建築家/設計士/建築士について

建築設計する者には
建築家、設計士、建築士
3つの呼び方がある。

・建築家とは、ある思想をもってそれを建築やデザイン、まちづくりで表現する人のこと。
・設計士とは、企業で図面を描く人のこと。
・建築士とは、一級・二級建築士などの資格のこと。

卒業間際、大学の助教授がポロっとこぼした言葉で頭の中のモヤモヤが少し解けた気がした。
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僕は文系大学で建築を学んだ。
なので文系出身者の学生が多いこともあり、
大学の教授からは構造計算や法規的なことよりも空間のあり方、創造性(今までにない建築を…)から建築へのアプローチを要求される。
これは芸大にもよく見られることである。
コンセプトを持ち、街にどうひらくか、
建築でどう人を感動させるか。

これは初めに書いた3つの呼び方で言うと、建築家の育成だと思う。

また、理系大学では構造についての授業が多く、コンペや卒展の作品は現実性が高く、断面図に構造躯体までしっかり書いてある。

これは設計士、建築士の育成に重きを置いているからだと思う。

つまり大学によって育成するレイヤーが違う。
それなのにどこも建築学科としてまとめられている。

これでは就活の時期に文系大、芸大の学生は非常に悩ましい。
なぜならリクルート、マイナビなどでは建築業界としてまとめられている。(文系大、芸大は学科名はいろいろ変えているが就活時期には建築業界に入る)大手としてランキングされているのは組織設計事務所、ゼネコンである。ここで行う仕事は設計士の仕事である。

建築家を育成する教育は設計士の仕事には不向きである。そのかわり、まちづくりや家具・広告のデザインなどソフトなコンテンツの仕事に向いている。

したがって一括りな建築学科という考えを見直し、建築家と設計士の育成は分けて考えるべきではないかと思う。

そんな僕は血迷って組織建築事務所に入社する

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