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【ウラ人生相談所】Vol.13 「子供を残し、妻が死んだ」23歳、3児のパパの苦悩。

本文は最後まで無料です。オマケがあります。

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この「ウラ人生相談所」では、悩める市民たちが「オモテでは聞けないこと」を、見知らぬ浮浪者に相談している様を、文字起こしダイジェストでお送りする。

なんだかんだ月100人くらいは捌いている相談所である。今日も来客があるみたいだ。それでは。

相談したいひとは、詳しくはここから↓

https://note.com/ogosalon/n/n361660aa7aba

#ウラ人生相談所 で他のも読めます。

今回はここ↓から引用。【 41:34 〜】

(文字起こし すぺしゃるさんくす 書遊びマン)


生と死のイベント

「23歳、3児のパパです」
『今日は何?』

「えっと、
1週間前に子供が生まれて、
そのまま奥さんが死んじゃったんですけど」
『ほうほう』
「双子と、
1人の娘のパパなんですけど」
『はいはいはい。ほんで?』

困ったときは・・・

「この先どうしたらいいかな、
っていう・・・」
『どうしたいんですか?w』
「仕事もうまくいってなくて・・」
『はいはい。悲しくて、ってこと?』
「悲しいのもありますし、
子供がまだ生まれたばかりなんで
預けるところもなくて」

『親戚とかもあんまいないんだ』
「親戚もいないんですよ」
『なるほどね、
今までうまく回ってたものが
ぜんぶ急にうまく回んなくなってんだ』

「そうです」
『そういう時は
まず福祉にいくといいですよw 』

誰よりも胡散臭い容貌で
誰よりも地に足のついた助言をする浮浪者


複雑な問題も紐解けば意外と

『人間って
なんかダメな時には
ダメな因果関係を考えちゃうんですよ。

{こうだから}{このせいだ}とかって
考えるじゃないですか。
たぶん
{嫁さんが死んだから、
悲しくて全部ダメなんだ}
って思ってると思うんだけど』

「はい」
『もちろん実際
その要素もあると思うんですよ。
だけど、
そのうち一割ぐらいは
単純に
{子供の世話がすげー大変}
とかだったりする
んですよ。
だって慣れてないんだし』

「はい」
『そういう小さなことを
一つ一つをクリアしてくことでしか
解決には向かっていかないですよね。』

複雑な問題もシンプルな問題の絡み合い。


ザオリクもMPも教会もない

『いま全部
{嫁さんが死んだせいで}
ってまとめちゃうと、
それはもうどうしようもない。
いくら願ったって
生き返らないワケじゃないですか。

ドラクエじゃないんだし。
なら、
今どうにかなる部分を
一つずつやってくしかないんすよ』

「あ〜」
『なので、
{僕はいまこういう状況なんですけど、
どうしたらいいですか?}っていうのを、
他人の頭を使って考える。

そうすると
{あなたはまず
今こういう状況なので〜}
って悲しくない人が
考えてくれるんすよ、僕みたいに。』

「はい」
『他人事の人に質問するのが大事。
当事者ってパニクってるから
何も考えられないじゃないですか』

ドラクエだったらいいけどね。


「セコンド」の重要性

『これはボクサーとセコンドみたいな話で

あなたは今ボクサーでボコ殴りにされてて、
もうどうしたらいいかわかんないわけですよ。

でもセコンドは殴られてないから、
{いやアイツは結構右フックに弱いよ}
とかって無責任に言ってくるわけ。

そこをちゃんと聞いて、
ほんとかな〜と思いながらも、
右フック打ってみるのが大事なんすよ』


「あ〜」

『それでワンチャン相手がよろめいたら、
回復する余裕のある時間が出てきたり
相手にダメージが入ったりする訳じゃん』

「はい」
『なので、
ちゃんとセコンドにアドバイスもらう
ってのが大事で。
この場合のセコンドって
だいたい親戚がなるんだけど、
親戚が頼れないなら
やっぱ福祉行った方がいいですよ。
福祉は誰でも使えるセコンドなので』

「あ〜わかりました」

『そうすると
{じゃあ子供をここに預けて〜}とか、
{福祉でこういう仕組みがあって、
お金が支給されるので〜}とか、
そういうのが絶対出てくるんすよ。
{公共のこういう施設には、
そういう訳ありの人は預けられますよ}とか、
{学校をここに変えたらどうですか}とか。
そうすると給料そんなになくても
回ったりするじゃないですか。少しずつね』
「はい」

『ってのをやってくしかないっす。
人間生き返らないんで。
しょうがない(ブチッ) 』
『悲しんだら生き返るんだったら
超悲しんだらいいと思うんだけどさ。
人間って人間が死んで悲しんでると
どんどんダメになるじゃないw
悲しめば悲しむだけ得すればいいんだけどね。
まあ、得・・・しないんだよなぁ』

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今回もとてもいい話だった。大切なことがいくつか浮き彫りになった相談だったな。少しまとめてみる。オマケにも続く。

「セコンドなんて必要なくね?」「戦わないんだし」と素人はすぐに安直な答えを出してしまうが、長く続いているものにはほとんどの場合に効果があるものだ。


それはボクシングに限らず、人生においてもそう。戦っていない、だからこそ、見えるものがあるし、伝えられる景色がある。レンズは多く持つに越したことはない。疲弊した自分の認知に期待しないこと。しっかり外に目を持っておくことが大切だ。

特に、ひとの死というイベントは、多くの人から認知能力を奪いがちだ。正確に認知することができなければ、どんなに優れた画家だって正確に模写をすることだってできない。だから、まずは「自分の目は歪むことがある」という事実を受け止め、その時に、代わりに世界を見てくれる人たちを周囲に持っておくことが大切なのだ。

・・・とはいえ、それは全員には難しい。だから福祉がある。福祉最高!近代国家ありがとう!というわけで、使えるものはとりあえず使っていこう、使ってからいろいろ考えても遅くはないね、っという結論になる。

今日のオマケでは、もう少し「死」を深掘りしたい。マガジン購読者はいつも通り、気楽にどうぞ。興味があるとこだけ読んでくれたらそれでいい。何せ、月698円のわりに、クソみたいに更新が多いからね・・・。

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