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科学は飲んでも科学に飲まれるな①

 十代の頃にふと感じた科学・技術への違和感。その時偶然に目にした、D. H. Lawrenceの一文(内容は忘れたが近代文明への批判だった)を読んでLady Chatterley's Lover やWomen in Loveなどを読む。

近代以前への関心(古代ギリシャ、Shakespeare)、はざま期を生きた人間への関心(Goethe、Schopenhauer、夏目漱石、森鷗外)、近代を考えた人間への関心(小林秀雄、福田恆存)。

近代科学(modern science)の誕生について、科学革命(16世紀~17世紀)、アリストテレス的自然学への反発。コペルニクス、ウィリアム・ギルバート、ベーコン、ガリレオ、ニュートンなど。

科学とは何か?Artとの関係において。
mechanical artsとliberal artsの分化・融合、つまり職人的技術と人文学(humanities)的・自然科学的(natural philosophy)教養について。 科学に出来ること出来ないこと。科学の可能性と限界について。

黒船の来航。明治日本の近代化(西欧化)の問題。歪み、適応異常。その中で生きねばならぬ現実。再び明治の人間への関心。鷗外、漱石、福沢諭吉、内村鑑三。

科学は飲んでも科学に飲まれるな。自分の生活に直結した問題としての、福田恆存の問いかけ。福田が生涯かけて取り組んだ、近代以降の日本で生きるということについて、共に考えること。

計量化できないもの、曖昧さの探求。曖昧の中からの発見。不明瞭な曖昧ではなく、明瞭な曖昧をつかみ取る意思。

Goetheの言う「手の業」について。mechanical artsとliberal artsを包摂したartとして。

近代以前の学問。江戸の学問。伊藤仁斎、荻生徂徠。熟読と注釈。学問とは教わるものではなく、自分で発明するものという考え方。真理を知ることではなく、歴史とつながる喜びを求める学問。

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