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川島 太一
2022年1月17日 18:25
「ねぇお年玉、どうする?」 あと数日で新年というある日、私は母に尋ねた。そろそろ実家にやってくるであろう九歳の姪っ子、八歳の甥っ子一号、そして三歳になったばかりの甥っ子二号へお年玉の準備をしなければならなかった。「いつもと同じ、歳の数かける五百円にするわ」 そう言って母は、棚のあるものを指差した。指の先を見ると、そこには存在感のある五百円玉貯金箱があった。両親は買い物などで五百円玉が出た時に