人は適度にポンコツである、と理解して生きるほうがいい
労働生産性という言葉がある
=労働者一人当たりが生み出す成果
フィリピンで生活していると、この人たちは何でこんなに働かなくても生きていけるのか、と思う。
働きたくないのか、
働く術がないのか、
彼らなりに働いているのか、
もはや、働く必要がないのか。。
日本だと労働時間に道端で何もせずに、空を眺めていたら
ああ、あの人は職がないのか、、気の毒に・・となる。
日本、、。
この人たちは何でこんなに働いているのかと思う。
働くのが好きなのか、
どこでも誰でもいつでも働けるからなのか、
いや、もっと働かなければと思っているのか、
もはや、働くことが生きがいになっているのか。。
ま、ひとつ言えることは、
どちらの人々も相対的に自分たちのハタラキ方を見る機会はあまりないので、こんなことは考えていないということだ。
僕はその狭間でいつも、立ち止まる。こちらとそちらを、行き来しているから。
人がハタラクときには、キャパというのもを考えねばならない。
同じものをたくさん作る という仕事(生産)
新たに何かを生み出す という仕事(創造)
教える という仕事(教育)
いろいろあるが、いずれにせよ、一人の人が一定時間内にできる仕事(労働)は限られている。
こんな、南国にいると、近くにいるフィリピン人に、無意識的に、なぜもっと効率的にやらないのか??とぼやく。
もしかしたら、フィリピン人は、この人たちはなぜにこんなに急いで仕事をするのか、と日本人のことをぼやいているかもしれない。
確かに、そうかもしれない。。
なぜ、急ぐのか?なぜたくさん(時間内に)詰め込もうとするのか?確かに、謎だ。
労働生産性という言葉がある。労働者一人当たりが生み出す成果(GDP)だ。さらに、それを、一定期間や時間内にとなる。
人は、何か「目標」を決めた時点で、効率性や生産性に縛られ始める。
目標はいつか達成しなければならないし、いつかは永遠ではない。明日かもしれないし一週間後かもしれない。
「目標を作れ」という脅迫
今振り返れば、日本人の我々は、小学校のときから「目標」作りにかられている。先生や親に。
今日の授業の「めあて」、テストの点、学級目標、将来の夢、まで。
これ、全部じぶんで勝手に決めてきたわけではなくて、誰かから聞かれて、はじめて決める必要に迫られる。
そして、誰かと比べられる。。
フィリピンでは、多分、こんなに聞かれない。。目標は何かって?
今日の目標を立てたって、雨で学校に行けないかもしれないし、家の用事で途中で学校を抜けないといけないかもしれない。
今日出来なくたって、明日がある。明日が無理なら、明後日がある。。
明日のことは、誰にもわからない。。一年先のことなんて、もっとわからない。
技術革新は人に何をもたらしたか?
技術革新がある。行けなかった遠くの国へ、飛行機ですぐに行けるようになる。一日では出来なかった出張が、新幹線によって日帰りでできてしまう。
今まで、一人づつしか話せなかったものが、メールやラインによって同時に何人とでも、何回でもできるようになった。
ズームを使って、遠隔で何人とでもリアルタイムで会議できる。少し前までは、会わないと無理だった。
今まで、出来なかったことができてしまう。・・出来てしまうようになった。しかも、飛躍的に。。
でも、ヒトは、生物学的に、脳の情報処理速度が、早くなったわけではない。睡眠時間を削れるようになったわけでもない。飲まず食わずで働けるようになったわけでもない。
当然のように、人にはキャパシティーがあり、身体的にも精神的にも制限があり、マルチで、昨今の技術革新に追いつけるほど、精密な機能を持っているわけでもない。技術革新により、自分達は出来るようになった!と思い込んでいるだけなのだ。
人は適度にポンコツだ
そして、最近の新たな気づき。。
「人は大して精密でない、つまり、適度にポンコツだ」ということを、フィリピン人は知っている!?
いや、間違いない。そうでないと、この仕事での落ち着きよう(焦らなさ)は説明できない。
日本人が、今月の目標はこれだ、とか明日までにこれをしよう、とか言っても、ま、出来るかもしれないし、出来ないかもしれない、という顔で、
「I try my best !」と笑顔で返してくれる。
人は大して精密でない、適度にポンコツなんだよ。
幸福を実現するために、せっせと働こう!怠けず、今日の目標を達成しよう!明日の目標を作ろう。経済は上向き、国民に幸せの手応えをつかんでほしい。デフレスパイラルからの脱却!
誰だ、、こんな目標を作ったのは?
>>あべちゃんが辞めた。
働き方改革という目標を掲げ、労働生産性リーダーを務めた、あべちゃんがいなくなった。
さて、日本は変わるか? 日本人一人一人は、これで、かわるのか?
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