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ゼロから海外のチームに入るまで

前回、海外でサッカーをするのにエージェントは必要ないという記事を書きました。​

「いやー、なんとなく分かったけど実際にどうやってチーム探すの?」
「ビザは?」
「どれくらいお金必要なの?」
気になる所はたくさんあると思います。
なので今回は実際に僕がチームと契約をするまでに辿った道を全て公開していきたいと思います。長くなりそうなので前編後編に分け、今回の前編では僕がやったことについてありのままを書いていきたいと思います。
ニュージーランドに行くと決めてから契約まで約半年間。長いようで実際にやったことを書き出してみると「あれ、少ないな(笑)」となりました。そうです。つまりそんな大変なことじゃないということです!
ではさっそく見ていきましょう。

~出国まで~

国を決める

まずは行きたい国を決めます。前回の記事で「エージェントは必要ない」と言った内の95%くらいはこれが前提条件に含まれているのですが、「ワーキングホリデー協定国」の中から選びます。理由は簡単でサッカーだけで生活していくのは厳しいと思っていたからです。ちなみに私は当初カナダに行くつもりで動いていましたが、いざワーホリビザを取ろうとしたら。。。
もう2019年の募集は終わっていました。
私はとにかく英語を習得したかったので、もともと環境的に興味があったニュージーランドを選びました。

ビザを取る

「うわ、カナダいけないじゃん」そう思った10分後にはニュージーランドのワーホリビザに取得に取り掛かっていました(笑)。ニュージーランドに関しては人数制限などなく、簡単に取れました。
既にネットには詳しいやり方が日本語で載っているので、そちらを参考にするとすぐに出来ます。ありがたいかぎりです。

都市を決める

国を決めて無事にビザも発行されました。さあ次はなにする?チームを決める?
私は先に都市を決めました。ここに関しては人によって前後入れ替わると思います。私は現地にチームを紹介してくれるような友達はいなかったので、特別なコネクションは何もありませんでした。そして特にこのチームに行きたい!というのもなかったので先に都市から決めました。
ニュージーランドはオークランドに多くのチームがあり、レベルも高く日本人選手も多くいるみたいです。ただ日本で東京があまり好きでなかった私はオークランドにあまり惹かれず。それでもなるべくレベルの高いリーグでプレーしたいと思いニュージーランドの第2か第3都市のクライストチャーチに決めました。

航空券を取る

この段階で出国三か月くらい前だったと思います。早く航空券をとる事は大事です。なぜなら退路が断たれるからです。行くしかない状況をつくる事も大切です。そして早く買った方が費用も安く済みます。
私はついでに現地に着いてから一週間ほど分の宿もこの段階でとりました。

チームを探す

サッカー以外の準備が整ったところでようやくサッカーのチームを探しました。振り返ってみるとリスクがかなり高いです(笑)。先にある程度、チームを確保しておくことをお勧めしたいです。
私がまず行ったことは「ニュージーランド サッカー」「ニュージーランド サッカー留学」「NZ football」と、とにかくネットで検索をかけました。
ところがニュージーランドに限って言えばサッカーに関する情報も少ない。そしてNZの公式ホームページを見ても理解できない(英語力が足りませんでした)。加えてNZはリーグの構成も特殊なのでますますどのチームに挑戦するがベストなのか全く分かりませんでした。
そこで。

経験者を探す

六次の隔たりという言葉を知っていますでしょうか。

全ての人や物事は6ステップ以内で繋がっていて、友達の友達…を介して世界中の人々と間接的な知り合いになることができる

私の場合、二人目です。友人にNZでプレーをしていた友人がいたのでその方を紹介してもらいました。SNSが発達した現代、本当にこの仮説は正しいんじゃないかと思うくらいあっという間に繋がりました。
その方にNZのリーグについて説明してもらい、そこで目星のチームを発見する事が出来ました。

クラブにメールする

ここまで来たら後はコンタクトを取るのみです。私はNZの南島のサッカー公式ホームページから目星のリーグに所属する7チームにそれぞれメールを送りました。もちろん英文です。Google翻訳やいろんな英語のサイトを頼りながらなんとか作った記憶があります(笑)。
「こんなんで本当に返信が来るのか?」と内心ドキドキしていましたが、なんと、、2チームから返事が届きました。2/7という確率が多いのか少ないのか分かりませんが、いきなり日本人から「ニュージーランドにサッカーする為に行くからチームを探してる。練習に参加させてくれ」なんて連絡がきて返事をしなくてもなんもおかしくないです。私はむしろ1チームでも返事が来たらラッキーだと思っていました。
この時点では2チームとも2020シーズンの予定はまだ決まっていと言われましたが、「決まったら教えるよ!」というそも言葉だけを頼りに日本を出発する事にしました。

※ここで大事な点がひとつ。クラブにメールをする時点までにやっておかなくてはならない大事な点がふたつあります。
・CV作成
Curriculum Vitaeの略で履歴書になります。サッカー選手の履歴書ってなんだ?と思うかもしれませんが、ネットで調べれば出てきます。大丈夫です。名前と身長と体重、経歴やポジションなどを明記しておけば大丈夫みたいです。決まったフォーマットなどはなく、私はwordで作りました。
・PV作成
Play Videoと呼ばれるもので、自分のプレー集を5-6分の動画にまとめたものです。私は大学時代の最後の年の試合のうち、なるべく見やすい数試合をピックアップして編集しました。どんなプレー集にするかはその人次第だと思いますが、アピールポイントはハッキリさせておくべきだと思い私はそこを意識して作りました。

ちなみに私はこんな感じのをつくりました。パソコンに疎い私はこの動画作成が一番大変でかなりの時間を要しました。奇跡的にバイト先に動画編集のスペシャリストがいてその方に質問を繰り返しながらもなんとか自分で作りました。なるべく早く作っておくことをお勧めします。

このCVとPVの二点もメールに添付する事をお忘れなく!

~現地到着後

口座をつくる

直接サッカーとは関係ないかもしれませんが、きっとどの国でも変わらず必要な事だと思います。ニュージーランドにに限って言えばIRDナンバーという税管理のものも登録が必要になります。私はここで結構てこずったので一応やる事リストに入れておきます。

WWOOFへ

は???と思われたかもしれませんが、私はプレーシーズンが始まる一月下旬より一か月ほど早くニュージーランドに行きました。なぜかと言うとファームに行ってみたかったからです(笑)。もしかすると現役生活の中にファームでの生活を挟んでるのは私くらいかもしれません。
ただ私なりに理由はあって、エージェントなしでチームと契約するにはそれなりに英語が話せないと厳しいと考えていました。だから少しでも早く現地入りして英語に慣れておこうという考えからファームに行きました。
このWWOOFでの経験についてはまたいつか書きたいと思います。

家探し

どのチームに入るかまだ決まっていないにも関わらず私は先に家を決めました。あまりお勧めは出来ません。ただ個人的に大切だと思うポイントは家の近くに自主練習できる場所があるかだと思います。ニュージーランドやオーストラリア、その他の国もそうだと思いますがアマチュアチームは練習が週に3‐4日という所が多いと思います。そういった環境だと自主練が大切になってくるので家の近くにあると便利だと思います。
私の場合そこまで調べて家を決めなかったですが、奇跡的に家の近くに人工芝のグラウンドときれいな芝の公園があり充実した生活を送る事が出来ています。日本では考えられませんが人工芝のグラウンドも自由に使えます!

チーム探し

日本でコンタクトを取っていた2チームのうち1チームはコンタクトが取れなくなりました。さすがに1チームだと心配になってきて、このタイミングでまたネットにてチームを探し始めました。するとホームページにトライアウトの募集が結構載っているんです。
すぐに連絡を取り、返事が帰ってこなかったチームは直接グラウンドに行って練習参加したりしていました。
それくらいニュージーランドに関して言えば結構ゆるいです(笑)

練習参加

ついに練習参加です。意外だったのがトライアウトという感じはほとんどなく、普通にチームの練習に参加という感じでした。なのでチームによっては初日からいきなりひたすら戦術を叩き込んでくるチームもあったりしました。
英語とか話せなくても大丈夫かと心配になるかもしれませんが、結構みんな親切に説明をしてくれたのでなんとかなります。なにより1か月早く現地に来て英語になれていたので、ある程度聞けるようになっていたのが大きかったです。

契約

何回か練習を重ね、「いつ契約の話がくるんだ?」と心配になっていましたが私の場合に限って言えばメールで言われたのと、もうひとつは直接言われました。練習の帰りに「家まで送ってくよ」と言われ、車の中で話していたらいつの間にか話が進んでいました(笑)。
そして次の練習の時に紙に記入してフィニッシュです。

まとめ

以上がゼロから海外のチームに入るまでの道のりです。
・現地の知り合いゼロ
・エージェント等利用せず
・英語もそんなに話せない
・もちろん単独渡航
こんな状態でもなんとかなりました。ちなみに私は外交的な人間ではなくコミュ力もそんなに高くありません(笑)だから、気持ちさえあれば誰にでも出来ると思います。
ちなみに今回かかった費用はこんな感じです。かなりざっくりしてますが。

必須 費用
航空券代(片道のみ) 59470
健康診断 12650
現地費用 50000
合計 122120

現地費用はおよそ2週間バイト等の収入がなくても生きていける目安です。ニュージーランドは給料が週払いなので、バイトを見つける事が出来れば割と生きていける気がします。

プラスα
保険(10か月) 33769
予防接種 約50000
wwoof登録料 約3000

保険についてはほぼ必須項目ですが、予防接種に関してはニュージーランドとかは特に必要ないです。私は今後いろんなところに行きたいので早めに打っておきました。言わずもがなwwoof登録料は普通の人は必要ないです。
これらから、おおよそ15万。多く見積もって20万円あればチャレンジする事が出来ると思います。一般的にワーキングホリデーに必要とされている30万よりも少なくても問題がないような気がしました。(ニュージーランドは42万ほどの所持金証明が必要の場合もあるみたいです)
思ったよりも費用がかからないという事が分かってもらえたと思います。

しかしもしこれにエージェント等の費用が加わっていたら、、、この先は言いません
私は今回エージェントはもちろんビザや動画作成などの代行会社は利用せずに基本的に全部自分でやる事にこだわりました。一通り経験して感じた事は、時間はかかるけどなんとかなるということです。特に日本でチームを探している時は1か月くらい前に進んでいないような時もあって正直かなり不安もありました。現地に着いてからも本当に練習に入れてくれるのか、チームに入れるのか不安な事はたくさんあります。家を選んだり口座をつくるのもすごい時間がかかりました。それでも何とかなったし、なにより自信がすこしだけつきました。
だからサッカーの事だけ考えたらもしかしたらベストな方法でないかもしれません。しかしそれ以外にも大切な事はたくさんあるし、本当にサッカーだけを求めて海外に行くのはそれはそれで寂しいと私は考えています。サッカーだけを見るのではなくこの一連流れに興味を持ってもらえればうれしいです。
最後に、今回は一人でなんでもやったと言いましたがそれは違います。費用がかかっていないだけで、本当にたくさんの人たちにサポートしてもらいました。本当にありがとうございました。

後編はそれぞれについてもう少し詳しく解説したり、反省を踏まえたおすすめを書いていきたいと思います。

宜しければサポートお願いします。今後も海外でサッカーしていくための活動資金にさせて頂きます。