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高校の担任業務ってどんなのがある??

以前に教員になって1年目の記事を書きました。今回初めて担任をした2年目についてですが、その前に高校の担任業務について書きます。

初めての担任

1年目は副担任をしながら、教師の仕事に何とかついていく中であっという間に1年が過ぎていました。副担任をしながら担任をしている先生方をみて憧れの気持ちもあり、自分のクラスを持ってみたかったので、2年目には希望して1学年の担任となりました。副担任と違い担任に与えられる責任・業務は桁違いに多いです。今はもう慣れてしまい、当たり前にこなせる業務ですが、最初はなかなか終わらずに苦労していました。高校では、必ず副担任がクラスにつき一人つきますが、中学校や小学校は副担任がいなかったり、2クラスにつき一人だったりすると思うので、本当に苦労されているなと思います。教員界隈(少なくとも私のいる学校では)「スーパー副担任」というのがあって、担任の業務を理解し、色々な面で手伝ってくださる副担任の先生を指します。このスーパー副担の存在がめちゃめちゃ大きいんです。初担任だった私には学年長のスーパー副担任の先生がめちゃめちゃ助けてくださいました。

主な担任業務

  • 出席簿の管理:出席簿に確実に記録します。保健室に居た時間や、欠席した理由、出席停止の記録など、細かく記録します。コロナ下でこれがかなり複雑化して、出席簿が真っ赤になってました。学期末にはこれを公務支援システムというものに出力したり、各教科の結果時数が間違いないか確認したり、めちゃめちゃ大変でした。

  • 面談:2者面談と3者面談があります。2者面談は普段の悩み事や進路相談など多岐にわたり、朝・昼・放課後の空き時間を活用して行います。できるだけ多くの回数できるといいのですが、できて1年に4回くらいかなと思います。全員がそうではないですが、話を聞いてほしい生徒は思ったより多くて、面談はめちゃめちゃ重要だなと感じます。3者面談はご存じの通り、3者面談です。初めて3者面談をした時は、本当に何を話したらいいのか分からず、先輩の先生方にアドバイスを貰いまくってました。教師が話すというより、生徒の頑張りを保護者に分かってもらうことがメインかなといったイメージです。それと、23年生になればもちろん進路の話がメインとなってきます。保護者には何か新しい情報やお土産となるような情報を持ち帰ってもらえるように意識するといいよと先輩から教わりました。なので、3者面談に関しては、2者面談の内容をもとに、進路情報や、奨学金についてなど、下調べと準備に力を入れていました。3者面談をするたびに実感するのが、教員は保護者から大切な子供を預かっているのだということです。我々の責任は本当に重大です。

  • 家庭訪問:不登校が4-5日間ほど続くと、家庭訪問を行います。私も4年間の担任業務のうち、何人か不登校の生徒を持ちましたが、ありがたいことに何とかみんな学校に戻ってきてくれて、生徒の進路変更の仕事はしたことがありません。生徒が学校に来れなくなる理由は本当に多岐にわたり、必ずしも人間関係だけではありません。また、我々教師はどうしても学校に登校させようとしてしまいますが、それが逆にプレッシャーになってしまったりもします。対応がなかなか難しいですが、進路変更も含めて、何がこの生徒の人生にとってベストな選択かということを教職員チームと保護者で話し合うのが一番大切だと思います。上にも書いた面談で普段の生徒の悩みを聞いたり、純粋に話を聞いてあげる環境を作っておけると、未然にトラブルを防げる可能性は上がります。

  • 進路指導:面談では個に応じた進路指導を、HRでは全体への進路指導を行います。自分が高校生の時もそうでしたが、進路の調べ方や大学については高校生はほとんど無知に等しいです。3年間の大学進学・就職に向かう流れや、出願方法の種類、模試とは何か、学校の評定について、推薦について、、、挙げ始めるときりがありませんが、進路について本当に0から丁寧に教えます。初めて担任をした時には、自分がまず何も知らなかったので、蛍雪時代をとにかく読み込んだり、進路会議で学んだ情報などを生徒に情報を還元していました。1~3年まで担任を持って初めて最低限の進路指導ができるんだと思います。

  • 生徒指導:生徒指導というと何か問題行動が発生した時の対応と思われがちですが、それだけではなく、生徒の心身の安全を担保し、自分らしくいられる環境づくり、生徒が健全に青春できるようにするのが生徒指導です。ただ、もちろん問題行動への対応は、生徒指導課と学年長、担任が主に行います。私は5年間ずっと生徒指導課でしたので、様々なケースに触れてきました。学校によって、問題行動の種類は変わりますし、時代と共に変わると思います。

  • 日誌への返答:これは地域によって異なると思いますが、岩手県の高校のほとんどでは、2種類の日誌があります。一つは学級日誌。もう一つは生徒が毎朝、記入する個人日誌的なものがあります。担任と副担任と交代で、この日誌に毎日コメントを書きます。必要ないと思う先生方もいますが、個人的には、生徒とのコミュニケーションとして非常に大切なツールだと思います。

  • 教室の環境整備:教室の掃除は担任が担当することが多いので環境整備は担任の役割です。私が結構きれい好きなこともありますが、教室は常にきれいに保つようにしています。これも個人的な意見ですが、教室がきれいな学級の方が成績が良く、不登校の生徒も少ないと思います。生徒が少しでも安心でき、勉強も集中できる環境づくりは担任の重要な役割の内の1つです。

  • 会議での生徒情報の共有:1年間に前期中間・前期末・後期中間・学年末と4つの学期があります。そのたびに成績がつき、学年成績会議、全体成績会議があります。この会議では、成績についてだけでなく、共有したい生徒の情報やクラスの状況について話します。この会議の度に、自分のクラスの責任は担任が担っているんだと再確認します。

  • 要録作成:いまこの記事を書いているのが3月13日で要録作成時期です。実は締め切りは3月15日であと2日しかないのですが、全然終わっていないヤバい状況です。note書いてる場合じゃないって!要録とは、実は幼稚園保育園の頃からつけられている、学びの記録みたいなもので担任の先生方が年度末につける公文書です。高校では3年間つけた要録が調査書というものになって進路先の大学や就職先に送られます。資格や大会成績を書式を揃えて書いたり、学習の様子や生活の様子についても丁寧に書きます。公文書なので間違いは許されません。1次2次提出があり、教務課の先生方のチェックもあります。見通しもって早めに始めるべきですが、今年度、私はずっと後回しにしていて、今追い詰められてます。

  • 通知書の作成・発送:通知書を作成するのも担任業務です。先ほども書いた通り、4期制度の学校では、1年に4回成績がつき、そのたびに通知書を作成し、3者面談で保護者に見せたり、郵送したりします。教科担任の成績入力ミスや、結果入力ミス、自分の欠席、出停入力ミスがないか、確認する業務もあります。

以上に記した以上に担任業務は多岐にわたり、結構大変です。ただ、それを上回るやりがいと充実感がこの仕事にはありますし、生徒に大きな影響を与える大切な仕事です。担任の先生の色が生徒にも伝わるって言われたりしますので本当に責任重大ですよね。
書きながら、記事が2年目の話というより、担任業務の話になってしまったので、今回のタイトルは「高校の担任業務について」とでもしようと思います。次回こそ、2年目初担任の面白エピソードを書きます。


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