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あじあのおんがく

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#インドネシア

[ためし読み]『地球の音楽』②

『地球の音楽』(2022年4月発行)にエッセイを寄せた執筆者が登壇するオンライン講座が、東京外国語大学オープンアカデミーで2022年8月から9月かけて、連日3日×3セット(全9回)、開催されました。 この講座に登壇した執筆者のエッセイの冒頭部分を、講座開催順に公開します。 山田洋平・髙橋梢「モンゴル 現代に甦る草原の調べ」 青山亨「インドネシア 世界につながったガムランの響き」 佐々木あや乃「イラン 自由を希求する音楽」 Mongolia モンゴル 現代に甦る草原

Coldiac - "Beautiful Day"(私とインドネシアの音楽)

私にとって「インドネシア」は切っても切れない国の一つだ。勿論一度も足を運んだこと等無いのだけど、かつて私が唯一立ち上げたアジアの音楽ばかりを演奏する為のユニット「mocha」発足の切っ掛け‥、それがインドネシアの音楽だった。 当時の私は「インドネシア歌謡」と「マレイ歌謡」の区別が付いていなかった。そんな折、記憶では1997年の秋だったか‥、島田歌穂のレア・アルバム『Malacca』の中の『Denpasar Moon』が私の脳天を突き抜けた時の、あの痺れた感覚を今も忘れること

【インドネシア音楽】ダンドゥットがユネスコ無形文化遺産に申請! ダンドゥットとはどんな音楽⁉

日本にも歌謡曲とか演歌という大衆音楽ジャンルがありますが、インドネシアにも独自の大衆音楽というものが存在します。 ダンドゥット(Dangdut)という音楽ジャンルです。インドネシアでは洋楽やK-POPよりもダンドゥットが人気となっています。 現在でもインドネシア人から根強い支持を集めているインドネシア歌謡曲「ダンドゥット」についてご紹介します。 ダンドゥットとはインドネシア版ダンス歌謡曲1970年代初頭から、おもに都市部の若者を中心にして人気を博すようになった大衆音楽で

花より男子、星よりサテかな。花より男子がインドネシア音楽に与えた影響。

「自分で稼いだこともないガキが調子こいてんじゃねーよ」 貧乏高校生牧野つくしが、超金持ちな学園の人気者道明寺司へ一撃パンチ。「花より男子」は言わずと知れた、平成を代表する学園ドラマです。 あ、先に言っておきます。しばらく花男の話が続きますが、この記事の後の方にちょろっと台湾やらインドネシアの音楽のお話が出てきます。是非、そこまでお付き合いください。 サテ、「花より男子」が放送されていた当時私はまだ学生でしたが、クラスの半分以上はあのドラマを見ていたと思う、ってぐらい人気

どインディのバンドマンがインドネシア音楽にハマり発信もする理由

お初の方もそうでない方も。おばんです。ユウキのリーです。そもそもなぜ僕がインドネシア音楽を紹介するようになったか、少し書けたら。 目次 1, そもそもお前誰よ? 2, インドネシア音楽との出会い 3, 想像以上にレベルが高く、多様な音楽シーン 4, 現地音楽シーンで活躍する日本人たち 5, 僕にも何かできないかな 6, ちょっと宣伝 1, そもそもお前誰よ?僕自身は2016年よりFontana Folleという、現在目下アルバム作成中のジャズポップ系インディバンドでベース

J-Popの活路はインドネシアにあると勝手に思ってる話

まずはこちらを御覧ください。 おわかりだろうか。かわいいだろう? そして、めちゃめちゃJ-Popだ。 マッキー感とか平井堅感とか星野源感がある。 ちょっと惜しい日本語も、とってもかわいい。(「がっかりさせて、ごめんなさいね」…かわいい。) これは、インドネシアのバンドLalahutaによる楽曲である。 すっかりK-Pop一色になってしまったこの時代に、このJ-Pop調の楽曲を、しかも日本語で、しかも2020年に発表しているのである。 さて、これから私が今朝思いをめぐら