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末寺の末事 73

 満ち足りて穏やかに安らぐ心に、満ち足りるものは何か?

 この身に受けて、報いねばならならい「恩」への感謝だ。

 金や健康や地位や名誉等が、満ち足りるようなら有り難さも単純だけど、残念ながら、こちらの「欲」は、生涯満たされることがないので、苦しみ悩み続ける因でもある。

 字面のままだけど、「有ること難し」だから「謝を感じる」ワケで、恥ずかしい、申し訳ない、勿体ない、畏れ多い、といった気持ちが、そこに生まれる。
 逆に、「当然の権利」「あたりまえの事象」には「何ら感じない」不感症。喜びもないけど、期待しない分には凹みようもない。期待すれば、思い通りにならない苦悩くらいはある。

 なんだか…、感謝で満ち足りるって心は、恥ずかしい、勿体ないって感情で、「恩」に報いねば、居ても立ってもいられない、身のやり場に困り果ててしまう存在が、「着地地点を発見した」って、感じなのだろうか?

to be continued



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