「自己投資」。危険なワナ。
本文は最後まで無料です。オマケがあります。
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詐欺スキームと相性がいいせいで嫌われた「自己投資」というワードがある。けれど、ぼくはこれを結構クリティカルなワードだなぁ、と思っているので、どうにか洗濯して、概念の「古着コーデ」をしていきたい。
よって、今回は「自己投資」を定義しなおすことで、安全に、かつ超・効果的に行うためのハウツーを書いてみることにする。最強になりたい人はマガジンを購読して、オマケまで読んでくれるといいと思う。月698円は「払っていい自己投資」だ。(ポジショントークではない)
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なぜ「自己投資」は嫌われるか?
「意識高い系」と揶揄される種族が存在する。彼らは「メタ意識高い系・情報商材屋」に金を抜かれやすく、彼らが金を抜くときに多用するのが「自己投資しないとダメですよ!」というセリフだ。
本来、自己投資とは、「自分の能力的な成長のためにコストを支払うこと」だ。そして、
「能力が成長すれば、収入もあがるはず。だから成長のためにお金を払うことはトータルでお得だ!もしもあなたが「それがわかる賢者」なら、今すぐ30万円払うべきだ!」at 洒落た純喫茶
と持ち込むのが、商材屋の常套句というわけだ(ぼくが冒頭でやったやつ)。
そして、まんまと乗せられた人が「無の商材」に30万円を支払い、なんの成長も得られないまま、騙されたことが恥ずかしくて泣き寝入りする。だから、「自己投資」は嫌われているのだ。
このままだといけない。自己投資は「めちゃくちゃ大切なこと」なのに、そこに「ハウツー」がないせいで、皆が怖くて歩けない。
だから、ここでぼくが「自己投資の説明書」を書くことにした。難しくはない。もう一度「自己投資を定義しなおし」、いくつかのルールを持たせるだけで、安全で確実な自己投資を行えるようになる。
自己投資を脱構築する。
自己投資とは、そもそもなんだろう?
既存の定義のうえで「最適な答えを出す」のではなく、そもそもの定義に手をつけていく。自己投資のやり方を考える前に、「そもそも自己投資とはなんだろう?」と考えていくのだ。
詐欺スキームで扱われてきた「自己投資」とは、つまり「金を払って成長を買い、成長によって金を増やすこと」だ。ここにはなぜか「成長すれば収入が増える」という謎の前提がある。これが「罠」だ。
実際は「成長」と「収入」には、ほとんど関係がない。稀に起こる「成長による収入の増加」ですら、蛇の尻尾よりもずっと遅れてやってくると考えた方がいい。
つまり、支払いは間に合わない!自己投資のために「ないものを支払う」のが破滅をもたらす!諸悪の根源!それはギャンブルでしかない!
このタイプの「旧・自己投資」を信仰すると、痛い目にあう確率がぐんと高まる。ここにもっと安全で確実に行える「新・自己投資」の定義をしておかなければいけない。
ぼくが考える「新・自己投資」はこうだ。
①すぐに大金を払わない
自己投資は成長をもたらすが、成長は必ずしも収入の増加をもたらさない。
この前提をしっかりと持っておくこと。つまり、「成長をお金で買う」のは、潤沢な予算が用意できてからでいい。すぐに大金を払わない!
コストとは、お金だけではない。つまり「お金を払わずに、何にどんなコストをかけたら成長できるのか?」を理解することさえできたなら、自己成長のためには必ずしも予算は必要ない。
ただ、「お金を払わずに、何にどんなコストをかけたら成長できるのか?」を理解することはむずかしい。そこにたどり着くまでに、ある程度の「自己投資」を必要とする。
このジレンマを取っ払うために、初心者は「予算を決めて、お金を払う」のがおすすめだ。もちろん、今「余裕を持ってあつかえる範囲」に留めることが大切だ。すぐに大金を払わない!!!
月額課金なら、月数千円まで。
一回ぽっきりの体験なら1万円まで。
これくらいの「まとめて大金を払う必要のないもの」で、かつ「いつでも辞めることができて」、「きちんと消費する気力があるもの」なら、予算が許す範囲でやっていいと思う。
ただ、それが「すぐにお金として戻ってくる!」という幻想を信じるのはやめておきたい。あくまで、「10年かけてじっくりと返ってくる」ようなイメージだ。だから、スタートアップみたいに大金を払っちゃいけない。すぐに大金を払うなって言ってんだろ!!!!
②「手」よりも「目」に投資する。
「旧・自己投資」の前提では、成長はお金をもたらさなければいけなかった。そうなると、投資先は「手」に集まりやすくなる。何かの儲かるスキルを身につけることとか、そういう「手」だ。
けれど、「新・自己投資」の前提にお金はいらない。今ある分だけを投資に回すから、明日の入金に焦る必要はない。だから、「手」以外の部分に投資することができる。ここで、一つ目の項目に戻りたい。
「お金を払わずに、何にどんなコストをかけたら成長できるのか?」を理解することはむずかしい。そこにたどり着くまでに、ある程度の「自己投資」を必要とする。
「お金を払わずに、何にどんなコストをかけたら成長できるのか?」を理解できるようになること。これが「目への投資」だ。この段階に達すれば、「自己投資にかかる資金」が減っていく。
目が育った分、お金を払って「目を借りる」ことをしなくても、自分の目で「何にどんなコストを払えば成長できるのか?」を、自力で導き出せるようになるからだ。
自己投資によって収入の増加は期待できないが、「これまでに自己投資にかけてきた予算」を圧縮していくことならできる。つまり、目利きができるようになったおかげで、自己投資が「安く買える」ようになっていくのだ!
この視点が重要だ。儲けるのではない。ただ「成長にかかるコスト」を、自己投資による成長によってどんどん小さくしていく。成長のためにかかるコストがゼロに近づけば近づくだけ、自己投資は加速し、成長曲線は上をむいていく。
100の成長をするために「100万円をかけ続けなければならない人」と、「1の成長をするためにかかるコストそのものを毎日1ずつ確実に削減していく人」であれば、後者の方が再現性があり、リスクもなく、ずっと確実に成長できる。これが「新・自己投資」の重要なポイントだ。
③成長するより、成長を得意にする。
目の前の成長に捉われてはいけない。とにかく「成長を得意にする」のが自己投資の鉄則だ。
自己投資とは、「月100万円の塾に入って頑張ること」ではない。そうではなく、「いつか月100万円の塾に入ったとき、どれだけラクに成長することができるか?」というメタ的な成長を考える。
つまり自己投資とは、いつかやってくる「大きな成長チャンス」を、最も効果的に乗りこなすために、事前に行われ続ける行いなのだ。
今はまだ成長しなくてもいい。いつかチャンスがきた時に、より大きく成長できるように準備をしておけばいい。学習装置を手に持ち、ポケルスに感染しておく。あとは、ただ待つ。
自己投資はラクな人生を実現する。
成長なんてしたくないし!
別にのんびりと生きていけたらそれでいいんだ!
・・・という目標設定はよくわかる。ぼくもそうだ。
けれど、勘違いしないで欲しい。今回ぼくが話したのは、あくまで「手段としての自己投資、成長」であり、それを「目的」に据える必要性はない。
ただ、「成長なんてしたくない!のんびりと生きていけたらいい!」といった目的を達成するために、適切な手段を持たないことは、賢明とは言えない。
のんびりと生きるには、あまりあるほどの潤沢な予算を用意するか、「のんびり」を考え抜いて圧縮していく作業が必要になるからだ(冷暖房完備、移動はタクシー、とか言い出すとキリがない)。
よって、どちらにせよ、今回扱った「新・自己投資」が必要になる。のんびり生きていくには「お金を払わずに、何にどんなコストをかけたらいいのか?」を理解する必要がある。そのために、自己投資は必要なのだ。
理想論を語ることは誰にでもできる。けれど、理想を現実にひきづり下ろすためには、度重なる「自己投資」が必要だ。
自分は何をしていて、何をしたくて、そのためには、何を知り、何を体得すればいいのか?これらの「内部から出た問い」に、一つずつ「自分から出た言葉で答えを出す」のである。
もう少し、この話を続けたい。ぼくの実体験を交えて、オマケに続きを書いていく。こうして、ぼくの「目」を月698円で売っています。まだ目のレベルが高くない人にもおすすめ。なにか学べることがあるといいね。
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