見出し画像

Hide Less Chat More

はじめまして。Taigaといいます。

これまで、というか社会に出るちょっと前から「人の話を聴いて言葉にする」という訓練であり実践をしてきたけれど、自分の言葉で綴るということをあまりしてきませんでした。

なので、今年からは「自分の話を聴いて表現を与える」という、おそらく苦手としている行為を少しずつでも始められたらと思っています。映画を観たりや本を読んだり、日々の生活を営む中で、放っておいてもにじみ出てくる感情や考えに、自分自身でしっかりと目や耳を向けて、人に伝わるような形を与える。それを2019年の抱負にしたいと思います。

考えてみれば、私は「表現する」という行為を意識的に始めてからの長い間、人の想いやストーリーを形にすることに情熱を感じてきました。

大学時代、デジタル一眼レフにより写真や映像というちょっとした表現のツールを手に入れた私は、「クロージングフィルム」と呼ばれる大学祭伝統のハイライト映像のチームを率いたり、友人の楽曲にお願いされてミュージックビデオを制作したりしていました。もちろんそれなりに表現意欲はある一方で、発意は常に別のところにありました。

オランダ留学時代、暇さえあれば諸国を旅し、狂ったようにシャッターを切り続けた結果、何千何万枚ものイメージが今もHDDに残っていますが、見返してもそこに表現としての一貫性は見い出せない。人が見ればそれなりにまとまった作品群ということになるかもしれませんが、あくまで記録という位置づけが自分の中では強い気がします。

就活活動を行う中で出版業に興味のあった私は、自分の部屋にあった空気感の好きな本たちに共通の名前が載っていることに気づき、その方に連絡をとりインターンをさせていただきました。そこでライティングや取材の基礎を学ばせていただき、社会人になってからも、日本仕事百貨の運営するしごとゼミに参加したり、見よう見まねで友人とウェブ雑誌を運営したり、海外のウェブメディアにて英文記事を書かせてもらったりとスキルは磨いてきたつもりです。でも、取材していただいた人の言葉をきれいにして文章にするという行為にも、やはりどこか「自分」という存在が見出しきれない。

以上のように、表現スキルは磨いてきたけれど、肝心の「自分が何を言いたいか」に気づけていない。自身の中で立ち上がる想いや感情を外に出してあげる必要があるなと思い、きちんと目であり耳を向けはじめたのが昨年です。しかし、これは一人でうんうんと考えていても永遠に答えは出ない。

じゃあどうすればいいか。

一人でうんうんと悩んでいた夏の終わりに、私の心をふっと軽くしてくれた言葉でありアートを紹介します。


Hide Less Chat More


これは英国のアーティスト、Naomi Edmondsonが2015年頃に始めた「Survival Techniques」というシリーズの一つです。彼女がストリートペインティングで表現する、調子の出ないときや気分が落ち込んだときに少し自分を元気づけるシンプルな言葉やフレーズは、どれもすっと心に入ってきます。


隠れてないで、もっと話そうよ


言葉にして、人に伝える。そして、その跳ね返りの力を借りて、自分を知りまた少しだけ前に進む。この繰り返しだと思います。そのポジティブな循環のきっかけになることを願って、こうして文章を書こうと思います。そして、その言葉を携え、外に出て人と話します。

Image by Naomi Edmondson via Survival Techniques

皆さん、2019年もどうぞよろしくお願いします。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?