Professional Service における技術的チャレンジとFrontend Foundation
こんにちは。テイラーのFrontend Engineering Leadのseiyaです。
先日、弊社PMのYukiからTailor Professional Serviceの誕生に関する記事が公
開されました。今回の記事でも触れているProfessional Serviceにバックグラウンドに関して、とても分かりやすい記事ですので、まだ読まれていない方はぜひご一読ください。
さて今回の記事では、私の方からProfessional Serviceにおける技術的なチャレンジとその基盤開発を担うFrontend Foundationに関する話をします。
Tailorとしての遺伝子
Yukiさんのnoteでも触れられていたように、我々のProfessional Serviceに与えられた最も大きな存在意義は”Tailor Platformの進化を加速させること”ですが、それはそれとして我々が表向きの業務としては顧客向けの受託開発であり、これはいわゆるSIer事業です。
一口にSIerというと... 読まれる方々の頭の中には様々なイメージが沸き上がってくるものと思います。しかし敢えて言わせてもらうならば、我々はローコード・プラットフォームとしての Tailor Platform の遺伝子を受け継いでおり、世の中の伝統的なソフトウェア開発を限界までショートカットする方法を常に模索しています。
昨今では、どんな形であれ「言われたものを作れる」ことはもはや当然の話です。それを前提として、我々のProfessional Serviceが追求しているチャレンジとは「いかに高速に開発プロセスを回すか」であり、そのために必要なツール、フレームワーク、言語、プロセスなどありとあらゆるものを導入し、試し、まさにTailor Platformがそうであるように、我々自身で作ることすらあります。
近い将来、場合によっては数百、数千という顧客向け業務システムの開発を担うProfessional Serviceにとっては「いかに効率を上げて高速に作るか」が、やはり大きなフォーカス・ポイントです。
Frontend Foundationという存在
2024年の今現在、ほとんどのProfessional Serviceにおける開発メンバーがフロントエンド職能のソフトウェア・エンジニアです。バックエンドはTailor Platformによってローコード化されている一方、フロントエンドの開発はフルスクラッチになるためです。
フロントエンドに比重の大きい組織構成であることから、Professional Serviceにおけるフロントエンドの開発効率は組織の生産性そのものにダイレクトに響くポイントになります。この部分の生産性向上を中心になって担うチームこそが、フロントエンド領域の基盤開発チームことFrontend Foundationです。
基盤などと言っていますが、ざっくり言ってしまえばFrontend Foundationはフロントエンド領域の生産性を根本的に向上させることならなんでもやります。以下はその一部です。
PSにおけるフロントエンドの設計方針策定
コードレビューやLinterなどのルール整備
フロントエンド向けSDKの開発 (https://github.com/tailor-platform/frontend-packages)
最後に触れたフロントエンド向けSDKの開発(frontend-packages)はFrontend Foundationにとって最も重要な職務です。これには、我々がターゲットとするERPシステム向けのデザインシステム、帳票コンポーネント、Tailor Platformと連携する認証用パッケージやAPIドキュメントなどが含まれます。
すでにnpm packagesとしていくつか公開されているので、ご興味があれば、ご覧ください。
frontend-packagesは単なる共通化された便利機能の寄せ集めに留まるものではありません。Tailor PlatformをはじめとしたERPシステムのための共通基盤となるパッケージという立ち位置だけではなく、今後のフロントエンド開発のあり方を大きく変えていく取り組みを模索しています。すでに一部動き始めているものも含めて、以下がその取り組みの一例です。
Tailor PlatformのDB定義からフロントエンドの画面、フォーム、バリデーションルールを自動で生成するコードジェネレータ
ChatGPTなどの生成系AIを用いて仕様書からフロントエンドの実装を生成
Retoolなどサードパーティ・プラットフォームとの連携
Professional Serviceにおける技術的チャレンジ
Frontend Foundationを始めとしてProfessional Serviceにおける技術的なチャレンジとは、これまでのソフトウェア開発では当然のように行われてきたプロセスを、まずはフロントエンドの領域から作り変えていくことだと自分は解釈しています。特に生成系AIとフロントエンドの領域については、大きくgame-chagingできる何かが眠っている予感がしています。
大層なことを書きましたが、Professional ServiceにおいてFrontend Foundationが果たせている役割はまだまだ限定的です。その他細かい内容についてもまだまだ書けていないことは多く、やりたいことは山積みです。
以上の内容について、なにか少しでもビビッと来るポイントがありましたら、ぜひカジュアル面談等でお話しましょう。
それではまた。
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