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拝啓、

とうふ君へ

とうふ君と出会ってからかれこれ3年くらいでしょうか
あなたと最初に会ったときは東京にもこんなに純粋で真っ直ぐな人がいるのかと少し驚きました。(出身は違いますが)

少しばかりの壁と少しばかりの社交辞令みたいな会話
いかにも初対面という感じで
あなたを撮らせてもらったことは今でも覚えています。

被写体とカメラマンとして出会ったあなたですが、被写体としてあなたは
「わからない」と常に言っていたのを思い出します。
他の被写体もたくさん撮ってきましたが皆わからずとも何か表現しようとしてくれていたけど、あなただけはちゃんと「わからない」という表情が出ていて、
それがとても新鮮で面白くて素直で
初めてこの人を撮り続けてみようと思いました。
そしてあなたがこれからどんな人と出会ってどんな表情を見せてくれるようになるのかとても興味がありました。

はじめましてから友達になった今までの写真を振り返ると
少しずつ私に対しての表情が揺らいで柔らかくなっているのが目に見えてわかり、
それらの写真を見返すたびにちゃんと距離が近くなっているのを感じて
元々わたしはあまり家族の写真を撮らないものですから
家族の写真を撮るってこんな感じなのかな、なんて思ったりもして
少し不思議な感じがします。

自分は人を花に例えるのが好きなんですが
そうですね、、
あなたを花に例えると桜(染井吉野)でしょうか
すごく綺麗な白い花を咲かせていて
それも、周りの温かさによって咲いています。

強い信念(純粋さ)を持っていてすごい真っ直ぐなんだけど
あなたにとって自分以外の手というものがすごく重要な気がします。

そして、あなたを見守る、見ていてくれる、
あなたが咲くのを心待ちにしてくれる人が、
あなたの周りにたくさんいる気がします。

これはすごく恵まれているなというか、
周りの人達があなたの事を見ていてくれるのは
あなた自身の人の良さからくるのでしょうね。

これからすぐ会える距離に居なくなるのは少し寂しいですが
また新しい土地で、新しい人達に出会い、それがあなたにとってどう変化をもたらせるのか
「久しぶりだね、」と言ってどんな表情になっているのか、とても楽しみです。

そして、
新しい土地にいっても
そこで愛される一本の桜の木になって下さい。

またお会いしましょう。









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