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100人の「無職」を哲学する。

本文は最後まで無料です。オマケがあります。

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そもそも、ぼく自身が「無職」としてメディアに扱われることもあるのだけれど、そこに対して反論したりする気持ちはないし、その必要もないと思っている。そう扱ったほうがPVが取れるなら、そう扱ってもらっていい。

ただ「記事書いてるし、SNSマネタイズしてるんだから、無職じゃないじゃん!」という至極真っ当な指摘に反論する気もないので、無職だと思いたい人には無職と思っていただき、無職と思いたくない人には思っていただかなければよいと思う。

こんな感じで「シュレディンガーの無職」のスタンスを取っている。好きに評価してほしい。なぜなら、そもそも肩書きなどは「社会的な概念」にすぎず、僕は社会ではないから。どこまでいっても個人として生きているので、別にどう呼ばれようとも構わないのだ。

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ところで、日夜問わず4年も「奢られ屋」をしていると、多くの「無職と呼ばれている人たち」にも出会う。

なぜなら、日本国内において「365日のうち244日が平日」であり、その時間に「浮浪者にメシを奢るほどの暇」を持て余しているのは、高確率で「無職的な人類」だから。

もちろん、出会ってきた無職は「奢りにきた人」だけではない。なぜなら、世界のほとんどは平日であり、日本人の多くは平日を消化する酵素を持ち合わせていない。選ばれし「無職」を除いて・・・。

こうして無職との接触を繰り返す中で、段々と「無職の哲学」が見えてきたように思う。今回は、そんなお話し。時間がない人のために、有料部分のオマケに「要約」を用意してみた。好評だったら、また用意するかもしれない。

さて、それでは、時間に余裕のある読者には、引き続き浮浪者のたわごとにお付き合いいただけると嬉しい。無職の哲学。

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無職には余裕がない。そう考える人も多いと思うけれど、じつはそうではない。確かに、無職には「必要以上のお金」はない。けれども、だからといって「余裕がない」ということにはならない。なぜなら、現に彼らは「無職として生き長らえている」のだから。

生き残っている時点で、余裕がある。むしろ、大きな動きをせずに生き残っているのだから、それだけ「余裕がある」と言えるように思える。やるべきことは少ないし、お金がないなら「お金がないなりの暮らし」をすればいい。だから、じつは無職は「そんなに金には困っていない」。

でも、多くの無職は何かに困っている。生活はできてる。これからもできる。生活保護はあるし、ひとによっては実家もある。リーマン時代の貯金もある。余裕がある。けれども、「困っている」。

では、彼らは一体なにに困っているのか?

それが「周囲に『無職の人』として扱われること」なのだ。

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じぶんが無職であることに不満はない。困ることはほとんどないからだ。けれども、周囲に「無職の人」として扱われることが、どこかやるせない。そこに「こう見られたい」「ああは見られたくない」という虚栄心がのぞきこんでいるのだ。すると、こう言いたくなる。

「べつに生活には困ってないけど、なんとなく働かないといけない気がする。」

彼らがよく口にするのは、まさにこんなことだった。

なんらかの食い扶持がある。だから生きられている。確かに、それは絶対的なものではないし、永遠に続くことはない。実家はいつかなくなるし、貯金もいつか尽きる。けれども、それは「雇用」も同じことだ。

困ってないから、ひとは現状を維持することができる。逆に言えば、現状を維持できているうちは、困っていないのだ。雇用されているうちは、転職を考えなくてもいい。だから、多くの人は脳死したままツイッターを眺めて日々を生きることができている。

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食い扶持のある無職が「働かなければならないワケ」なんてものは、雇用されている人が「転職しなければいけないワケ」と同じように、まやかしとしてしか存在しない。つまり、別にしなくてもいいはずだ。なにが「そう思わせている」のか?

それが「周囲に見られることへの意識」。つまり虚栄心なのだ。

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ホモサピエンスなら、だれしも「虚栄心」を持っている。それは生きる知恵であるし、自身を周囲に、いや、時には自分自身に、「より都合よく見せる」ことは処世術であるから。

しかし、そこにはそれぞれの「維持コスト」が存在している。すべての「虚栄心」が同じようにワークするわけではない。コストの高いもの、低いものがある。

すべてをブランド的なもので着飾ろうとすれば経済的な費用が嵩むし、宗教的な救いのために際限なく善を積もうとすれば、天国の代わりに現世を差し出すことになる。

逆に「虚栄心の低さ」を誇ったり、「反ブランド的な思想」をより都合よく見せるような虚栄心なら、コストは安く済む。だから、僕は倫理とプライドは採用しないし、そこには「コスト削減」の意図だけが存在する。正しさとかではない。虚栄心のために参加するレース、しないレースをただ決定しているに過ぎないのだ。

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ポイントは「虚栄心に自覚的になれるか」だと考える。虚栄心はある。ないと思うなら、それがまさに「虚栄心」だと言える。

虚飾とは、一般的には自分自身の能力や他の人に与える魅力を過度に信じていること。実質を伴わない外見だけの飾り。虚飾・虚栄心の意味である。

ホモサピエンスである以上、ホモサピエンスの一般的な規範から「自身だけが逸脱している」と考えること自体が「虚栄心のあらわれ」だ。僕にはある。そして、「ある」とわかっているから、「コストを抑える」というアプローチができるのだ。

虚栄心のコストを削減するには、まず「自覚的になること」が重要だ。虚栄心がある。それを認めること。そして、輪郭をより鮮明に掴み、それが与える自身の人生全体への負の影響が最小化するよう勤めること。輪郭が掴めれば、その対策はさほど難しくないから。

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「無職として見られるのがイヤ」という虚栄心のあらわれ。この苦悩を解決するには、また別の虚栄心をぶつけることが有効だ。

無職として見られるのがイヤな自分。その虚栄心に自覚的になること。そして、「無職である自分をバカにする虚栄心」を「虚栄心まる見えの自分をバカにする虚栄心」で相殺するのだ。

この訓練をすれば、虚栄心は必ず「相殺してゼロすること」ができるようになる。自身の中の虚栄心を自覚し、そしてまた、その反対ベクトルの虚栄心を自覚して、それをぶつける。ブランド好きほど反ブランドに転がりやすく、貞節の強い人ほど一瞬で不貞に走るように。

どちらの虚栄心のベクトルにも自覚的になることが、虚栄心と付き合う上ではとても重要なことだと思う。

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ここからオマケ

やたらに長くなったので、ここから「つづき」と「ここまでの要約」をオマケ部分に書いていく。さらに暇な人は付き合ってほしい。

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