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ゼロからのHACCP構築 ~低コスト、コンサル不要のノウハウ~「#11 製造工程フローチャートの現場確認」

Tail Shapeです。今回も、仕事の話。

前回までのおさらい
製造工程フローチャートをつくるコツ

さぁ、製造工程フローチャートが出来上がり、
いよいよ現場確認!!

製造工程フローチャートの例はこちら⇓(P11)
https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11130500-Shokuhinanzenbu/0000126921.pdf
(厚生労働省のHACCPプラン例です)

食品安全チームの皆さんで、
製造現場との摺り合わせを行っていきます。

ここで実情を話すと、
製造工程フローチャートをつくる段階で、
何度か現場に赴き、確認しながら
書類作成を行うパターンもあると思います。

私のオススメは、ざっくり事務所で書類を作って
重要なところを現場確認するのが良いと思います。


HACCP関連書類の作成の目的として
①「社内向けの製造工程の管理」
②「社外向けの製造工程の開示」があります。

すべてを細かく設定しすぎると
のちのち、新商品が出来た時、
設備が変更になった時などに
「HACCP関連書類と現場の乖離」が
発生しやすくなります。

では、どこが重要なのか
何点か抑えるべきポイントをお伝えします!

①ゾーニングのズレ
例えば、「汚染区」から原料を移動させるはずが、
書類上では、「清潔区」から移動させていることに、など
普段は、ゾーニングなど意識はしないので見落としがちです。
ぜひとも現場確認で確認しましょう!
⇓参考資料!

②交差汚染の対策
原則として、「汚染区」⇒「清潔区」という流れで製造します。
ものが逆流する工程が無いようにしましょう。
加熱後の清潔品を汚染区に入れることは、
HACCPでは原則NG!!
そのような工程があったとしても、
マイナートラブルとして、書類には記載せず、
社内でプロセスの見直しを図りましょう!
⇓参考資料!

③矢印が正確か(廃棄品も明記)
例えば、製造工程中に廃棄品が出る場合、
例;包装資材(ビニール)、廃棄容器、
加工時に出る食品残渣(精油圧搾時のカス) など
製品を作る過程で出る廃棄品の矢印も明記しましょう!
その際に、交差汚染が発生しないか
注意して記載しましょう。

製造工程フローチャートを作成することで、
いままで見えなかった製造工程全体を
客観視することができます。
これにより、不適合が発生した際などの原因究明も
スムーズに行うことができます。

以上、3つのポイントを押さえて、
製造工程フローチャートを完成させましょう!

次回から「危害分析編」に行きます!
HACCPのHA(Hazard Analysis)の部分。
専門用語も増えますが、少しずつ解説していきます!

ここまでお付き合い頂き有り難うございます。
ご不明な点、ご意見など御座いましたら、
コメント等にお気軽に記載下さいませ。
宜しければまたどうぞお願い致します。


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