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レフリーとの駆け引きについて

2021.1.31
VS Hamilton Wanderers 1-1

勝てばそのまま順位が入れ替わりプレーオフ圏内の4位に上がれる一戦でまたも引き分け。二試合連続で勝ちを収められずなかなかもどかしい状態である。試合展開としては前半にオウンゴールで失点し、後半ロスタイムになんとか追いついた。そんな今回の試合では、レフリーについて感じている事を話したいと思う。

正直、ニュージーランドのサッカーリーグのレベルは高くない。プロサッカーでないからか、観客もそこまで多くない。イメージしていたヨーロッパのサッカーのような激しさないのが正直な感想である。しかし、レフリーに対しての抗議はヨーロッパと変わらない気がする。抗議によるカードの枚数もかなり多いと思う。
まずファールがある度になにかと叫ぶ。そう。まず叫ぶ。チーム全体で。サポーターも。
この圧力のせいでプレーオンした方が良いにもかかわらずレフリーがすぐ笛を吹いてしまい、また抗議が始まる。こんなことも少なくない。
カードをもらう事を恐れないサポーターはfワードを連呼しているのもよく聞こえる。

これについては賛否両論あると思うが、日本で教育の一環としてプレーしてきた自分にとっては少しやかましいと感じる部分はある。しかし、ものすごく得をしていると感じている。
その理由はプレースタイルにある。日本でも小柄な自分はニュージーランドでは大小柄だ。ほぼ互角の体格の相手や、自分のタイミングでのボディコンタクトではそんなに負けないが、それ以外の所ではほとんど吹っ飛ばされる。そんな環境でプレーしている。だから個人的にこっちでプレーするときに意識している事はレフリーを味方につける事だ。
チームメイトが熱くなり抗議している時に、チームメイトを落ち着かせるように振る舞う。(ちなみに、自分が止めに入ったところでチームメイトは全く止まらない。)一度や二度、納得のいかない判定があってもこらえる。時々、レフリーと会話する。倒れるときも、あまりオーバーにアピールせずになるべく自然に。
こんなことをしていると、自分が倒れた時に笛を吹いてもらう確率が高くなっているように感じる。(もちろんデータはなし。)自分が意図的にファールで相手を止めた時もイエローが出てこない。これまで10試合ほぼフル出場し、チームメイトのほぼ全員が一度はイエローカードをもらっているなか、まだ一枚ももらっていない。

なにが言いたいかというと、レフリーという存在もサッカーにおいては重要な駆け引きの要素であるということだ。レフリーは完璧な中立の立場を築く存在ではなく、我々と同じ人間である。そこにはいくら取り除こうとしても情やプレッシャーがある。そこを駆け引きに利用するのだ。
大切な事は「チームが勝つために」考えて、個人がプレーする事が大切だと思う。今回の自分のケースは今の自分の立場だからこそ活きていると思う。具体的には
・小柄
・フィジカルが弱い
・英語でのコミュニケーションが弱い
・若い(若く見える)
・チームでも新人の立場
などが絡まって結果として、レフリーにいい奴だと思われることが良いと思っている。情でも何でもいいから自分にとって有利な判定に持ち込むのだ。それによってファールを獲得し、セットプレーのチャンスをつくりチームに貢献している事になる。

これが例えばキャプテンになると話はまた変わってくる。フィジカルが強いとまた変わってくる。それぞれの立場によって振る舞い方を考えなければならない。だからレフリーに抗議すること自体に白黒つける事なんてそもそも無理だというのが自分の考えである。
ただ、自分が日本でプレーしてきたチームでよくあった「レフリーには文句を言うな」というのは、あまりに短絡的で面白くないと思う。プレッシャーを与える事もとても大切だからだ。

よく分からない文章になってきたからまとめると
「ニュージーランドのサッカーはみんなイエローカードもらいすぎ」なのだ。
リーグも終盤に差し掛かり、緊張感が高まってきているのは分かるがイエローカードが毎試合多すぎる。既に一枚もらっているにも関わらず、抗議しているチームメイトを見ているとひやひやしてしょうがない。マジでやめてほしい。こんな気持ちを抱きながらプレーしている。

観てくれた方、応援してくれた方々ありがとうございました。
Next game is ....
2021.2.6  VS Hawkes Bay United    16:00 kick off (NZ時間)

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