見出し画像

パタゴニア旅行記その⑧トーレスデルパイネ国立公園 THE W 4日目

おはようございます、タイチです。

帰国してから面接、イベントと相変わらず忙しく過ごしております。更新が遅れて申し訳ありません。イベントでたくさんの方が日記を読んでくださってると聞きました。本当にありがとうございます。何かの役に立てたり、冒険心をくすぐれたり、一緒にワクワクできたら嬉しいです。

夜中降り続いた雨も止み、最終日の朝を迎えました。1日の間に四季があると言われるパイネで、まだ行動中に雨が降っていないのは奇跡だと思います。びしょ濡れのテントを乾かして畳み、アタックザックだけ持って出発です。最終日はグレイ氷河に接近するミラドール(展望スポット)までの往復、片道11km3時間の道のりです。帰りの船が18時35分、わりと余裕があります。

湖の側を出発して谷間を軽快に進みます。振り返るとコバルトブルーの湖がいつまでも綺麗です。アップダウンも少なく、これはコースタイムより早く着くなあと感じてました。これまでの楽しかった思い出をおさらいしながら、順調に歩いていきます。

途中猛スピードで走るかのようにモルガンとサムに抜かれました。さっきまでゆっくりモーニングしてたのに、早いなあ。先に出発したエイミーにもなかなか追いつけません。途中、グレイ氷河がバーン!と現れるスポットがあり、写真をパシャリ。ペリトモレノまでは大きくないですが、さすがはパタゴニア。雄大でとても美しいです。ミラドールはグレイ氷河に接近できます。

結局2時間半で目指していたグレイキャンプ場に着きました。エイミーとモルガン、サムが休憩しながら何か食べています。ああ追いついた、日本ではあまり言わないセリフです。一緒に休憩していると、真っ赤な頭のキツツキが現れました。英語ではウッドパッカー、ウッド(木)をパック(突く)そのままですね。雑談していると、どうやらミラドールのさらに奥に二つ吊り橋があるらしく、二つ目の吊り橋を超えた先の景色が最高らしい。現時点で12時、吊り橋までは2時間くらい。行って帰って16時、ノンストップで歩いて18時半にキャンプ場...行けるのか?

ここはさすが、外国人冒険家たち。とりあえず行けるところまで行こう!と全員一致。最悪泳いで帰ろうよ、なんて冗談が飛び交います。さらにスピードアップして第一吊り橋まで到着。高さは100mくらいかな、ギシギシ揺れてスリル満点。感動も束の間、第二吊り橋を目指します。アップダウンがやや激しくなり、エイミーさすがにお疲れの様子。荷物持とうか?いや大丈夫!ガッツがあって良いです。モルガンは早すぎて見えなくなりました。

地図上にない吊り橋、いつ着くのかわからないまま突き進むと...突然現れました。出発して1時間20分くらい、だいぶん短縮できました。吊り橋もより大きく、長い。山側には滝、海側にはグレイ氷河。はしゃぎながら渡ります。そして吊り橋を渡った先にミラドールが、グレイ氷河の全体が目の前に広がりました。

すごい...最終日に相応しい大迫力。モルガンはすでにマイコップを置いて記念撮影しています。吸い込まれるような絶景、後にするのが惜しいです。エイミーは少し先に出発し、私も10分差くらいで出発。モルガンとサムはまだ写真を撮っていました。この自由な感じが心地良いです。あくまでも、ソロハイカーたち。偶然一緒になっただけ。

エイミーに合流して一緒に歩いていると、モルガンとサムに抜かれました。先に帰ってシャワーを浴びたいらしい、なるほど。そういえばカップ麺一つ残しているなあ。船乗る前に食べる時間あるかなあ。結局第二吊り橋までは+4km、キャンプ場までは往復で30kmでした。ラスト1時間は雨が降ってきて、この旅で初めての合羽です。ああ、あと2kmでおしまいか。寂しくなってきます。

キャンプ場を視界に捉え、時計を見ます。まだ17時過ぎ、3時間以上もほぼノンストップで歩き続けていました。すでにGPSは大台の100kmを突破しています。そして、ゴーーール!!THE W達成です!106km、8300カロリー、歩行時間37時間。ついに世界中のハイカー憧れの地、トーレスデルパイネ国立公園を歩き切りました。

雨が降る中みんなで甲板に出て、過ごしてきた圧倒的濃い時間に思いを馳せます。濡れるのも関係なし。大学生青春真っ只中のような時間でした。バスに乗りかえてプエルトナタレスへ、21時ごろ到着。また今度会おうね!日本に行く時は連絡するよ、と連絡先を交換して解散しました。

長かったパタゴニア旅行も終盤です。疲れてるはずなのに、胸いっぱいでなかなか寝付けない夜でした。

THE W final day 30km
Paine Grande-Gray campsite-Second bridge-Gray campsite-Paine Grande

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?