amiをつくる#4:起業のリアルをオープンにする
ユーザベースの佐久間です。
起業家とサポーターがつながるライブアプリ「ami」を開発中です。
突然ですが、amiをつくっていく過程をできるだけオープンにし、ライブ配信していきたいと考えています。
・公式ライブ配信後の反省会
・ユーザー数増加施策のふり返り
・開発の優先順位決め会議
こういうことをどんどんライブ配信していきたい。そしてユーザーと一緒に考えたい。オープンにすべきは、現場の苦しみのはず。
なぜそういうことをやろうと思ったのか。狂っているのか。正直、まだきちんと言語化できていないですが、その文脈、意味を書いていきます。
このnoteも、「amiをつくっていくリアルな過程をオープンにする」の一つのパートと言えるかもしれません。
ユーザーと一緒にサービスをつくる
FORCASは初めからユーザーと一緒につくりました。
FORCASはB2Bマーケティングプラットフォームです。2017年5月にリリースし、SaaSやHRの企業を中心に利用いただいています。ユーザベースのグループ会社で、私が代表を務めています。
2016年9月に、ABM(Account Based Marketing)という、「データドリブンで、圧倒的に生産性が高い新しいマーケティングの実現を目指す」、という旗を立て、プレスリリースを出しました。
開発前にプレスを出して旗を立てるというのは、やんちゃな行為だったかもしれません。
しかし、その旗に、ビジョンに、先端的なマーケティングを実行しているB2Bマーケターの方々が共感してくれ、数人のマーケターの方とFORCASを共同開発していきました。
具体的には、我々が顧客分析モデルをつくり、その結果を元に議論を繰り返していく。本当に役立つアウトプットが出せるかどうか、ユーザーと我々が、お互いに知恵を絞り合っていく。
最初は中々うまく行かず、分析モデルの説明をしながら、冷や汗をかいてばかりでした。
サービスをつくるリアルな過程、苦しみをユーザーと共有し、ユーザーと一緒に試行錯誤していったと言えるかもしれません。
2017年5月、約8ヶ月後、ついにFORCASをリリース。
下の写真はリリース日に、FORCAS Tシャツを勝手につくってかけつけてくれたファーストユーザー、石野くんです(左が私、右がFORCASの土屋)。
FORCASのまだ短い歴史の中で、最も思い出深いシーン。
今でも、多くのユーザーのみなさんと「未来のマーケティングを共創する」というビジョンを共有し、一緒にサービス開発に取り組み、サービスを生み出すリアルな過程を共有しています。
開発中の機能を見せに行ってフィードバックをもらったり。機能要望をもらって高速で開発したり。FORCASで成果を出した事例をイベントで話してもらったり。
そしてFORCASというサービスは、ビジョンを共有するコミュニティとして、ユーザーと一緒に成長している。
これが私の体験。
・最初からユーザーと一緒にサービスをつくることはできないか
・ユーザーと企業の垣根をなくすことはできないか
そんなことを考え、わくわくしながら、みんなと一緒にやっている現在進行中の体験です。
SNSでリアリティショーは加速する
Weekly Ochiaiが大好きです。
落合陽一さんと、佐々木紀彦さんを中心としたライブ番組。ユーザベースグループのNewsPicksが提供しています。
毎回呼ばれるゲストの人達がすばらしく、最も心揺さぶられたのは明石ガクトさんの会。「動画ビジネスをアップデートせよ」。
ここで、36分くらいからバチェラー(恋愛リアリティの婚活サバイバル番組)とリアリティショーの話になります。
そこでのコメントを抜粋します。
(明石)SNSがあるから、その人(出演者)の実在性を感じられる
(石山)確かに私、バチェラー出演者全員フォローしています
(落合)NewsPicksはすでにリアリティショーになっている。佐々木さんもオレもツイッターにいる
この番組をみて、SNSでリアリティショーは加速する、というキーワードが頭に浮かび、それが頭の中でぐるぐる回りました。
amiで取り組むライブ動画のよさは「人が伝わる」こと。
テキストで人を伝えるのは難しい。定型的な動画で人を伝えるのも難しい。視聴者との直接のやり取りが生まれるライブ動画であれば、人が伝わる。
そして、SNSは過程です。SNS上の人の実在性で、リアルな過程を共有することができます。
ライブ動画 + SNSで、人を伝え、リアルな過程を共有することができる
起業家の人が伝わり、起業のリアルがオープンになる。そうすればきっと、起業家の挑戦への共感が広がっていく。
オープンへの偏愛
ユーザベースはオープンな会社、本音ベースのコミュニケーションにあふれた会社です。
これは、合う人と合わない人がいます。ストレートなコミュニケーションに戸惑う人も多い。
ただ、多様なエッジを持った人たちが結集し、最高の成果を追いかけるには、ストレートにコトに向かう、オープンなコミュニケーションしかない。そう信じています。
そしてそれは、素の自分を開示し、弱みを開示し、個としては強みを追求すること。個としての強みの追求が、チームとしては弱みを補完し合うという状態をつくること。
ユーザベースでは、「弱みの克服」をあまり求めません。なぜなら、強みと弱みは一体的であり、弱みを克服すると、強みが消えてしまうことが多いから。
例えば、私の弱みは「人の気持ちがあまり分からないこと」です。
この弱みを克服しようとすると、人が何を感じているのか、分からないなりに考え続け、繊細なコミュニケーションを追求するようになります。
そうなると、私の強み「コトに向かって未来を描き、それを推進していくこと」ができなくなります。
ユーザベース自体、そんなオープンな会社ですが、私はもっともっとオープンになりたい、オープンな会社をつくりたい、という想いにとらわれています。
言わば、オープンへの偏愛です。理屈はあまりないけど、オープンの可能性を信じている。
弱みを開示し、強みにフォーカスすると、より素の自分になれる。素の自分でいると、自己認識が深まる。何に自分が幸せを感じるのかについての理解が深まる。その理解の通りに行動すれば、幸せになれる。
これは、宗教的かもしれませんが、私が経験的に信じていることです。
もっともっとオープンになるには、社内と社外の垣根をなくしていくこと。社内でオープンだったことを、社外にもオープンにしていくこと。これは、上に書いた「SNS上で自分をオープンに表現すること」と合致します。
最後に
これまで書いてきたことをまとめます。
・ビジョンとリアルな過程をユーザーと共有してこそ、素晴らしいサービスができる
・ライブ動画 + SNSで、人を伝え、リアルな過程を共有することができる
・オープンさを偏愛し、オープンさを促進していきたい
こういった考えから、
ライブ動画(ami)+SNSで、amiをつくるリアルな過程をオープンにする
という想いにいたりました。もちろん、そのときは直感です。今、できる範囲で言語化すると、上のような形になります。
途端、わくわくが止まらなくなり、Weekly Ochiaiを見た後にツイッターを開始しました。noteを書き始めました。社外にも、オープンに自分を表現していく。
そして、ユーザーにビジョンとリアルな過程を共有し、一緒にamiをつくっていきたい。
これは、amiで起業家の方に求めていくこと。であれば、まず自分がやってみる。
そして、amiによって、たくさんの起業のリアルをオープンにして、起業家への共感があふれ、応援するサポーターが次々に生まれ、起業家の挑戦が加速する世界をつくっていきます。
そして、サポーターとして起業のリアルを体験した人は、今度はきっと、自分自身の挑戦への勇気を得ていくはず。(終わり)
amiは下のリンクから事前登録できます。(起業家としての登録と、ユーザーとしての登録の2種類があります)よろしくお願いします!