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ストリーミング中心になり実はおきている「旧譜音楽のシェア拡大」という現象

日経新聞では最近、音楽著作権についての記事が増えている。4月26日の記事にも、世界では音楽の売上はストリーミングがけん引し成長が続いているが、日本ではいまだにCD依存で、ストリーミングは全体の3割程度に留まっていることが書かれていた。(ストリーミングの普及では日本は後進国だ。)

#日経COMEMO #NIKKEI

世界では既にストリーミングが主流(市場全体の7割)になっており、今後も年率11%で成長すると見込まれている。

ストリーミングがけん引する音楽市場(MA Alternatives社作成)

ストリーミング中心になるにつれ、出版社の取り分よりもアーティストの取り分が増えている。もう一つの面白い現象として、実は古めの音楽/旧譜のシェアが増えている。

ストリーミング中心になり旧譜のシェアが拡大(MA Alternatives社作成)

これは何故だろうか?簡単に言うと、”最良の音楽が勝つ。以上。(The best music wins. Period)”ということかもしれない。(これはPophouse社のコメント)
人間は、10代前半の頃聞いた曲を一生聞く傾向があるという。それぞれのアーティストには、一定世代のファン層がいるが、最高の音楽は新たに若いファン層を継続的に獲得して、長期的に成長していく傾向があるようだ。
ちょっと聞いた音楽が良いと思えば、すぐにスマホのストリーミングのアプリで検索して聞くことができるようになったことも、旧譜が若い世代のファンを獲得している背景にあるだろう。

個人的には、70年代~80年代くらいのポップミュージックは永遠に聞かれて、将来は現在のクラシックやジャズのような存在になるのではないかと思っている。

著作権というのは、アーティストの死後70年間残る権利だ。投資という観点では今の環境において、少し古めの定番の音楽を投資対象とするのは理にかなっている。