新年の昭和
新春のテレビ欄にはお笑い番組がたくさん詰まっている。新春初笑いということだろう。
霜降り明星やオズワルドのように最近ヒットしている芸人、サンドウィッチマンやナイツのように安定感のある芸人など、さまざまな世代のコントやネタを見た。
世代によってお笑いの方向性は異なる。
令和や平成後期でヒットした芸人は勢いで笑いを、
平成前期から中期あたりでヒットした芸人は言葉巧みに笑いをとってくる。
だから最近ヒットした芸人ほど、動きがダイナミックだ。
私個人としては言葉でじんわり笑えるネタの方が好きであるが。
新春のお笑いでは普段テレビで見ない大御所芸人が出てくる。昭和でヒットしたと思われる芸人だ。おぼん・こぼんさんとかが当てはまる。
この世代はもはや新鮮である。
テレビで見ることがないためだろう。
笑いの取り方は言葉を使うタイプであるが、日常会話で使っているようなボケを堂々と使ってくる。相手を喋らせないように自分がひたすら喋るとか。また必ずというくらい装備道具を持っている。高確率で楽器だ。
芸人がお笑いに限らず、秀でた特技を披露していたことを思い出せさせる。
昭和時代の芸人は日常を思い出させてくれる笑いだ。予想外の出来事から爆笑を狙うのでなく、いつもの出来事から思わずクスッとしてしまう笑いをもたらしてくれる。
優しくて、疲れない。
新春で放送するにはすごい適していると思った。
最近のお笑いは勢いと瞬間火力が高いが、見てて少し疲れる。少し前のお笑いも面白いが理解するのに頭を使う。
昭和のお笑いには笑い疲れを癒してくれる良さがある。
小さい頃は時代が遅れているとしか思わなかった昭和のお笑いだが、最近になって必要な存在だと感じ始めた。
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