練習するという習慣がないらしい。初レッスン後、学校に娘を迎えに行くと、娘は興奮して私に飛びついてきた。随分楽しかったようで安心した。その時、付き添いの先生が「ピアノの教本は全部クラスルームに置いてきましたから」と。

自主練のために電子ピアノでも買わないといけないかと思っていたが、教本がないなら仕方がない。諦めよう。なんてったって教本がないのだから。iPadのピアノのアプリで軽く楽しむことができるし、しばらくこれでいいや。

娘がバレエを選んだ経緯

ピアノに引き続き、娘自ら「バレエをやりたい!」と言い出した。娘はコスプレやおしゃれが大好きなので、「綺麗なドレスを着て踊りたい」とのこと。まさかバレエが出てくると思わなかった私は驚いた。

でも、そういえば…よく行くショッピングモールにバレエスタジオがあり、レッスンの様子を窓越しに見ることができる。レッスン中のお姉さんたちをチラ見して、娘は憧れを募らせていたのだろう。

バレエは体幹が鍛えられ柔軟性も身に付くため、将来何のスポーツをやるにも有益であると聞いたことがある。ならば、今やっておいて損はないだろう。早速、有料のトライアルに申し込んだ。

トライアルの様子を窓越しに見ていたが、先生たちは生徒にティアラやステッキを渡してオシャレをさせ、気分を上げるのが上手だった。娘は先生にめちゃくちゃ話しかけ、とっても楽しかったようだ。即日入会の申し込みをした。

そこで受付の女性に「髪の毛はタイトにまとめてきてくださいね」と言われた。娘は髪を結ぶとめちゃくちゃ可愛いのだが…髪を結ばれるのが大の苦手である。そして私も、髪を結ぶのが大の苦手である。

娘は最近までセミロングヘアだったが、結ぶのを嫌がるので、いつもおろしていた。正直ボサボサだ。登校初日にも、学校の先生に「髪の毛結ったほうがいいんじゃない?」と言われたくらいだ。

みんな、母親である私の気が利かないのだと思っているでしょう…と卑屈にならなくもないが、本人が嫌がることを自分の世間体のために強行するわけにもいかない。

結局、娘が「髪の毛結いたくないから、短く切って」と言ったので、つい最近ボブヘアにしたばかりだった。

「この短い髪を…タイトにまとめるだと…?」

不器用な私にできるだろうか。不安しかなかったが、やるしかない。ダンスの先生から「髪の毛のまとめ方」という動画も送られてきたことだし。(圧力?)

購入した衣装セットにヘアセット用のバレッタ・ネット・ピンはついていたが、これだけでは難しいだろう。私はヘアクレイ・キープスプレー・ヘアゴムを数種類買ってきて、娘の頭で練習することになった。だんだんコツがつかめてきた。

レッスン初日、四苦八苦したものの、なかなか良い仕上がりになった。皆さん、どうですか?

バレエのまとめ髪 

次はもっと上手くやるから、今回はこれで勘弁してくれよな。

習い事に求めるもの

朝の時間にバレエやクラシック音楽の動画を流し始めたのは、やはり娘に興味を持ってほしかったからだ。

興味があれば、レッスンも楽しくなるに違いない。親としては、子どもが新しい世界を知り・楽しんでくれたら、それだけでいい。

そして習い事は、親以外の大人・友人と触れ合えるコミュニティでもある。いつか家庭を飛び出して外の世界で生きていくのだから、「家族以外」と人間関係を築くことは必要不可欠。その練習の機会として、習い事はとても良いと思う。

自宅で自主練に付きっきりになれる真面目な親だったら、子どもの能力をもっと伸ばすことができるだろうけれど…不真面目な親(私)を持ったうちの娘は、きっとバレエやピアノで大成することはない。ごめん。

でも、娘の興味・好奇心・大好き!は付きっきりでサポートするつもりだから、しばらくは、バレエやクラシック音楽の動画を観る「朝の優雅な時間」を親子で楽しもうね。

とはいえ娘は、すぐにお遊び系の動画を観たがるけど...あっ、途中でチャンネルを変えないでください!

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