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大学教員公募戦士:採用基準の一つ「マッチするか」

業績OK! 研究内容と専門もOK! 年齢もOK! となると、あとはどのようにも定量評価し難い「人となり」が採用基準の一つとなる気がしています。

組織にマッチするか

特に「組織にマッチするか」は、採用側からいたしますと大きな関心ごとととなりましょう。研究は個別にやっていただければいいのですが、「大学運営」に関してはそうもいきません。

学務の分掌がなされるのも、大学教員です。もっともわかりやすいのは、入試委員や教務委員、学生委員そして図書委員でしょうか。どこの大学に参りましても、少しずつ仕事の内容は違っていても、おおよそこの4つの仕事のどれか(またはいくつか)を引き受けることとなります。

学務をやって貰わなければ困る

研究者としては忸怩たる思い……かもしれませんが、このような仕事もどんどん引き受けることとなります。もしこれらの仕事を面倒だと思うのであれば、大学での研究はやめておいたほうがよいと思います。

上位校・研究大学の事情は異なるとは思いますが、弱小な教育大学では避けて通ることはできません。研究エフォート率も高くて30%程度でしょうか。この数字は、過去に在籍した大学で科研の申請書を書くときに「この数字にしろ」と言われたものです。したがって、実際のエフォート率はもっと下がります。

学務のいろいろ

前述の4つ以外にも、本当にびっくりするくらいXX委員会というものが大学には存在しています。例えば、留学生対応の委員会や、地域関係の委員会、情報システムに関する委員会などなど、多種多様な仕事があります。

ほかにも、1月3週目あたりには共通テストや、その他入試に関する試験監督業務もあることでしょう。詳しいことは書けないものの、とにかく「大学の先生」と言われて一般の皆様が想像する、難しいことを研究していることや教育している以外の仕事がてんこ盛りなわけです。

学務の担当経験ももしかしたら……

世の中ほとんどの大学は教育大学です。研究ももちろんですが、教育をやって、学生を集めて育ててなんぼです。そのようななか、業績OK! 研究内容と専門もOK! 年齢もOK!の次の基準となりそうな人となりを少しばかり垣間見せることができるのは、学務をどの程度こなせたかなのかもしれません。

スタンドプレイの回避

同じ組織(学科やコースなど)の教員間で不和が発生したり、スタンドプレイされたりすることは、避けたいわけです。特に学科やコースのような10名を下回るような規模の組織で、不和が生じますと一般的な学務すらうまく回らなくなります。

本当に感情的で合理的とは言えないのですが、先生方も人間です。新しく採用する先生が組織にマッチする人であることは業績や専門、年齢などの条件に加えて必要としていることです。

(ここからは投げ銭用の短文です)

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